2016年08月18日 (木)
2016年08月18日 (木)
2016年08月18日 (木)
「利用が伸び悩んでいる」として、「NISA(少額投資非課税制度)の非課税期間を、現行の5年から20年に延ばすことが検討されている」ことが報じられています。
従来から「非課税期間5年、投資可能期間10年というしばりが、長期投資への大きな制約となっている。制度を恒久化し、期間制限を撤廃すべき」と財政金融委員会で指摘してきましたので、期間が延長されることは評価したいと思います。
現在の制度は、「非課税というメリット」に対して、「再利用できない(一度売却すると、その枠は使えない)」「損益通算ができない」「5年を経過した時に含み損が発生していると、『その時点の価格が取得価格』となってしまい、その後の売却益はむしろ増税になる」などなどと、数々のデメリットがあります。
「メリットがあります。ただ、普通の投資にはないデメリットもあります」という制度設計でしたから、見直しを迫られる事態となったことは当然かもしれません。
ただ、今回若干改良を加えるものの、「現行制度とは別建てとなり、利用者はどちらか片方を選択する必要がある」と報じられていることは気になります。「どちらにするべきだろう」と悩んだだけで、二の足を踏む人が出てきかねません。
たとえば1987年に廃止となった「マル優(少額貯蓄非課税制度)」は、「預金、郵貯、国債・地方債。各々の元本300万円までの利子が非課税」とシンプルでしたから、悩む人はまずいなかったと思います。
「制度の使い勝手を良くして利用者の裾野を広げる」ためには、期間制限のない恒久的な制度とし、普通の投資と同じように使えるなど簡素化するべきです。この問題に関しては、引きつづき改善を求めていきます。
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