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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

質問主意書《国債費の積算金利②》

2015年02月12日 (木)

議長提出:2015年02月12日
内閣転送:2015年02月16日
回答   :2015年02月20日

予算における国債費の積算金利に関する再質問主意書

本年二月二日に提出した「予算における国債費の積算金利に関する質問主意書」(第百八十九回国会質問第一二号)に対する政府答弁書(内閣参質一八九第一二号。以下「前回答弁書」という。)には、以下のような答弁漏れが認められる。

すなわち、予算における国債費の積算金利の算出過程において斟酌した「長期金利の推移期間」について、平成二十五年度当初予算においては「予算編成時における直近三年間」と具体的に言及しているのに対して、平成二十六年度当初予算及び平成二十七年度当初予算においては「予算編成時における一定期間」と言及するにとどまり、具体的な数値を明らかにしつつ算出過程を明らかにしたものとは認められない。

また、予算における国債費の積算金利の算出過程において斟酌した「長期金利の上昇」について、平成二十五年度当初予算においては平成十一年度における〇・八パーセントの上昇を参考にしているのに対して、平成二十六年度当初予算及び平成二十七年度当初予算においては、過去における一・一パーセントの急上昇を参考にしており、平仄が合わない。

そこで、以下再質問する。

一 平成二十六年度当初予算における国債費の積算金利の算出に当たり斟酌した「予算編成時における一定期間の長期金利」について、「一定期間」の具体的な期間を明らかにされたい。

二 平成二十七年度当初予算における国債費の積算金利の算出に当たり斟酌した「予算編成時における一定期間の長期金利」について、「一定期間」の具体的な期間を明らかにされたい。

三 仮に平成二十六年度当初予算又は平成二十七年度当初予算における国債費の積算金利の算出に当たり斟酌した国債費の長期金利の期間のいずれかが、「予算編成時における直近三年間」と異なる場合、斟酌される長期金利の期間の異なる平成二十五年度当初予算、平成二十六年度当初予算及び平成二十七年度当初予算における国債費の積算金利の算出過程の客観性をいかにして担保するつもりであるのか、政府の見解を明らかにされたい。

四 国債費の積算金利の算出に当たり考慮される長期金利の上昇について、平成二十五年度当初予算(平成十一年度の〇・八パーセントの上昇)と平成二十六年度当初予算及び平成二十七年度当初予算(過去における一・一パーセントの急上昇)で異なるにもかかわらず、いかにして予算における国債費の積算金利の算出過程の客観性を担保するつもりであるのか、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院議員中西健治君提出予算における国債費の積算金利に関する再質問に対する答弁書

一から四までについて

お尋ねの「一定期間」に関しては、平成二十六年度当初予算においては平成二十五年十月末までの一年間の長期金利の平均が〇・七パーセント程度であったこと等を踏まえ、平成二十七年度予算においては平成二十六年十一月末までの三年間の長期金利の平均が○・七パーセント程度であったこと等を踏まえて、それぞれ予算積算金利を設定している。平成二十五年度当初予算における予算積算金利も含め、いずれも、国債費について予算額が不足すること等がないよう十分な予算計上を行うとの観点も踏まえ、金利の動向等を総合的に勘案しつつ、過去の一定期間の実勢金利の水準及び過去に金利が急上昇した時の例を参考に算出しているものであり、問題はないものと考えている。

 

 

≪提出にあたって≫

予算における国債費の積算金利(想定金利)の算出方法について、あらためて質問しました。

財務省が2月10日に発表した「国債および借入金並びに政府保証債務現在高」によりますと、2014年12月末の「国の借金」は1029兆9205億円に膨らんでいます(内国債:874兆2354億円)。

そのため、国債の償還や利払いに充てる費用も少なくなく、予算ではこれらの費用を「国債費」として計上しております。

ところが、この「国債費」が年々余る傾向にあります。直近5年間では毎年1兆円以上の余りが生じています。

余りが翌年度に繰り越されれば問題ないのですが、最近の傾向としては国際費の余りを補正予算の財源として消費する傾向があります。

そのため、予算編成に当たって、国債の利払い費をあえて高く設定し(平成25年度当初予算~平成27年度当初予算で1.8パーセント)、いわば「へそくり」として補正予算の財源にしているのではないかとの疑念が生じてまいります。

本年2月2日に提出した「予算における国債費の積算金利に関する質問主意書」では、この積算金利の算出過程について尋ねました。

平成25年度当初予算では、「直近3年間の長期金利が1パーセントで推移していた」という具体的な時期の言及がありましたが、平成26年度当初予算~平成27年度当初予算では「予算編成時における一定期間の長期金利の平均」と述べるにとどまり、「一定期間」がどの期間を指すのか、明らかにしておりません。

そこで、この「一定期間」について尋ねるとともに、各年度の予算における積算金利の算出過程の整合性についても尋ねました。

国の予算は規模が大きく、仕組みが複雑で分かりにくいばかりに、官僚主導の政治を許してきたという経緯があります。

このような官僚主導の政治状況を打破するために、国債費の積算金利にも積極的に切り込んでまいります。

≪回答を受けて≫

国債費の積算金利の算定根拠となった「一定期間」が明らかとなりました。

平成25年度予算では「直近3年間」

平成26年度予算では「直近1年間」

平成26年度予算では「直近3年間」となります。

これをまとめたのが以下の表となります。

ご覧いただけるとわかりますが、積算金利の算定方法は異なりますが、積算金利はすべて「1.8%」で統一されています。

そして、過去20年間の積算金利の推移を示したものが以下の表となります。これを見ると、国債費の積算金利は、平成14年度~平成24年度はほぼ「2.0%」で固定され、平成25年度~平成27年度は「1.8%」で固定されていることが分かります。

 

また、積算金利が高めに設定される結果、国債費の余りは以下のようになります。

ここから、ほぼ毎年1兆円以上の余り(平成17年度以降は2兆円弱余ることもあります。)が生じていることが分かります。

 

そのため、積算金利は、市場金利の動向から定められた金利ではなく、初めに数字ありきの運用がなされていることが疑われます。

特に余った国債費を補正予算の財源に用いる今の運用は、財政規律を損ないかねません。

税金の無駄遣いをなくすためにも、今後も監視を強めてまいります。

 

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