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<日立がテレワーク10万人:生産性向上へ>(日経新聞)
テレワークに必要な特殊なデータ通信技術は、米国などですでに10年以上前から実用化されており、あとは企業の決断次第といえます。
神奈川が「日本一通勤時間が長い県」(総務省国民生活基本調査)を脱するためにも、この動きが広がることを期待します。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33672660R00C18A8MM8000/?n_cid=NMAIL007
「道半ば」
アベノミクスの基本は、デフレからの脱却に真正面から取り組むということである。現時点において「道半ば」と言われるのは、政府も認めているように、まだデフレから「完全に脱却した」とはいえないためだ。また、日銀の掲げた2%の物価上昇目標も達成できていない。
ただ、経済政策で一番重要なことは雇用の創出、つまり「働きたい人に活躍の場を提供すること」である。その点ではアベノミクスは十二分に成功している。この先、賃金が上昇していると実感できるような状況を作り、消費の盛り上がりにつなげることが重要である。そこが問われている。
景気に敏感なところ、労働市場の需給に敏感なところ、具体的には非正規労働者を中心に賃金が上がり始めている。また、大企業よりも中小企業で上がっている。賃金が上昇傾向にあるのは間違いない。
しかし、大企業を中心としたいわゆる日本型雇用がつづいている部分では、「雇用の安定と引き換えに賃金は抑制しても良い」という感覚が労使ともに残っている。そのような労働移動が少ない正規の労働者に関しては、労働市場の需給がすぐには賃金に反映されにくい傾向となりがちである。
景気に敏感な部分に関しては、アベノミクスというマクロ経済政策をきちんと継続してゆけば、「見えざる手」による賃金の上昇がこの先も期待できる。しかし、この制度や習慣によって経済政策への反応が鈍くなっている部分に対しては、「政府の企業への賃上げの要請」といった「見える手」も必要である。官製春闘などと揶揄(やゆ)すべきではない。
また中長期的な視点からすると、生産性の向上こそが持続可能な賃金の上昇につながることを忘れてはいけない。そのためには、賃金が能力や成果に応じて上がるという仕組みに変えていく必要がある。その部分はまだ「道半ば」。働き方改革を進め、生産性革命をやろうという現在の政策の基本的な方向性は間違っていない。
当初の熱気薄れた
ただ、第2次安倍内閣が発足した当初の、「なんとしても経済を成長させる」という熱気がやや薄れたように感じられることが気になる。
新三本の矢では、かなり分配政策のほうに重点が移っているのではないか。消費税率の引き上げについても、社会保障を充実していくという。もちろん、そうした政策は必要ではあるが、その分、経済成長に対する熱意の部分が見えにくくなってしまっている。
規制改革にもっと力点を
2014年にスイスであったダボス会議(世界経済フォーラム年次会議)で、安倍晋三首相は「いかなる既得権益といえども、私のドリルから無傷ではいられない」と述べていた。あのような「明日から絶対やる」という熱気が、政府の中から発信されなくなってきている。国家戦略特区をめぐる加計学園の問題があったことも影響しているのかもしれない。
規制改革は半歩先、一歩先を行かなければならないので、冒険をしなければならない部分がある。しかし、現状を見ていると、やや安定を目指すことに傾いているように思われる。社会保障の充実を前面に押し出すことは、野党との争点を消すという意味から政治的には正しいのだろう。
しかし規制改革というものは、事柄の性格上アクセルを踏み続けないと止まってしまう側面がある。「最初の三本の矢はどこに行ってしまったのか?」という感覚を持つ人が、増えてしまっているのではないか。規制改革を行い中長期的な成長の基盤を確立するというメッセージを発信しつづけることが重要だ。
成長するためには、生産性の向上が必要不可欠である。生産性が上がれば、企業収益も上がり賃金も上がる。そのためには技術革新が必要だが、それを妨げている規制がたくさんある。起業一つとっても、大量の書類が必要だし、まだまだハードルが高い。思い切った規制改革に挑むことが不可欠だ。
出口戦略はゆっくりと
日銀が「2%の物価上昇目標について、達成時期を明示しない」ことにしたのは、現実的であり良いことだと思う。これまでは金融政策決定会合で達成時期を先延ばしするたびに、後手に回っているという印象を与えてしまっていた。
そもそも最初に2年と年限を切って、物価上昇目標を掲げたこと自体に無理がある。発表当時は明確に言い切ることがサプライズにつながり、政策の効果を後押しする側面もあったが、2年先の世界経済の状況など分かるはずがない。
オーソドックスな金融政策論的にいうならば、物価目標は期限を区切って設定すべき性格のものではない。大事なことは、人々が「物価は2%ぐらい上がるものだ」との期待を持ちつづけるように、分かりやすい旗印を掲げることである。その上でさまざまな金融政策を実行し、中長期的に2%程度が維持できれば、物価上昇目標政策は成功したといえる。
