中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。
2017年04月13日 (木)
今朝の財政金融委員会開会直前の一枚。「十分に質疑の準備ができた」ことを示す余裕の表情、、、、のつもりです(笑)。
今日とり上げたテーマは、以下の4つです。
1)国際開発協会の増資と日本のプレゼンス
2)労働分配率の低下(賃上げ問題)
3)個人型拠出年金(イデコ)–ただの節税ツール?
4)経営者の個人保証を外す取り組み
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1)国際開発協会への増資
世界の最貧国を支援する国際開発協会(IDA)を日本が支えることは、主要な先進国である日本の責務です。
ただ、「資金を出したらオシマイ」とせず、「資金が効率的且つ戦略的に使われているかをチェックする」ことも重要な責務です。
そこで、3年前の増資の際に「日本語表記を含めた広報・情報提供活動を充実させる」「国際機関で働く日本人職員を増やす」など、日本のプレゼンスを上げるべきであるとの付帯決議を行なっていました。
この3年間の実績に関しての報告を求めたところ、まだ満足のいく水準とは言い難いのですが、少なくとも改善していました。今回も、同様の付帯決議が行なわれ一層の努力を求めました。
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2)労働分配率の低下(賃上げ問題)
つい最近発表されたIMFの「世界経済見通し」では、技術革新やバリューチェーンのグローバル化などにより、世界的に労働分配率が低下、つまり働く人の取り分が減っていることが指摘されていました。
日本も例外ではないのですが、低下傾向にあるだけではなく「水準そのものが低いことが問題である」と考えています。
さらに「残業が減ったら手取りも減った」との最近の調査を挙げ、「生産性向上分を、きちんと従業員に還元しなければ、それでなくても低い労働分配率がさらに低くなる」と指摘し、「所得拡大促進税制」などの拡充を求めました。
麻生財務大臣も共通の認識を示し、前向きの答弁がありました。
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3)個人型拠出年金(イデコ)
良い制度なのですが、すでに多くの企業でスタートしている確定拠出型年金(ほとんど同じ制度)の実情を見ると、大半が「預金」に眠っています。
年金の原資となる資産形成を後押しするために、非常に手厚い税制上の優遇措置が施されているのですが、有効に利用されているとは言い難く「単なる節税ツール」となっています。
そこで「本人が運用先を指定しないと、自動的に預金に入ってしまう」などといった制度的な問題点を指摘しました。
現在、厚生労働省が社会保障審議会で変更を検討中ですが、「貯蓄から資産形成へ」と改善されることを求めました。
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(4)経営者保証に関するガイドライン
麻生副総理は「質屋じゃないんだから、担保を取って金を貸しているだけじゃ意味がない」と再三銀行に苦言を呈していますが、実はさらに「『経営者の個人保証』をつけないと貸さない」というのが実態です。
この点を改善するべく「個人保証を外せる条件」を明示したガイドラインが3年前に作成されましたので、その効果について質しました。
政府系金融機関に関しては、顕著な改善が見られていましたが、民間金融機関はまだまだです。一層の取り組みが必要な点を指摘しました。
(後日ホームページに議事録と動画を投稿します)