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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

8/19(水)参議院 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会報告 昭和47年政府見解

2015年08月20日 (木)

8月19日の参議院平和安全法制特別委員会において、政府が集団的自衛権を導く根拠とする昭和47年政府見解について、質問しました。

1、昭和47年政府見解における基本的論理について

政府は、集団的自衛権の行使容認を導くに当たり、昭和47年政府見解を①の部分、②の部分、③の部分の3つに分け、③の部分の冒頭に「そうだとすれば」という結論を導く接続詞があることから、①②の部分は基本的論理であり維持しなければならないが、③の部分(集団的自衛権の行使を否定する部分)は帰結であり、あてはめにすぎないので、変更可能である、と説明しております。

しかし、③の部分をよくみると、「そうだとすれば」の後に「したがって」という結論を導く接続詞が認められます。そのため、基本的論理と帰結に分けるという政府の立場に沿って考えるとしても、③の前段(そうだとすれば~したがっての間)も基本的論理に含まれるのではないでしょうか。仮にそうであるとすれば、③の前段の「憲法上許容されるのは個別的自衛権に限られる」という部分が基本的論理に含まれることになり、集団的自衛権を導くことはできないと思われます。

そこで、横畠内閣法制局長官へ、昭和47年政府見解の基本的論理とは、①②の部分に加えて、③の前段まで含まれるのではないか、と尋ねました。

横畠内閣法制局長官の答弁は以下の通りです。

「③の前段部分は、『憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは』と『我が国に対する急迫、不正の侵害に対処する場合に限られる』という2つの部分で成り立っているが、『許される』と『限られる』の間に理由が必要である。その理由となるのが①②の部分である。その意味で、『そうだとすれば』という接続詞が用いられている。」

「③の部分の前段と後段の関係については、前段の部分で『わが憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは、我が国に対する急迫、不正の侵害に対処する場合に限られる』といった以上は、これすなわち、③の後段部分は『集団的自衛権の行使は憲法上許されない』ということになる、という構造になっている。」

横畠長官は、③の「したがって」という接続詞を、「すなわち」と同義を導く関係で捉えていますが、「したがって」は結論を導く接続詞として読むのが通常の日本語の読み方ではないでしょうか。政府の解釈は「したがって」という接続詞の理解として、無理があるといわざるを得ません。

政府による昭和47年政府見解の変更は、集団的自衛権を導くための強引な読み替えであり、その無理が接続詞の解釈という部分に表れていると思われます。

 

2、昭和47年政府見解当時の事実認識について

政府は、安全保障環境の変化を理由に集団的自衛権の行使を導く前提として、「昭和47年政府見解の当時の事実認識として、我が国に対する直接の武力攻撃が生じない限りは、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるような事態には至らないという理解であった」と説明しております。

しかし、この事実認識と矛盾しかねない資料がありましたので、改めて、政府に対し当時の事実認識について質問しました。

政府は、集団的自衛権に関する昭和47年政府見解を出したのと同じ日に、同じ参議院決算委員会宛てに、同じ水口議員の質疑に対して、「自衛行動の範囲について」という政府見解を提出しております。

そのなかで、「憲法第9条が許容している自衛行動の範囲について…その時の国際情勢、武力攻撃の手段・態様により千差万別であり、限られた与件のみを仮設して論ずることは適当ではないと思われる。」という見解を示しています。

この見解のあらゆる事態を想定しており、限られた与件を仮設するべきではないという部分が、「我が国に対する武力攻撃が生じた場合に限られる」という限定的な事実認識と矛盾するのではないかと思われます。

そこで、この資料を出した防衛省(旧防衛庁)の中谷大臣へ、この資料とこれまでの政府の説明は矛盾しないのかを質問しました。

中谷大臣からは、以下のご答弁をいただきました。

「昭和47年政府見解と同時に提出した『自衛行動の範囲について』でありますが、海外派兵について記載されておりまして、武力行使の目的をもって武装した部隊を他国の領土・領海に派兵する海外派兵は、一般に自衛のための必要最小限度を超えるものであって憲法上許されないという認識をもっています。」

「私の考えではありますが、同時に自衛権の発動の3要件を満たすものがあるとすれば、憲法上の理論としては、そのような行動をとることが許されないわけではないと解しておりまして、特に敵地攻撃について、従来の考え方は、法的な理屈について新三要件のもとでも変わらないという以前に答弁があるもの、そういうものを念頭に書かれたものではないかなと解釈をしています。」

中谷大臣のご答弁は質問と噛み合っていないように思えましたので、政府に対して改めて政府見解を示すように求めました。

政府見解が届きましたら、あらためてご報告させて頂きます。

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