中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。
2015年02月26日 (木)
早川英男 参考人 菅野雅明 参考人 岩田一政 参考人
本日は、「国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会」において、参考人の先生方に昨年の日本銀行の量的緩和(QQE2)について、お尋ねさせて頂きました。
今後の日本経済のために更なる金融緩和を主張される方がいらっしゃる一方で、追加緩和の弊害を主張される方も少なくありません。
更なる金融緩和の是非を考えるに当たって、昨年10月末に行われた日本銀行の量的緩和(QQE2)の評価が問題となります。
そこで、QQE2の評価について各参考人のご見解を伺いました。
各参考人のご意見は以下の通りとなります。
1、早川英男参考人(株式会社富士通総研経済研究所エグゼクティブ・フェロー)
・一昨年のQQE1はやってみる価値のある実験であり、また成果もあった。しかし、その経験に学ぶなら、QQE2の時点では望ましくなかったと考える。
・ただし、原油安などの幸運があって、日本にとってチャンスとなる1年を迎えている。そのチャンスを生かしてほしい。
・経済が順調に動くのであれば、新たな追加緩和は必要ないと考える。
2、菅野雅明参考人(JPモルガン証券株式会社チーフエコノミスト)
・答えはまだ出ていないと考える。
・QQE2を行うことで日銀は時間を余計に買えることになった。それをどう評価するかの問題だと考える。
・歳出削減が進まず、成長戦略も打ち出せないのであれば、日銀が買った時間を浪費するだけになり、寧ろコストになると思う。
3、岩田一政参考人(公益社団法人日本経済研究センター代表理事・理事長)
・仮に10月末に日本銀行が何もしなかった場合何が起きたかを考える必要がある。
・マーケットの参加者に、「日本銀行は、口では『2年で2%』といっているが、物価の上昇率が1%を割り込み、ゼロに近づいてきても何も行動をとらない中央銀行」という意識が広ってしまうと、デフレ脱却まで難しくなる。
・デフレ脱却が難しくなるというコストを考えると、QQE2はやった方が良かったと考える。
参考人の先生方は、三者三様のご意見を示されました。先生のご見解を今後の委員会質疑に活かしてまいります。