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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

3/29 財政金融委員会報告

2012年03月29日 (木)

今日の委員会では、最後の2時間に総理大臣が出席したことから、2回質問に立ちました。

野田総理大臣には、これまでの予算委員会や財政金融委員会で岡田副総理や安住財務大臣に対して質問した、消費税増税のための条件および歳入庁の設置に関しての質問を行いました。

以下概要です。 動画(1)はこちら

【消費税増税の前提条件について】
これまで予算委員会や財政金融委員会で、政府が増税の根拠としている、改正所得税法の附則104条に規定されている「平成20年度を含む3年以内の景気回復に向けた集中的な取り組みにより経済状況を好転させる」という前提が達成されていると言えるのかという点について岡田副総理や安住大臣にはすでに質問をしているので、今日は総理大臣にしっかりとお答えいただきたい。

○法案を閣議決定する以上、現時点で経済は好転しているという理解ということで良いか。

(野田総理大臣)好転の解釈になるが、「改善していく過程にある」ということ。諸々の数値を総合的に勘案して判断することとなるが、先の月例経済報告でも「景気は緩やかに回復しつつある」とされている。

○前提条件が満たされているから法的措置を取るということか。もう一度確認する。

(野田総理大臣)そういうこと。

○平成19年度と比較して8%も名目GDPが落ち込んでいるのに「好転」というのであれば、2014年、2015年の判断の際も実際にはフリーパスになるのではないか。

(野田総理大臣)持ち直しつつあるということは間違いないと思っている。

○一昨日の本委員会で、「弾力条項」に数字を明記できない理由を問われ、安住財務大臣は、「デフレが長く続く中、バブル期を除いて、名目3%、実質2%の経済成長を達成したことはなく、高い目標である」「人口減少や需給ギャップという構造問題もあり、公共投資をしてきても達成できていない」との発言をされ、名目3%程度、実質2%程度の経済成長率の達成が困難だという認識を示した。政府自らが掲げた新成長戦略で書いてあるこの数値の達成を政府として実は達成困難であると考えているということか。総理の見解を伺いたい。

(野田総理大臣)昨年末の「日本再生の基本戦略」にもこの数字を書かせて頂いており、デフレ・円高を克服するために全力で成長戦略のための施策を行い、何としても達成すべき目標である。

○これまでにも私は「経済状況の好転」の判断基準を明らかにすることを求めてきており、名目GDPの絶対値でリーマンショック前に回復することが指標となるのではないかと提言してきているが、今回の消費増税法案附則18条に書き込まれるという「2011年度から20年度までの平均で名目3%程度、実質2%程度」という数値目標は、2014年、2015年時点では、増税の判断基準となりえないどころか、判断の裁量にすらならないのではないか。

(野田総理大臣)できるだけ早期に実現すべくあらゆる経済施策をやっていきたい。
(安住財務大臣)前回申し上げたのは事実関係。従って規制改革などの様々な施策をやりながら達成していきたい。

【歳入庁設置について】

○先日の本委員会で安住財務大臣に検討状況を伺った際に、メリット・デメリットをしっかりと見極めて、設置するかしないかを含めて考えるというスタンスで答弁がされたが、法案に書き込む以上、歳入庁を設置するということが前提になっているという理解で良いか、総理大臣にお伺いする。

(野田総理大臣)現在副総理の下で検討チームを立ち上げ、4月頃に中間報告を取りまとめることとなっている。納付率向上という信頼制の観点、行政効率化の観点、マイナンバー法や新年金制度等も踏まえた新制度への対応という観点から検討を行い、国民視点に立った徴収体制を構築するということで検討を行っていきたい。

○設置しないということもありえるということか。

(野田総理大臣)基本的には徴収体制を構築するということでの検討を行うということ。

○2007年に民主党が国会に提出した「歳入庁設置法案」では歳入庁は、財務省内ではなく内閣府の外局として設置するという考えであったが、その考えに変わりはないということで良いか。

(野田総理大臣)制度設計はこれから。かつてはご指摘の通りそういう考えであった。

○実施時期というタイムラインについてはどのように考えているか。当然2014年、2015年までにはと考えるが。

(野田総理大臣)それも含めて中間報告の中で見えてくると思う。みんなの党も法案を提出していることは承知しており、参考にさせて頂きたい。 動画(1)はこちら

 

