中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

5/25 財政金融委員会(動画及び議事録全文:フィンテック、LEIとマネーロンダリング)

2017年05月30日 (火)

1.フィンテックの推進

○中西健治君

おはようございます。中西健治です。

本日は、銀行法等の一部を改正する法律案についての審議ということであります。まず、私の日本の銀行に対するちょっと考えみたいなところから始めていきたいというふうに思っていますが、金融というとグローバルなイメージというのがあるかと思いますが、こと個人分野、個人金融のリテールの分野は基本的にローカルな色彩が強いというふうに思っております。

それぞれの国の文化の中で育まれた一種独特の公共財のような性格を持っていて、おいそれと外から入ってこられるものではないと、こんな認識を持っています。

例えば、例外的に世界中でリテールバンキングを展開していたシティバンクですとかHSBCが日本のみならず多くの国の個人向け金融業務から撤退したのは、御存じの方が多いことだろうというふうに思います。

その日本の個人金融部門の特徴ですけれど、これは一にも二にも消費者が銀行を信頼しているということではないかと思います。私もアメリカにいた時期がございますけれども、アメリカでは、基本的に銀行は間違えるものであると、こういうふうに思っている人が非常に多いです。

ですので、公共料金、これを自動口座振替をしてもらっているという話をすると、みんな目を丸くするということであります。銀行員に勝手にお金を動かされたくないと、こういうような思いを持っているということであります。

そういう意味で、まあ今回の件ではありませんけど、商工中金、バンクと名のって、商工中金バンクと名のっているわけですから、これは、今回の不祥事というのは大変深刻なことであるというふうに思っております。

この銀行ですけれども、銀行の信頼が高い。今回、銀行法の改正、このフィンテックの動きが加速する中で、フィンテックの業者それ自体は信用度が高くないと、どういう会社か分からないということで今回登録制にするんですが、銀行との契約内容などを開示することによって、言わば銀行の信用力というものに依拠してこの制度の枠組みをつくっていくと、こういうふうになっているのかなというふうに思います。

ですから、日本の金融の文脈の中で今回の法改正というのは理解し得ると、私はそのように考えております。

しかし、今後のフィンテックの発展という観点から幾つかお聞きしたいというふうに思います。

 一つは、元々IT分野と金融というのは親和性は非常に高いというふうに思います。AIの進化などもありますので、これから想定もしなかったものがどんどん出てくるということになるだろうというふうに思います。

いろんなフィンテック企業が出てきますけれども、今回の銀行法の改正は、銀行の方での、オープンにすると、APIをオープンにするということの義務というのは課されておりません。

 努力ということに、努力義務ということにとどまっております。五十二条の六十一の十一というのを見ても、フィンテック業者などとの契約内容を公表し、不当な差別的取扱いを行ってはならないとなっていますが、いかにこの接続ということ、オープンということを有効性あらしめるものにするのか、お聞きしたいと思います。

 

 ○政府参考人(池田唯一君)

お答え申し上げます。御指摘のオープンAPIというものは、フィンテック企業のみならず、金融機関にとりましても、フィンテック企業との連携、協働を進めることによりまして、創意工夫を生かして、ITの進展等の環境変化に積極的な対応を図っていくということを可能とするものだというふうに考えております。

こうした趣旨に鑑みますと、できるだけ多くの金融機関がオープンAPIを導入して、フィンテック企業と幅広く接続することが重要であると考えられようかと思います。

このため、今回の法律案では、金融機関に対しまして電子決済等代行業者等との連携及び協働に関する方針を策定、公表する、それから、御指摘のありましたように、併せて電子決済等代行業者との契約に関する基準の策定、公表を求めている。

そして、これも御指摘ございましたけれども、策定した基準を満たす電子決済等代行業者に対して不当に差別的な取扱いを行ってはならないという規定を設けさせていただいているところでございます。

これらの規定を実施していきますことによって、オープンAPI自体は御指摘のとおり努力義務という扱いにはなっていますが、これらの規定全体を実施していくことによりまして、銀行と電子決済等代行業者との適切な連携、協働が幅広く図られ、利用者保護及びイノベーションの推進につながっていくということを期待しているところでございますし、そうした状況に進むことをよく注視をしていきたいと考えているところでございます。

 

○中西健治君

オープンAPIに関しては、後から「いやあ、義務化しておけばよかった」というふうに言われないように、政省令などで細部をしっかり詰めていただきたいと思います。

あと、一つお伺いしたいんですけれども、今回はリテール金融、特に決済業務の要となっている銀行に関する制度の整備ということでありますけれども、容易に想像が付くのが、今後、消費者側から一つのアプリで、銀行だけじゃなくて、証券、保険、こうしたものに全てアクセスしたいと、こういうニーズが出てきて、それに対応するものというのが出てくるんだろうというふうに思います。

そうすると、この銀行法の改正だけではとどまらないということになるんじゃないかと思いますが、そちらについて今金融庁はどのように認識しているのかということをお伺いしたいと思います。

 

○政府参考人(池田唯一君)

御指摘のとおり、フィンテックの動きは今後も多様に進展していくことが予想されるところでありまして、そうした中で、ITを活用することで規制領域をまたがるサービスが登場、拡大していくということは十分考えられるところだというふうに考えております。

そうしたことを踏まえましたときに、法制の大きい方向として、より横断的な規制体系の整備というようなことが一つの重要な視点になるということは御指摘を、そうしたものと受け止めておるところでございます。

その上で、具体的にどのような制度設計にしていくかということにつきましては、イノベーションを阻害するようなものになってはいけないところでもありますので、サービスの実態や利用者保護の要請の度合い等を踏まえて、基本的にはリスクの程度に応じてきめ細かな手当てというものが必要になってくるのだと考えておるところでございます。

いずれにしても、今後、法規制の体系の在り方については幅広く勉強をしていきたいというふうに考えております。

 

○中西健治君

二年も三年も制度設計までに掛かるということになると、その間に世の中は全く先に動いていくということになりますから、今回、銀行法の改正と同じようなタイミングで次のことというのは考えておかなきゃいけないものではないかというふうに思います。

ですので、できる限り早めにこうしたものに対する横断的な対応ということもしていただきたいというふうに思います。

 

2.LEI(Legal Entity Identification)コードとマネーロンダリング

次に、本日取り上げたいのは、国際金融の中で日本が大きく出遅れてしまっているリーガル・エンティティー・アイデンティフィケーション、LEIコードと呼ばれるものであります。