金融政策を今後どうするかという点では、長い時間をかけてゆっくりやっていくことが大切だ。デフレが20年もつづいているのは日本だけ。そこから脱却するのに、即座に出口戦略にいけるわけがない。まずマイナス金利をゼロ金利に戻し、量的緩和の買い付け量は徐々に減らす。国債は満期を待ちながらゆっくり償還していく。そういうやり方しかない。
いま、中東の緊張で原油価格が上昇し、米国の金利も上昇傾向にある。物価が上がる可能性は高まっていると思う。ただ、物価上昇が本格化した時に、日銀がすぐさま利上げなど金融の引き締めを考えて、それが効き過ぎてショックを与えることが一番怖い。
たとえばバブルの末期に、不動産の総量規制というショック療法にダメを押す形で、大幅な金利の引き上げを一緒にやってしまった。そのために景気が一気に冷え込んで、そのまま立ち直れなくなった。あの繰り返しだけは避けなければならない。だから、時間をかけてゆっくりやるしかない。
そういう意味でのいわゆる「出口戦略」は、黒田東彦(はるひこ)日銀総裁の今の任期では終わりきれないだろう。「黒田後」がどういう政権かはわからないが、いずれにせよ出口戦略であせって失敗しないようにしなければならない。
中途半端に「出口戦略に行く」となった時に、市場はそれだけでショックを受ける。下手をすれば、また「失われた10年」の繰り返しになる。それだけは避けなければならない。
TPPは米国の参加を辛抱強く待つ
日米の貿易交渉では、茂木敏充経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表で協議の枠組みができたが、基本的には環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を基本に置く日本と、2国間の自由貿易交渉(FTA)を求めてくる米国との間で、双方の主張がなかなかかみ合わないということになる。
日本としてできるのは、まずTPPの参加国を増やす。タイ、インドネシア、韓国などが対象になる。そうしてアジアでの連携を強める。
また、TPPが実際に動き出すとオーストラリアから牛肉が日本にどんどん入ってくる。そうなれば、政治的にも大きな力を持っている米国の畜産業界が黙っていない。米国の畜産農家が米政府を動かすことが期待できる。
だから、TPPを早く発効させて、米国も最終的に参加せざるを得なくなるような実績を作っていくことが重要だ。
ただ、米韓FTAでは米国が在韓米軍のことまでちらつかせて韓国を譲歩させ、米国に相当有利な協定を結んだ。トランプ米大統領にとってはこれが成功体験になってしまっており、日本にとってはあしき前例だ。
自由貿易の議論の文脈のなかで、軍事力など別の要素を出してきて取引をするのはいけない。日米関係はかつてないほど良好だが、ここは譲れないところだ。
人口減下で工夫の余地あり
人口減が経済への大きな押し下げ要因であるのは確かだが、人口が減っている国が必ずしもみな、低成長に陥っているわけではない。グローバル化がこれだけ進んだなかでは、どんな国でも世界に打ってでていくことができれば、そこに可能性がある。
米国でも人口は増えているが、自動車産業の街であるデトロイトなどは非常に疲弊している。一方でシリコンバレーは非常にいい。要は成長の要因がハードからソフトに変わった。そういう意味では、米国だろうと日本だろうと、企業に依存しているいわゆる「企業城下町」のままでは衰退せざるを得ない。
個別の面で見ていけば、日本では世界で戦えるソフトパワーが中央、地方に限らずたくさんある。香港やシンガポールの高級スーパーでは日本の果物や野菜に非常に高い価格がついている。
ブランドをしっかり確立していけば、まだやりようはいくらでもある。たとえば福岡市は特区制度を利用して起業が盛んになっている。起業が増えることで、それを支えるインフラの部分である会計士や弁護士も増え、アジアからも起業家がやってくる。そういう相乗効果が生まれている。
日本の人口が減っていくということ自体は前提として考えるしかないが、そのうえで工夫の余地は十分にある。
*毎日新聞プレミア に掲載されています
この記事の中で、先日発表した自民党の行政改革推進本部の提言が紹介されています。
「官民ファンドの効率的・効果的運用について」(7月27日)http://nakanishikenji.jp/diet/23267
健全な成長戦略にとって、「リスクマネーの供給」は必要不可欠なものです。「閑古鳥が鳴く」ようでは困ります。
ただ、あくまで「投資」ですから、きちんと目標を設定し、成果の検証を適宜適切に行ない、効果的な運用を図らねばなりません。その上で「出資されずに大学に残っている資金を国庫に返納すること」は、当然検討されるべきです。
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
「貯蓄から資産運用へ」というテーマではNISAに注目が集まっていますが、個人型確定拠出年金(iDeco:イデコ)は「若い人の老後の資産形成を後押しする」という観点からNISA以上に優遇されています。
イデコは、1)毎月の掛け金が全額所得控除、2)年金を受け取る時にも控除、3)投資利益が非課税です。ちなみに、NISAはこの内の3)を優遇する制度です。
ただし、あくまで年金ですから「60歳まで引き出せない」点には注意が必要です。従って、余裕資金で取り組む必要がありますが、「掛け金の拠出が難しくなった場合に金額を減らす」ことが可能です。