総理への質問に先立ち、政府が金融円滑化法(モラトリアム法)の再延長に合わせて、企業再生支援機構による支援決定期限を延長しようという「企業再生支援機構法改正案」についての質疑も行いました。

企業再生支援機構はこれまでの2年間で23件しか支援実績がなく、しかも出資額で96%、融資額では98%がJAL再生で占められてきており、必ずしも中小企業の支援に役立っているとは思えません。機構が新規案件を受け付けるのではなく、むしろ各地域の中小企業再生支援協議会を強化しつつ、機構のスキルをそこに移していくことが真の中小企業支援につながるとの立場から、本法案についてもモラトリアム法案の再延長とあわせて反対の立場から質問を行いました。

その後に7本の法案の採決がなされ、みんなの党を代表して、金融円滑化再延長法案および再生機構法案改正案については反対討論を行った上で反対をしましたが、多数決でこの2法案を含む7本の法案はすべて可決成立し、明日の本会議で正式に可決されることとなりました。

特に反対をした2法案については、今後もその運用をしっかりとチェックしていきたいと思っております。

以下、質疑の概要です。 動画(2)はこちら

【企業再生支援機構法案】

○政府は、今年でモラトリアム法の延長を最後のものとし、企業再生によるエクジットを確実にするためとして、モラトリアム法の延長と併せて企業再生支援機構による支援決定期限延長を行おうとしているが、これは無理筋であると考える。機構のこれまでの支援案件数は23件にとどまっており、一方、モラトリアム法による貸し付け条件変更件数は昨年の9月までで229万件と、桁が5個程度多い。数を考えればまったく有効な施策といえないのではないか。

(自見金融担当大臣)モラトリアム法で実際に支援が必要な会社は5~6万社と想定しており、そうした会社にはコンサルティングを丁寧にやっていく。地域がまたがる、あるいは高度な専門性が必要なものについては機構の活用が必要と考えている。

○金融庁からは、この数に対処するためには各地域の中小企業再生支援協議会とも連携していくと言う説明があったが、各都道府県に設置された支援協議会の常駐専門家の総数は253名。一都道府県あたり、平均5名に過ぎない。支援協議会に十分な体制とスキルがあると到底言えないのではないか。

(宮川中小企業庁次長)支援協議会では設立以来の9年間で23923社の相談を受け、3114社の再生支援を行ってきておりノウハウの蓄積がなされてきている。253名に加えて地域の専門家との連携も進めてきているが、機能強化も必要であり、デューデリジェンスの簡素化による処理件数増加、人員の増加等について早急に具体策を取りまとめていきたいと考えている。

○再生支援協議会の活動実績を年度ごとに見ていくと平成21年度までは過去7年間ずっと3000件程度の相談件数だったものが、円滑化法が施行された平成22年度以降2000件以下と激減している。これをどうとらえているか。

(大串政務官)事実としてはそういうこと。今回が最終延長であり、エグジットしていく必要があるということを市場にしっかりと知ってもらい、支援協議会も含めてしっかりとエグジットして再生してもらうということが必要。件数が減っていることについては、円滑化法との関係もすべて排除することはできないと考えている。

○このことは、円滑化法があるかぎりは再生支援協議会に中小企業の相談が寄せられないということも意味しており、並び立つものではないと考えている。
○加えて、金融円滑化法のエクジットとして考えたとき、支援機構は新規案件など引き受けるべきではないと考えている。これまでの実績を考えても、今後の可能性を考えても、数千、数万の中小企業の相手をすることなど出来るはずが無い。政府の説明だと再生支援協議会に支援機構からスキルトランスファーを行い、再生支援協議会が全面に立ってこの桁外れに多い中小企業からの相談を受けるという絵を描いているようだが、それならば支援機構は新規案件の受け入れなどせず、再生支援協議会の支援に全力を尽くすべきではないか。ところで、企業再生支援機構自体が職員数は何名か。

(神田内閣府大臣官房審議官)146名。定員は202名であり増やす余地はある。予算措置も行っている。

○現在支援を行なっている対象先のフォローを考えれば、機構が新たな支援を引き受けるのではなく、支援協議会へのノウハウの移転を中心に考えるべきといったことも、よくよく考えていかなければならないと考えている。