これは取引主体識別コードという日本語で訳されていますが、これはどういうことかというと、リーマン・ショックの反省の一つに、それぞれが保有する金融資産そのもののリスク管理はできていても、取引相手先別のリスクの管理が不十分であったために、相手の破綻等の事象が及ぼす影響を金融機関自身や金融監督当局が迅速かつ正確に把握することができなかったということであります。

リーマンが破綻するときにうちはどれだけやられるんだということが分からないと、こういう問題であります。この反省に立って、このLEIというのが、海外でというか世界中で整備をされているという状況であります。

リスク管理の高度化ですとか、あと脱税やマネーロンダリング、テロ資金対策、さらには資本フロー情報のビッグデータとしての利用なども視野に入れて、今世界的にLEIの導入が進んでいますが、このLEI、まだなじみのない方も多いと思いますので、金融庁、概略を簡潔に説明していただけますでしょうか。

 

○政府参考人(森田宗男君)

お答え申し上げます。LEIとは、金融取引等を行う主体を識別するための国際的な番号でございまして、先生御指摘のとおり、今般の世界的な金融危機後、金融取引の実態を効率的、効果的に把握する目的から、2011年のG20 カンヌ・サミット首脳宣言により導入が合意され、利用が進められてきたものでございます。

LEIの導入によりまして、特に金融機関等が行うクロスボーダーでの取引の把握が容易になり、また法人ごとの取引量の集計が可能になる等、データの利便性と透明性の向上に寄与すると考えられますことから、世界各国でその利用が始まっております。

LEIは、我が国では東京証券取引所が20148月から金融機関等への付番を行っておりまして、金融機関等の申請に応じて、20桁の数字、アルファベットの組合せで構成される番号で、法人ごとに一つ付番をしているところでございます。

 

A)低い取得件数

○中西健治君

その説明のとおりなんです。G20で決められて、これはもう国際的に金融機関、そしてファンドなどは皆取得していきましょうと、こういうふうにされているものであります。

 ところがなんです、グラフをお配りしていますけど、御覧いただきたいと思います。

 

日本のこのLEI取得状況というのは極めて今良くないと、取得件数も少ないという状況になっております。アメリカが118,515件に対して、日本は4,672件にとどまっております。

これはどういうことなのかということ、金融機関やファンドごとの取得状況などを確認しているのか、そしてどうしてこんなに低いレベルにとどまっているのか、金融庁にお伺いしたいと思います。

 

○政府参考人(森田宗男君)

お答え申し上げます。御指摘のとおり、本邦金融機関の取得件数につきましては、グローバルな統計作成を開始いたしました2014年以降増加傾向にはございますけれども、2016年末には4,672件となっているものと承知しております。

東京証券取引所によりますと、この内訳につきましては、銀行58件、証券会社52件、保険会社45件、年金や投資信託といったファンド3,950件、その他567件となっているというふうに聞いております。

LEIの業態ごとの取得状況につきましては、例えば外国金融機関等とクロスボーダーの店頭デリバティブ取引等を行うなど、金融機関等の業務内容等に応じた必要性の有無によってばらつきが生じているものというふうに考えてございます。

 

○中西健治君

他国に比べてこれだけ取得率が低いということについては、どのように分析していますか。

 

○政府参考人(森田宗男君)

お答え申し上げます。確かに、金融取引の実態把握の強化というLEIの本来の趣旨に鑑みますと、我が国におきましても金融機関等に対してLEIの取得を促進していくことは重要であり、金融庁におきましても、これまでLEIの国際的な議論に関する説明会を金融業界向けに行うなど、LEIに対する理解の向上に努めてきたところでございます。

また、国際的にもLEIの利便性向上や利用促進等の観点から議論が行われているところでございまして、金融庁といたしましては、こうした国際的な議論に積極的に参画いたしますとともに、今後とも引き続きLEIの重要性等に対する金融業界の理解の向上に努め、更なる利用の促進に向けて取り組んでいきたいと、このように考えてございます。

 

○中西健治君

いや、国際的な議論に参加するのであれば、まず国内で取得率を高めるということをしなけりゃいけないんじゃないかと思います。

アメリカが取得件数が大きいのはリーマン・ショックの直接的な影響があったからだ、そんなような説明もあったりするんですが、見てください、二番目イタリアですよ。

こうしたヨーロッパの国々のみならず、ほかの国々も法整備というのは進んでいます。そして、これは、もうLEIを使用しなければいけないと、義務になっているという国がたくさんあるんです。

二枚目のA3の資料(世界の法律や規制の一覧表ですので、こちらには掲載していません)を御覧いただきたいと思いますけれども、米国やカナダ、EU、イギリス、こうしたところではたくさんの法律にもうLEIは書かれているんです。というのは、いろんな局面でLEIが必要ですよということがもう義務化されているということであります。

我が国の名前はこちらには出ておりません。アルゼンチンですとかイスラエルというのも、強制力は伴わないまでも法規制というのを行っております。この状態でいいのかということであります。

私がいろいろと金融機関など聞き取り調査をしますと、今お答えがあったとおり、真面目に取り組んでいるところもあるんです。融機関の中で真面目に取り組んでいるところもある。

けれども、いや、これはもう義務化されていないんだから日本じゃ必要ないよと、こういうようなことを公言している金融機関というところもあります。それでいいのかということです。

金融庁は今プリンシプルベースの金融行政というのに変わってきていると思います。以前は重箱の隅をつつくというふうに言われていましたけど、今はプリンシプル行政、プリンシプルに基づいた監督ということでありますけど、このプリンシプルを守らない人がいるんです。

プリンシプルを理解していない金融機関があるということであります。そうしたところに対してどうすべきなのかということが問われてくるんじゃないかというふうに思います。

 

私が懸念していることは2つなんです。

a)ガラパゴス化する日本の金融市場

1つは、こうしたLEIを取得していない主体に対しては、世界の主要な金融機関及び中央銀行が取引をするなと、こういうことを言い出しています、そういう傾向が出てきています。

そうすると、LEIを取っていない日本の金融機関、ファンドなどは、いや、それで取引してくれるところと、言わば村社会の取引だけを行っていく、世界から取り残されていく、こうしたことが起こり得るでしょうというのが1点です。

 

b)マネーロンダリングに甘い国?

