中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。
2016年01月19日 (火)
黒田日銀総裁と安倍総理に、金融政策についてお尋ねしました。
日銀の「生活意識に関するアンケート調査」をみると、1年前と比べて、「物価下落がどちらかといえば困る」と答えた人が減る一方、「物価下落がどちらかといえば好ましい」と答えた人が過半数にまで上昇しています。
そこで、黒田総裁に、このデータがデフレ期待の高まりを示しているのではないか、尋ねました。
黒田総裁からは、以下のご答弁をいただきました。
「生活意識アンケート調査の『物価下落に関する感想』という設問は、1年前に比べて物価が下がったと回答した方に尋ねたものであり、そういう回答をした人は全体の2%しかいなかった。そのため、母集団が非常に小さいという点に留意する必要がある。」
「消費者物価を構成する品目のうち、上昇した品目数から下落した品目数を差し引いた指標は上昇している。また、食品や日用品等の日次や週次の物価指数も、昨年4月以降最近までプラス幅の拡大傾向がつづいている。」
「予想物価上昇率はやや長い目で見れば上昇していると判断している。引き続き十分注視してまいりたい。」
そのうえで、銀行などが日本銀行に預けている超過準備に対してつけている0.1%の金利をゼロにする、または引き下げる可能性について尋ねました。
黒田総裁からは、「日銀当座預金への付利は、年間約80兆円に相当するマネタリーベースを円滑に供給するために資するものであり、付利金利の引き下げについては検討していない。」とのご答弁をいただきました。
他方、政府と日銀の間で共同声明を出してから3年が経過しております。この間の経済情勢の変化に加えて、物価だけを目標とすると誤解される部分もあるため、たとえば「名目経済成長率+3%を目指す」といった目標を盛り込んだ共同声明の出しなおしについて、安倍総理に提案しました。
安倍総理からは、「実質2%、名目3%を上回る経済成長を目指すということは、政府としてしっかりと目指していきたいと思うが、共同声明の中に明記する必要があるとは考えていない。」「政府日銀が一体となって、実質2%、名目3%を上回る経済成長目指していく。」とのご答弁をいただきました。
今後も日本銀行の金融政策について、引き続き注視して参ります。