制度改正後の新規加入者の8割が40歳代以下の若い層ということは、この制度が正しく理解されていると思われます。まだ「イデコって何?」という方も多いようですが、広報活動などを引きつづき後押しをしていきます。
「個人型DC「イデコ」 若年層マネー引き込む 」(日本経済新聞)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
不動産融資の急増の背景には、「金融機関の担保主義(目利き能力の低下)」「税制のゆがみと土地信仰」「家賃保証の持続可能性懸念」「不良債権の増加懸念」など様々な問題が潜んでおり、国会でも再三取り上げてきました。
さらに懸念しているのは、住宅の「再建築率」が低下を続けている事です。
直近(2014年)では、わずかに9.1%。古くなった家と周囲のインフラが放置され、農地や空き地に新しい住宅が建っていく姿は、あたかも「焼畑農業」です。空き家が増える中で、新たな生活インフラを作る事は大きな財政負担となりかねません。
中古住宅市場活性化に向けて、提言を行なっていきます。
不動産向け融資 最高 昨年度、バブル期超え 地銀・信金けん引、円安・規制緩和で(日本経済新聞)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
12月に「アパート融資:過熱警戒」という記事が出た時にも指摘しましたが、1年ほど前から国会で再三取り上げつづけてきた問題が現実のものとなりつつあります。
記事では主として「地方の伸び」をとり上げていますが、「首都圏特に神奈川県の空室率がすでに40%に迫りつつある」との統計も発表されています。
400万戸を超えた空き家問題をさらに深刻化させるだけではなく、すでにサブリース・トラブルが発生し、将来的な不良債権化による金融機関への悪影響など様々な問題が懸念されます。引きつづき取り組んでまいります。…
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
日本型雇用慣行(メンバーシップ型雇用)の入り口となる「新卒一括採用」には、人生がたった一度きりのチャンスで決まってしまうなど様々な問題があります。
しかし、職務経験がなく実務能力評価がゼロである若者に雇用の機会を与え、欧米で大きな社会問題となっている若年者失業率を極めて低く抑える重要な働きをしていることも事実です。
欧米の社員に新卒一括採用の話をした時に、「日本に生まれていれば、わたしの20代はずっと明るかったはずだ」と口々にいっていたのが印象に残っています。
多様な働き方を可能にするジョブ型雇用(欧米型雇用)と、日本型雇用とをうまく結びつけ、新・日本型雇用慣行と呼べるものを作り上げるべきだと思います。
「大卒内定率85%、調査開始後最高:好景気で積極採用」(朝日新聞)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
GDPや物価上昇率といった経済指標は、経済政策の中間目標でしかありません。色々な政策を行なう「目的」は、あくまで「働きたい人に活躍の場を提供する」ことです。
この記事で示されている通り、「活躍の場の提供」という成果は間違いなく上がっています。この場をさらに広げるには、「意欲があるにもかかわらず、時間や勤務地に制限があるために働くことが難しい人」を支える環境づくりが必要です。
「長時間労働を評価しがちな文化」を変え、テレワークやフレックス勤務といった多様な働き方を可能にする環境を整えるよう企業側に求めていくと共に、ブラック労働で競争に勝ち抜く企業が出ないような「制度面からの規制」にも力を入れたいと思います。
「雇用、4年で250万人増 子育て女性働きやすく」(日本経済新聞)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
今日の日経新聞の「アパート融資 過熱警戒」という問題は、国会で再三取り上げてきました。
3月の時点で「人口の減少が予想されている地方での融資の伸びの危険性」を指摘し、金融庁からは「個別の融資の健全性のみならず、ビジネスとしての持続可能性まで注視する」という踏み込んだ答弁がありました。
ただ「相続税対策を意図したアパート建設」の問題はさらに広がりを見せ、首都圏でも空室率が急激に上昇し始めたことから11月にも再度取り上げました。
「30年家賃が保証されていると誤認して、節税目的で借金までして貸家を建てて返済に困る事態」が、早くも現実のものとなろうとしています。将来的に金融機関の健全性を損ないかねません。
引きつづきこの問題に取り組んでいきます。
アパート融資 過熱警戒 金融庁、節税効果など調査 空室リスクに警鐘 (日経新聞)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)
全国で有効求人倍率が1を超え、失業率が大きく下がったことに加え、女性が働く機会が増えていることは大いに歓迎したいと思います。
しかし、働く女性の保育などのニーズを満たす施策をさらに充実しないと、依然として残っている「女性の就労のM字カーブ」は解消できません。また税制面からも、女性が就労制限などをせず働きつづけやすい環境を整備することが必要です。
経済政策の究極の目標は、あくまで「働きたい人に活躍の場を提供すること」です。
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)