あともう1点、もう1点は、これは本人確認に関わることでありますから、数年前に我が国はFATFからマネーロンダリングや本人確認が弱いという先進国の中では異例の指摘をされてしまいました。

それ、銀行性善説に立っている部分もきっとあったのだろうというふうに思いますけれども、やはり制度化をしっかりしているかどうかということで見られているということなんじゃないかと思います。

まさに、本人確認に関わるこのLEI、次のFATFの第4次審査というのが2019年にありますけれども、それに直接つながるかどうか分かりません。

しかし、また日本はマネーロンダリングやこうした脱税などについて審査が厳しくないと、制度的に確立されていないと、こういう指摘を受ける可能性もあり得るんじゃないかというふうに思っています。

ですので、これは早めに手当てをしていくということが、法規制なのかそれとも指導なのか、いろいろあり得ると思います。

しかし、この今の取得率では全然話にならないという状況なんじゃないかと思いますが、済みません、大臣にこれを、今までの話を聞いてお答えいただきたいと思います。

 

○国務大臣(麻生太郎君)

これ、カンヌの、カンヌでしたかね、たしかあのときのサミットで、これは20桁の番号を入れてこういったのをやるという話が出たんだと記憶をしますけれども、あのとき以来今日まで、今言われたような状況になっておりますのはもう間違いないんですが、

いずれにいたしましても、こういったものをやらないと、これ国内的にはいわゆる銀行の信用が高いものですから別に何ということないということになっていたんですけど、いわゆるこれ、マネロンの話が入ってきますので、こちらの方からもこれは結構いろんな話を使われるだろうなと私らもそう思いますので、

このリーガル・エンティティー・アイデンティファイヤーというような、これちょっと、何でそんなものが必要なのかと、これ必ず聞かれますから。

いや、これ、信用できる人たちばっかり相手にしているんじゃねえんだと、そうじゃないのがいっぱいいるからそれとの間も、ときを考えて、こちらの人の信用がないからこちらの信用もなくなった、結果としてクレジット、クレジットというのは、やっている人の信用もなくなるというのは、割食うのはこっちじゃないかと、だからちゃんとやってもらおうという話なんですけれども。

透明性が向上するというのは結構大きなことなので、そういった意味では、これは私どもは、このいわゆるLEIというものが金融取引の透明化に資する部分も極めて大きいというので、これマネロン対策上も大きいんだという点から、私どもとしてはこの利用促進というものを更にちょっとしっかり進めさせていただこうと、基本的にはそう思っております。

その上で全然数字が上がらないということになるのであれば、それはその段階でもう一回考えなきゃいかぬことになろうかと思います。

 

○中西健治君

是非これは厳しく前に進めていってもらいたいと思います。

東証が代行していますけど、このLEI取るの、料金としては2万円ですから、ちゃんとやるかやらないかという話だと思いますので、やっていくようにお願いしたいと思います。

私の質問終わります。ありがとうございました。

 

5/25 財政金融委員会(フィンテック、LEI:取引主体識別コード)

2017年05月25日 (木)

本日の財政金融委員会は、質疑時間が20分と比較的短かったため、

1)フィンテックの推進(銀行法等の一部を改正する法律案)

2)LEI(取引主体識別コード:脱税やマネーロンダリングに甘い国と呼ばれて)

という2つの問題に絞ってとり上げました。

冒頭、「日本の銀行は、非常に信頼されている。一方アメリカでは、銀行は間違うものだと認識されている。そのため『銀行に公共料金の自動引き落としを頼む』などといったら、目を丸くして驚かれる」と切り出したところ、麻生大臣は思いあたることがあるらしく大笑いしていらっしゃいました(こちらの写真です↓)。

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1)フィンテックの推進(銀行法等の一部を改正する法律案)

もともとIT分野と親和性の高かった金融の世界は、AIの進化なども取り込んで急速に変化しており、今後もわれわれの想像を超えたものが出現することが想定されます。これはもはや謹厳実直で真面目な銀行員の世界ではありませんから、IT分野の企業や人間の参入をうながすことが必要です。

しかし、フィンテック業者には、銀行が持つ「信頼」がまだ十分ではありません。その意味で、「信用度の高い銀行の枠組みの中で、消費者の利便性を高める」という点においては今回の法改正を評価したいと思います。

その上で、今後の展開を見据えた質疑を行ないました。

 

<オープンAPI>

今回の改正では、API(Application Programming Interface:銀行のソフトウェア情報)のフィンテック業者への開放は「努力義務」に留まっています。従って、APIの公開を求めたフィンテック業者に対して、銀行が不当な取り扱いをして排除することがないよう、さらに政省令などを整備することを求めました。

 

<証券・保険など分野横断的なサービスへの対応>

今回の法律の改正はリテール金融、特に決裁業務のかなめとなっている銀行に関する制度の整備です。

ただ、消費者にとっては、銀行も証券もさらには保険も「金融サービス」ですから、「ひとつのアプリですべてにアクセスしたい」というニーズが出てくることは容易に想像できます。

しかし、わが国では、銀行と証券、さらに保険とは別々の法制度の下にありますので、「全部まとめてお取扱いします」とはいきません。そこで、その様なサービスをする業者の出現を想定した、分野横断的な法整備などの対応状況を質しました。

この件に関しての金融庁の答弁は、「今後検討していく」という趣旨のものでした。

しかし、フィンテックの世界ではわれわれの想像を超えたサービスが、とんでもないスピードで出現します。「検討に2年も3年も掛けているようでは困る」と迅速な対応を求めました。

 

2)LEI(取引主体識別コードの普及と金融市場の透明性)

「LEI: Legal Entity Identifier 取引主体識別コード」といわれても、金融関係者以外の皆さんにとっては「何のことやら?」だと思います。ただ、この概念・制度は、様々な観点から非常に重要なものです。

それにもかかわらず、日本の対応が大きく遅れていることは

A)日本の金融界が世界から取り残されてしまう(いわゆるガラパゴス化)

B)日本がマネーロンダリングや脱税に甘い国だとの指摘を受ける

という2つの点で大きな問題であると指摘しました。

 

<質疑の内容の要旨です>

「保有する金融資産そのもののリスク管理はできていた。しかし、取引相手先別のリスクの管理が不十分であった。そのために、相手の破たんなどが及ぼす影響を、金融機関自身や金融監督当局が迅速かつ正確に把握することができなかった」というのが、リーマンショックの重要な反省のひとつでした。

そこで「世界共通のLEIという20ケタのコード(番号)をつけて、取引主体を管理できるようにしよう」「確実に本人確認ができるようにしよう」ということを、サミットやG20で合意しました。

その取り決めに従って、リスク管理の高度化に加え、脱税やマネーロンダリング、テロ資金対策、さらには資本フロー情報のビッグデータとしての利用までを視野に入れて、世界的にLEIの導入が進んでいます。

そのため、今や主要な金融機関や中央銀行の間では「LEIを取得していない相手とは取引をしない」ということが国際的な常識となりつつあります。

ところが、こちら↓は委員会で示した資料ですが、わが国のLEI取得件数は世界第20位、第1位のアメリカの4%にもとどきません。

LEI取得件数SNS用

実はわが国ではLEIの取得が、法律によって「義務化」されていません。

わたしが調べたところ「LEIは義務じゃありません。取らなくても良いですよ」といっている(むしろ売りものにしている)意識の低い金融機関がありました。そんな金融機関はもちろん日本の外には出られませんが、国内でお互い取引して生き延びることはできます。

しかし、そんなことをしていると、日本の金融市場は世界標準とはかけ離れたガラパゴスとなってしまいます。これは、日本の消費者にとっても大きなマイナスです。

さらに問題なのは、LEIの取得件数が低いことは、「日本は本人確認が甘いですよ。マネーロンダリングや脱税がやりやすいですよ」と世界に公言しているも同然ということです。こんな指摘をうけてしまうと、様々な面で大きな不利益をこうむることになります。

実はわが国は、すでに2008年と2014年の2度にわたって、金融活動作業部会(ファトフFATF: Financial Action Task Force)というマネーロンダリングとテロ資金対策を監督する国際的な機関から「対応が甘い」との指摘を受けています。特に2回目の指摘は、「先進国では日本だけ」という異例の事態でした。

それにもかかわらず、「本人確認のために国際的に頑張りましょう」というLEIの取得が進まないというのではどうしようもありません。

そこで麻生金融担当大臣に、現状認識と今後の対応についておうかがいしました。

大臣からは「LEIは取引の透明性を高めることから、マネーロンダリングの問題として注視している。利用促進を積極的にやる」との明確な答弁がありました。

今後の金融庁の対応を注視したいと思います。

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参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

「第7回アフリカ開発会議横浜誘致議員連盟設立総会」

2017年05月25日 (木)

アフリカ開発会議は、日本が主導し国連や世界銀行と共同で開催するアフリカの開発をテーマとした重要な国際会議です。

横浜で開催された第5回には、39名の国家元首・首脳級の代表を含む4500名以上が参加し、わが国最大級の国際会議となりました(第4回の開催地も横浜)。

アフリカとの絆を育んできた横浜での開催を誘致すべく、林文子横浜市長をお迎えして議連が設立されました。

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参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

参議院創設70周年祝賀会(書家の金澤祥子氏と共に)

2017年05月19日 (金)

「参議院創設70周年祝賀会」手に持っているのは記念グッズのひとつ『微発泡酒ぷちぷち 』(末廣酒造:福島県会津若松市)です。

題字をお書きになった書家の金澤翔子氏 (金澤翔子美術館館長:福島県いわき市)ご本人がお越しになっていました。

神奈川県が揮毫をお願いした「ともに生きる」という額や題字をご覧になった方も多いかと思われます。

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参議院創設70周年記念行事等

参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

鈴木けいすけ議員 春の集い

2017年04月25日 (火)

大蔵省(現財務省)で主として国際金融畑で活躍し、その後政界に転じた鈴木けいすけ議員の会合におうかがいしました。

麻生副総理からは「日英両語で経済、金融、財政を当たり前に語ることの出来るプロ。歴代総理の登竜門である青年局長としての将来に強く期待している」とのエールが送られました。

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参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

「東京都の未来像」(橋本聖子議員会長と都連所属女性参議院議員の街頭演説会)

2017年04月22日 (土)

橋本聖子自由民主党参議院議員会長と東京都連所属の女性参議院議員の総勢6名による街頭演説会「東京都の未来像」。

ビラをを受け取っていかれる方が大変多く、何度も補給しつづけ、すべて配り尽くしました。

 

 

また、大勢の方に足を止めてお聞きいただいたき,

「責任政党」への期待の高さをあらためて実感しました。

 

 

 

 

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参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

 

「横浜市 官民データ活用推進基本条例」制定について(講師:鈴木太郎横浜市会議員)

2017年04月20日 (木)

今朝の部会では、鈴木太郎 横浜市会議員から「横浜市 官民データ活用推進基本条例」制定までの具体的な取り組みについておうかがいしました。

限られた時間でしたが、わずか3か月で条例制定にまでこぎつけた驚異的なスピードの陰にあった大変なご苦労の一端を垣間見ることができました。

昨年12月に「官民データ活用推進基本法」という骨子ができましたが、地方自治体が実際の計画の立案や重要施策の実施推進に動かねばこの施策は前に進みません。これこそが、IT分野に限らず、今の政治に求められているものだと実感しました。

ちなみにご覧の通り完全なペーパーレスの会議です。

横浜市の取り組み2

参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

4/13 財政金融委員会(動画及び議事録全文:IDA増資、労働分配率、イデコ、経営者保証)

2017年04月17日 (月)

 

1)国際開発協会の増資と日本のプレゼンス

○中西健治君

おはようございます。本日はできれば四つのテーマについて質問をしたいと考えております。

まずは国際開発協会、IDA法に関して質問をしたいと思います。

途上国の中でも特に所得水準の低い国を支援している国際開発協会を支えることは国際社会の主要国としての我が国の責務であると認識しております。また、国際開発協会自身もIDA債といった形で資本市場から資金調達を行うなど、そうした新たな取組を行っていることも評価できるというふうに思っております。

したがいまして、現在の厳しい財政事情においても引き続き出資や融資の形で支援を行うべきであると思いますが、資金は拠出してしまうと、ともすれば払ったらおしまいとなりがちだというふうに考えております。

そこで、三年前の増資に際しましては法案に附帯決議が付されまして、効果的かつ戦略的に資金が使われているか、これを主要な出資国としてチェックするために、日本語表記を含めた広報活動や情報公開を充実すること、そして、国際機関などで実際に働く日本人職員を増やすなど日本のプレゼンスを上げるべきこと、こうしたことが明記されているわけでありますけれども、この附帯決議に明記されている二点についてひとつ紹介したいと思いますが。

一点目、この日本語表記を含めた広報活動や情報の公開の充実ということでありますが、このIDAのホームページ、私見に行きました。そして、日本語でIDA第十八次増資とちゃんと記載されております。そして、そこをクリックしますと、増資に関する記事は出てくるんですが、いついつ会合をやりましたですとか、報告書を出しましたと、こういう事実だけが書かれているということであります。

そして、この十八次増資のことを知ろうと思って一番下まで行くと、詳しくは英語で御覧くださいと、こういうくだりになっておりまして、これはよく、詳しくはウエブで検索と出てくるのとちょっと変わらないなという感じがいたします。

そして、そこをクリックして英文の資料を見てみますと報告書全文が掲載されておりまして、百七十ページ。英文百七十ページを読むというのは大変な格闘作業ということになってしまうということだろうと思います。

全ての報告を日本語で出す、完全に出すというのは難しいだろうというふうに思いますが、この案件も三千四百六十億円の資金拠出ということでありますから、詳しくは英語でというのにするのは、ちょっともう少し工夫が必要なんじゃないかというふうに思いますが、いかがなものでしょうか。

 

○政府参考人(武内良樹君)

お答え申し上げます。

三年前のIDA法案の附帯決議で御指摘いただいた日本語表記を含めた広報活動や情報活動については、IDAを通じた開発援助活動に対する国民の理解を得る上で重要と考えており、附帯決議での御指摘も踏まえ、政府としてその充実に取り組んできたところでございます。

具体的には、日本からの働きかけにより、世銀は前回のIDA十七次増資交渉結果の概要を日本語で公表したほか、IDAに関する日本語版ホームページの刷新を行うなどその充実に努めており、日本政府としても、財務省の広報誌「ファイナンス」において増資の交渉の経緯や内容等を掲載し、ホームページで公表したところでございます。

また、IDAを含む国際開発金融機関の活動についてのパンフレットを改訂し、セミナー等の機会に活用させていただいているところでございます。今回のIDA18 の交渉合意時には、世銀は日本語版も併せてプレスリリースをするとともに、政府としてもIDAへの日本の貢献について財務大臣談話を発表するなど、国民向けの発信に努めているところでございます。

なお、現在、世銀がIDA18 増資交渉結果の日本語版の概要を準備しているところでございます。これにつきましても、私どもからは、これまでにも増して丁寧な内容とするよう求めているところでございますし、あわせて、財務省といたしましても、増資の内容等について丁寧に説明していく所存であります。引き続き、IDAを通じた開発援助活動に対する国民の理解が得られるよう努めてまいりたいと思います。

 

○中西健治君

いろいろと広報活動をおやりになられているということであります。私が申し上げたのは、世銀のホームページということ、世銀が作っているホームページということだと思いますので、世銀への働きかけを強めていただきたいというふうに思います。

もう一点、日本人職員の登用という点に関してでありますけれども、これもやはり世銀グループを含む国際機関において日本人職員の登用機会を広げ、主要出資国にふさわしい枢要なポスト獲得に尽力することというふうになっておりますが、この三年間の成果というのはいかがなものでしょうか。

 

○政府参考人(武内良樹君)

お答え申し上げます。

三年前のIDA法案の附帯決議で御指摘いただいた世界銀行グループにおける日本人職員の増加は重要な課題と考えており、附帯決議での御指摘も踏まえ、キム総裁を始め世銀幹部との数々の面会の機会に日本政府から、日本人の採用や幹部ポストの登用を強く働きかけてきたところでございます。

これを受けて、世銀は、二〇一五年、二〇一六年と二年連続日本にリクルートミッションを派遣し採用活動を行うなど、日本人の採用を増やすために積極的に取り組んでおり、例えば、昨年行われたリクルートミッションでは十二人の日本人職員が新たに採用されたところでございます。

こうした取組もあって、日本人職員数は、足下では二〇一二年六月末に比べ四十三名増加し、百八十八人となっているところでございます。今後とも、世銀グループにおいて一人でも多くの日本人が採用されるよう取り組んでまいりたいと思っております。

 

○中西健治君

是非、今後も取組を強めていっていただきたいというふうに思います。

 

2)労働分配率の低下(賃上げ問題)

続きまして、二つ目のテーマとして、麻生大臣が当委員会でもよく言及されております労働分配率についてお伺いしたいというふうに思います。資料の方も用意させていただきました。

IMF労働分配率

まず、資料の上の段ですけれども、これ、今週の月曜日、四月十日に公表されましたIMFのワールド・エコノミック・アウトルックの抜粋であります。

労働分配率が世界的に長期低下傾向にあることを一つの章を割いて取り上げておりました。このグラフは、各国のGDPの規模でウエート付けしたりして指数化されておりますので、この数字を気にするというよりも、水準そのものよりも推移を御注目いただきたいというふうに思います。

これを見ますと、新興国そしてディベロプト・カントリーズでも低下傾向というのが見られているということでありますけれども、これについて麻生大臣の所見をお伺いしたいと思います。

 

○国務大臣(麻生太郎君)

先日公表されましたIMFのこの世界経済見通しの中での数字ですけれども、一九九一年から二〇一四年にかけて、労働分配率は、いわゆるGDP上位五十か国中二十九か国で低下という傾向を示しております。

その主な原因として、これいろいろ考えられるんだとは思いますけれども、技術進歩がえらく進んだ、IT化が進んだ、ICTが進んだ等々で自動化や省力化が進んだということも言えるのだと思っておりますし、また、新興国でもグローバルチェーンというような形でいろんなものが拡大しておりましたので資本分配率の方が上昇したということも確かなんだと思っているんですが、

ただし、労働分配率の低下の状況とか要因というものは、これはちょっと各国でかなり異なっていると思いますので、日本の場合、少子高齢化が進みつつある国ですから、そういった意味で、これ一くくりにして説明することは困難ではないかというように思います。

 

○中西健治君

ありがとうございます。

状況、要因は各国で異なっているということでございます。ですので、下の段のグラフを見ていただきたいと、こう思います。

これは、IMFの方は全体的な傾向でありましたけれども、もう少しミクロの各国別の国際比較を取り上げてみたいと思います。これ、OECDが公表しているデータでございます。

 OECD G7労働分配率

どの国も、G7の各国、最近下がってきておりますけれども、これ御覧いただくと、我が国は赤い線ですが、我が国の下がり方そして水準の低さ、これは顕著なんじゃないかというふうに思います。青い線が三つありますけれども、我が国とどん尻を争っているのはカナダであります。

カナダと我が国が最下位を争っているという状況でありますが、これだけ低下してきてしまっている日本の労働分配率について、麻生財務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

 

○国務大臣(麻生太郎君)

度々、予算委員会やこの委員会でも労働分配率の話をさせていただいて、これはそもそも組合をバックにしておられる民主党の話で俺たちの話じゃないんじゃないかという話も嫌みたらしく申し上げたことも何回かあるんですけれども、これ、最低となっていることは確かなんです。

これ、直近の数字を見ましても、これ二〇一一年の数字ですけれども、今の現状、日本の数字は六七%ぐらいまでになっているとは思いますけれども、それでも低い、はっきりしております。

これ、安倍政権以降も、この数字、頂戴したグラフを見ましても下がっておるので、その要因として、やっぱり賃上げが確かにベースアップなどという絶えて久しく聞かなかった言葉が出てくるまでになって、

労働分配率がどうなるかといえば、賃金は三年連続で二%台を達成しておりますけれども、改善は続いているんですけれども、いわゆる企業の収益というものがえらく上がっておりますから、賃金引上げというのにまだ不十分ではないかと認識しております。

例えば、経常利益で見ましても、この二〇一二年から今日まで、約十九兆円、約十九・八兆円、約二十兆円増えておるんですけれども、その中で、設備投資に八兆円、内部留保に七十三兆もあったとか、いろいろストックの方でありますけれども、

フローで見ますと、設備投資が八・一兆円増えておるということなんですが、従業員の給与だ賞与だは二・六兆ということになっているという数字がありますので、やっぱりそういった意味では、労働力はこれから、失業率二・八%みたいな形になってきていますので、嫌でもこれは労働力不足、当然のことで、賃金引き上げざるを得ないということになってくると思います。とは思っているんですけれども。

いずれにしても、高水準のこの企業収益と思っている企業のやっぱり賃金とか給与とかいうものに対してやっぱりいろんな資金を回していくということが重要なので、これは賃金アップというのを今年も経団連、同友会、いずれもこれが必要だという話を年始の挨拶でも皆されておられますので、

そういった意味で今後期待をしておりますけれども、この分を上げていく必要があるというのは、私、組合とか、まあ何でも安いというのは長い間のデフレのときはそういう状況だったんだとは思いますけれども、間違いなくデフレによる不況というのは止まった状況に来れば賃金というのはきちんと上げていく意思というものなりを、やっぱりないと、

クロネコヤマトが宅急便を一時やめたなんというのは、あれ一番は労働力の不足というのが一番大きな理由だとこの間社長が言っておられましたけれども、そういったような形になってくるというのであれば、それは賃金を上げるなり、いろんな形でのサービスの形を変えないといかぬということになってくると思いまして、必然的に労働分配率を上げていかざるを得ぬことになりつつあるのではないかなと期待はしております。

 

○中西健治君

企業収益が上がっている割には賃上げが不十分だということ、これはこの委員会でも何度も指摘をされてきていることだろうというふうに思います。

そうした現状の中で、更にちょっと気になることというのが、働き方の改革との兼ね合いということであります。

最近の有力な経済週刊誌の調査によりますと、この働き方改革によって多くのビジネスパーソンが労働時間やサービス残業が減ったと、こういうふうには答えておりますけれども、と同時に、千人のうち二百五十人の方が手取り収入が減ったと、こういうふうにも答えているということであります。

それは、効率的な働き方、つまり生産性も上げて残業時間も減らそうとしているのに、従業員には還元されずに手取りが減ったというのであれば、そうでなくても低い我が国の労働分配率が更に下がってしまうと、こういうことが考えられるのではないかと思います。

そして、賃金が、手取りが減ったということから、消費意欲について調査して、聞いてみますと、この消費意欲も、変わらないという人は八割ぐらいいるんですけど、一五%の人が減った、減退したと。で、消費意欲が増えたという人は三%しかいないということですので、これは、せっかくの働き方の改革が日本経済にマイナスにならないように、賃金については特に注意が必要だということなんではないかと思います。

税制などでそういう、誘導していくことが必要になるのかもしれませんけれども、麻生大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

 

○国務大臣(麻生太郎君)

働き方改革によりまして、今間違いなく、長時間労働の是正というのは、これは高齢者の就業、また女性の就業等々を促進するものだと思いますし、労働生産性の向上にもつながるということだと思っておりますが、そういった成果が働く人に分配されるということによって賃金の増加や需要というものが拡大が見込まれるので、直ちに所得とか消費が低下するという懸念はないんだと思っているんですが。

ただ、今言われましたように、超勤手当がある前提で月々の収入というものを計算している方の方が圧倒的にこれまで多いはずですから、その超過勤務時間が減ればその分だけ手取りが減るという形にならざるを得ぬというのは、これは勤め人であれば誰でも分かる話ですが、

そういった賃金の引上げというものは、上がっている割にはそういった形になっていないから、結果として今言われたような数字が出てきているんだと思っておりますので、やはりこれ、先ほども申し上げましたけど、企業収益の増加に比べてみればやっぱり賃金の引上げの方が不足しておるという形になっているんだというように、私はそういうように見えるんですけれども。

いずれにしても、賃金の引上げに回していくということが重要なので、私どもとしては、平成二十九年度の税制改正において所得拡大促進税制というものの見直しをさせていただいております。

いずれにいたしましても、こういった取組をさせていただいて、やった方がいいですよ、こうするべきですよという話をいろいろ申し上げておりますので、財界の方々との話も、この話をよくさせていただく機会も増えてきたように思いますけれども、

今まではもうとても今そんな余裕はないというお話でしたけど、この一年間ぐらいはその形が少し変わってきたかなとは思っておりますけれども、いずれも引き続き努力していく必要があろうと存じます。

 

○中西健治君

是非お願いしたいと思います。

 

3)個人型拠出年金(イデコ)–ただの節税ツール?

続きまして、個人型拠出年金、iDeCoについてお伺いしたいと思います。

この一月からほぼ全ての国民が個人型拠出年金に加入できるようになりましたので、自分年金時代の本格的な到来だとして私自身は大いに歓迎しているところでありますが、貯蓄から資産形成へという観点ではちょっと気になることもございます。

よく似た制度として、企業がこれまでもう既に採用している確定拠出年金、これについて、企業年金連合会から二十七年度決算の実態調査が出ていますが、加入者の運用状況についてお伺いしたいと思います。

 加入者の運用状況

○政府参考人(諏訪園健司君)

企業型確定拠出年金の運用状況の大要は、御呈示いただいた資料のとおりと承知しております。

なお、その運用状況の詳細について補足して御説明いたしたいと思いますが、御呈示していただきました資料はアンケートベースの調査でございまして、当該調査項目に投資信託等の投資対象資産の内訳が含まれておりませんことから、運営管理機関連絡協議会のデータを基にお答えしたいと思います。

企業型確定拠出年金の加入者の運用状況は、平成二十八年三月末時点の資産残高ベースで元本確保型が五四・四、投資信託等が四五・六でございます。そして、その内訳でございますが、投資信託の内訳について申し上げますと、その割合が多い順に、バランス型が一三・八%、国内株式型が一二・五%、外国株式型が六・九%、国内債券型が五・七%、外国債券型が四・三%ということと承知しております。

 

○中西健治君

ありがとうございます。

今厚労省の方の答弁に出たのは二枚目の資料でございますけれども、元本確保型が、すなわち預貯金ですね、これがやはり非常に多いということであります。

で、今回創設された、今回、国民の多くが入ることができる、ほぼ全ての人が入ることができるようになったiDeCoの税制優遇、これは非常に手厚い税制優遇になっておりますけれども、それを簡単にお話しいただきたいと思います。

 

○政府参考人(諏訪園健司君)

お答え申し上げます。

iDeCoの税制優遇といたしましては、拠出時には掛金の所得控除、運用時には運用益の非課税、受給時には年金受給と一時金受給を選択でき、いずれの場合におきましても一定程度の控除というものがございます。

このように手厚い税制優遇がございますことの周知も含めまして、厚生労働省としましては引き続きiDeCoの普及に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

○中西健治君

三つの税制、税の優遇があるということでありますけれども、特に、毎回拠出する金額、これが全額所得控除になっているということ、これは大変大きなメリットであるということなんだろうというふうに思います。

でなんですけれども、私この間、銀行に行きました。銀行でiDeCoの商品、iDeCoの説明を受けました。そのときに、やはり銀行で一番初めに商品ラインナップとして上に出てくるのが三年物定期預金、十年物定期預金、これが出てくるんですね。

銀行の方に聞くと、節税のツールとしてこのiDeCoを使っていらっしゃる方が多いようだと、こういうふうにおっしゃっておりました。

これはどういうことかというと、預金を今まで、普通預金でも定期預金でもいいんですけれども、入れていたら、ほとんど利回りなしです。それをiDeCoに入れ直した途端、税制優遇されている分、利回りが、所得税の税率にもよりますけれども、二割だ、三割だで回っちゃうということなんですね。

ですから、節税商品としては非常にいいけれども、預金から預金へということになってしまいかねないと。これ、利回りが二〇%、三〇%だというふうに雑誌などでもよく取り上げられておりますので、このままだとどうなのかな、私は銀行の売り方が悪いと言っているわけではありません、しかし、このままだと単なる節税ツールとして認識されてしまうんじゃないかなと、こういうところに少しというか問題があるんじゃないかなというふうに思っています。

その中で、企業型、これまでの企業型の確定拠出年金、これは運用の指図をしない場合にデフォルトでこうした買い付けを指図したとみなすというものがあります。

これが二つ目の下段のグラフで示しているんですけれども、左の円グラフが加入者から運用指図のなかった掛金が自動的に買い付けされる商品を設定している企業が六割以上、そして、その企業の設定しているデフォルト商品が九五%が元本確保型商品、要するに預金です。

 デフォルト商品

預金に九五%ということですので、これは、企業が確定拠出年金をやっている人たち、従業員に対して、いいと、もう金融市場のことは勉強しないでいいから、預貯金、預金に置いておきなさいと、こう言っているのとほとんど同義になってしまうということでありますが、このデフォルト商品について今見直しの方向で考えられているというふうに私は伺っておりますが、進捗状況などをお伺いしたいと思います。

 

○政府参考人(諏訪園健司君)

今委員お話ございましたいわゆるデフォルト商品、つまり、指定運用方法につきましては、確定拠出年金実施企業の約六割が設定するなど普及が進む状況でございますが、法律上の位置付けなどが不明確なところがございますことから、先般、指定運用方法におきます手続の明確化等の規定について法律上の整備を行ったところでございます。

その際、指定運用方法につきましては、法律上、長期的な観点から、物価その他の経済事情の変動により生じる損失に備え、収益の確保を図るためのものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものでなければならないとしております。

この基準の設定当たりましては専門的な見地から検討を行う必要がございますので、社会保障審議会企業年金部会の下に確定拠出年金の運用に関する専門委員会を設置して、二月十四日から今四回ほど関係者の御意見を伺うなどしているところでございまして、その議論を踏まえて検討してまいりたいと、このように考えております。

 

○中西健治君

デフォルト商品に関しての在り方について検討していただきたいということと、あと、この企業の確定拠出年金というのは、初めて運用するという人たちにとって非常にいい入口になるんじゃないかと思います。

ただ、企業の従業員からすると誰に聞いていいか分からないと、取扱いをしているのは企業の中では総務部であったり人事部ですので、そういう人たちに聞いてもよく分からないということになるかと思いますので、やはり金融機関がこうした企業の年金に対して小まめにアドバイスをしていく、研修、教育をしていく、こうしたことが大切なんじゃないかなというふうに思っております。

 

4)経営者の個人保証を外す取り組み

続きまして、経営者の個人保証に関してお伺いしたいというふうに思います。

 保証無し融資実績

最後の資料で、三ページ目の資料でありますが、政府系金融機関、これ三年前に、政府系金融機関じゃないですね、全般に経営者保証に関するガイドラインというのが平成二十六年二月に出されました。

そして、それを受けて、この三年間、政府系金融機関というのは保証なしの融資というのが一五%から三三%に増えています。これ商工中金と日本政策金融公庫のデータであります。民間の方はいかがなんでしょうか。

 

○政府参考人(遠藤俊英君)

数字だけ、これに対応する民間金融機関の数字を申しますと、平成二十七年度、政府系金融機関は平成二十六年の二月から、三月から取っておりますけれども、民間金融機関に関して取り始めたのは平成二十七年度でございます。

これは、政府系金融機関が二四%なのに対して民間金融機関は一二%。それから、二十八年の四月から九月、これが直近でございますけれども、政府系金融機関三三%に対して民間金融機関一四%というレベルでございます。

 

○中西健治君

一二から一四ということでありますが、これで十分に成果が出ているというふうにお考えですか。

 

○政府参考人(遠藤俊英君)

中西委員御指摘のように、この活用実績というのは、政府系金融機関に比べますとやはり全体として低い数字であるというふうに認識しております。

ただ、個別の民間金融機関の中を見てみますとかなり様々な取組が行われていると。例えば、個人保証からの過去の回収実績が少ないことを踏まえて、経営トップが無保証融資というものを積極的に推進する方針を明確化している金融機関もございます。これは六〇%を超えています。

また、個人保証徴求時に本部が妥当性を再検証するなど、本部のイニシアティブを強化している金融機関もありまして、これも六〇%を超えるということでございますので、組織的な取組を行うことで政府系金融機関に比べても高い実績を上げている事例も見られつつある、増えつつあるというふうに認識しております。

 

○中西健治君

最後に大臣にお伺いしたいと思うんですが、私の知人の会社では、社長の子供が家業を継がなかったために長年勤めていた優秀な社員を代表取締役にして事業を引き継ごうとしたところ、金融機関から会社の借入金の連帯保証人になることを求められました。

それを知った奥様が猛反対したために、この事業承継というのが宙に浮いた状況となってしまっております。

つまり、個人保証が足かせとなって、積極的な事業展開だけではなくて円滑な事業承継にまで影響が出ているということであります。

大臣はよく、銀行は質屋をやっているわけではないんだから、担保を取って金を貸しているだけでは意味がないと、こういうことをおっしゃられておりますが、担保を取るどころか個人保証まで取っているという状況がやはりまだ連綿として続いているということでありますが、この状況に関して今後どうあるべきか、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

 

○国務大臣(麻生太郎君)

御存じのように、人口減少とか高齢化が進んでおります中で、これは地域の、地方の活性化を図っていくという意味においては、これ中小企業におきます円滑な事業承継というものが進まないと、これはなかなか活性化というのは難しいと思っておりました。

そうした中で、今おっしゃいますように、個人保証の負担が重荷となって後継者が事業承継を断念するといったような話、個人保証がいわゆる円滑な事業承継を阻害しておるというような状況にあるという声もよく聞かれるところでありますので、

こうした声を踏まえまして、後継者に当然の債務保証、保証債務を引き継がせないことなどを内容とする経営者保証に関するガイドラインというものが策定をされております。

これは、なかなかちょっとしたもので、全銀協がやっていますから、それから商工会議所もこれ両方で、一緒になってこれ三年前これを決めておられますので、それなりの意識というものがあるんだというので、先ほど遠藤の方から申し上げましたように、個々の銀行等々においては大分個人保証に関しては変わってきたので、

昔よく個人保証やって、会社の社長になって、俺のところ、逆立ちしてもいい、二兆円も担保なんかできるわけないじゃないかと笑っておられた方がありまして、それを押さない限りは社長ができないという話ですから、とにかくそれはずっと結構負担に、精神的な負担はもちろんですけれども、いろんな意味で負担になるんだと思っておりますので、

こういった意味では、ガイドラインというものができていますので、これを積極的に利用して、これ、円滑な事業承継というのが行われますように、これは、金融機関に対してもこれは丁寧な対応というのを私ども今後とも進めてまいりたいと思っておりますので。

金融は育成する、我々金融庁が金融処分庁から育成庁に変わったように、おたくら金融業界を担っている人たちも企業というものを一緒に組んで育成していくことを考えないと、金融業界の将来というものも極めて厳しいので、手取りで、何ですかね、手数料だけで生きていこうなんてそんな発想じゃ話にならぬだろうと、私は基本的にそう思っております。

 

○中西健治君

ガイドラインの中の条件、三つの要件なども柔軟に運用するような御指導もいただきたいというふうに思います。それでは、どうも本当にありがとうございました。質問を終わります。

4/13(木)財政金融委員会(IDA増資、労働分配率、イデコ、経営者保証)

2017年04月13日 (木)

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今朝の財政金融委員会開会直前の一枚。「十分に質疑の準備ができた」ことを示す余裕の表情、、、、のつもりです(笑)。

今日とり上げたテーマは、以下の4つです。
1)国際開発協会の増資と日本のプレゼンス
2)労働分配率の低下(賃上げ問題)
3)個人型拠出年金(イデコ)–ただの節税ツール?
4)経営者の個人保証を外す取り組み

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1)国際開発協会への増資
世界の最貧国を支援する国際開発協会(IDA)を日本が支えることは、主要な先進国である日本の責務です。

ただ、「資金を出したらオシマイ」とせず、「資金が効率的且つ戦略的に使われているかをチェックする」ことも重要な責務です。

そこで、3年前の増資の際に「日本語表記を含めた広報・情報提供活動を充実させる」「国際機関で働く日本人職員を増やす」など、日本のプレゼンスを上げるべきであるとの付帯決議を行なっていました。

この3年間の実績に関しての報告を求めたところ、まだ満足のいく水準とは言い難いのですが、少なくとも改善していました。今回も、同様の付帯決議が行なわれ一層の努力を求めました。

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2)労働分配率の低下(賃上げ問題)
つい最近発表されたIMFの「世界経済見通し」では、技術革新やバリューチェーンのグローバル化などにより、世界的に労働分配率が低下、つまり働く人の取り分が減っていることが指摘されていました。

日本も例外ではないのですが、低下傾向にあるだけではなく「水準そのものが低いことが問題である」と考えています。

さらに「残業が減ったら手取りも減った」との最近の調査を挙げ、「生産性向上分を、きちんと従業員に還元しなければ、それでなくても低い労働分配率がさらに低くなる」と指摘し、「所得拡大促進税制」などの拡充を求めました。

麻生財務大臣も共通の認識を示し、前向きの答弁がありました。

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3)個人型拠出年金(イデコ)
良い制度なのですが、すでに多くの企業でスタートしている確定拠出型年金(ほとんど同じ制度)の実情を見ると、大半が「預金」に眠っています。

年金の原資となる資産形成を後押しするために、非常に手厚い税制上の優遇措置が施されているのですが、有効に利用されているとは言い難く「単なる節税ツール」となっています。

そこで「本人が運用先を指定しないと、自動的に預金に入ってしまう」などといった制度的な問題点を指摘しました。

現在、厚生労働省が社会保障審議会で変更を検討中ですが、「貯蓄から資産形成へ」と改善されることを求めました。

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(4)経営者保証に関するガイドライン
麻生副総理は「質屋じゃないんだから、担保を取って金を貸しているだけじゃ意味がない」と再三銀行に苦言を呈していますが、実はさらに「『経営者の個人保証』をつけないと貸さない」というのが実態です。

この点を改善するべく「個人保証を外せる条件」を明示したガイドラインが3年前に作成されましたので、その効果について質しました。

政府系金融機関に関しては、顕著な改善が見られていましたが、民間金融機関はまだまだです。一層の取り組みが必要な点を指摘しました。

(後日ホームページに議事録と動画を投稿します)

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アスリートの育成、キャリア構築(自民党部会)

2017年04月07日 (金)

今朝の部会は「優秀なアスリートの育成」にとどまらず、「個人としての生涯キャリアをどう構築していくべきか」という興味深いテーマでした。

アスリート自身が、非常に貴重な存在であることはいうまでもないのですが、さらに「【選手 兼 情報発信主体】を持つ『社長(株式会社 俺)』であるというマインドを持つことが、現役選手としてのプレーにもプラス」との指摘は新鮮でした。

また、元なでしこジャパンの佐々木監督の、「選手はパートなどで生計を立てているので、日本代表に選ばれるのは名誉だが収入がなくなる。昔は『代表貧乏』という言葉があった」との回顧談には、往時の大変なご苦労がうかがえました。

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参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)

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