○ところで、宮川中小企業庁次長は21日の衆議院財務金融委員会で、再生協議会と再生支援機構の連携強化のための調整を今後していくと発言しているが、これはこれからの話なのか。これまでどのような連携、あるいはスキルトランスファーが行われていたのか。

(宮川中小企業庁次長)これまでも一部の案件については守秘義務契約を締結したうえで情報を共有したりしてきているが、4件にとどまっており、十分ではないと思っている。今まで以上に密接に連携を図っていきたい。

○スキルトランスファーの受け手とされる企業再生支援協議会への国からの予算措置は平成23年度で42億円、来年度は47億円に微増するにすぎない。本当に真剣に取り組む気があるのか。今回の支援機構延長法案を見越した上での予算措置だったのか。つけ刃で急に絵を書いただけなのではないか。

(宮川中小企業庁次長)この予算の中で何とかやっていきたい。加えてデューデリジェンス簡素化で処理期間を短縮し取扱件数を増加させていくということもあわせてやっていきたい。予算措置については延長方針は昨年の年末に発表されてものであり、予算要求は夏であったので、通常の予算措置である。

○支援機構は、これまでの2年半で560ぐらい相談があった中でふるいをかけていくと最終的に22件になったということだ。今回の延長で23件程度の支援を行うことが支援機構の予算根拠になっているようだが、これから1年間の延長の中で、何百社からの相談を受けると想定しているのか。23件も本当に受けるつもりなのか。

(神田内閣府大臣官房審議官)相談件数には電話によるものも含まれており、また23件の中には昨年10月までに申請を受け付け、支援を決定したものも5社含まれている数字である。

○支援機構は官民共同の企業再生ファンドと考えられているが、ファンドというのは全体で上手く回ったかどうかを考えるものだ。政府保証付きで資金調達もしているわけだから、ちゃんと上手く回して貰わないといけないし、現場の方々はさぞ大きなプレッシャーを感じていることだろう。そうすると、出資額で96%、融資額で98%をしめるJALにおける成否が、ファンド全体の成績を決定づけるというのは明らかだ。中小企業向けの出資、融資でいくら頑張ったってJALでこけたら全部吹っ飛んでしまう。100社、200社に投資するとうたって立ち上げた再生ファンドが、結局22社にしか投資できませんでしたということになれば、民間のファンドであれば大問題になる。投資家一人一人に頭を下げて事情を説明するような問題だが、これについてはどう考えるか。

(神田内閣府大臣官房審議官)半分民間に出資してもらっている。中小企業再生センターという組織を機構の中に設け、案件発掘にも努めてきたところ。今後もセンターの機能強化を図っていきたい。

○衆院財務金融委員会で大串政務官が、支援機構の支援を受けた富士テクニカ宮津に関して「二社統合による受注価格競争を緩和する効果」と発言しているが、これはどういう意味か。独占禁止法の観点から、政府答弁としては如何なものか。

(大串政務官)公正な競争が市場にあることは重要であり、それが歪められることがあってはならない。本件について言えば利益率が低く、厳しい競争状況だったという中で、統合による効果としては一定程度あろうという趣旨で申し上げた。

○今行うべきは、支援機構のよる新規案件の受付ではなく、企業再生支援協議会を強化した上で、しっかりと機構のスキルを移管していくことであると申し上げて質問を終わる。  動画(2)はこちら

【「金融円滑化法再延長法案」「企業再生支援機構法改正法案」に対する反対討論】

動画(反対討論)はこちら

中西健治です。

私は「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案」ならびに「株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案」に対して反対の立場から討論をさせて頂きます。

金融円滑化法は、金融機関の隠れ不良債権や産業活性化に真に資しているのかについて、かねてより問題点が指摘されているところから、昨年3月の法案延長の審議の際には、今後政策効果の判断をより的確に行うために、金融庁に対して、条件変更を繰り返し行なっている融資先の実情把握すべきことを指摘し、かつ金融庁もその必要性を認識していると答弁したにもかかわらず、二度三度条件変更をおこなった貸出先の数も、貸出総額も把握していないということが判明しました。またそれぞれの金融機関につき、円滑化法の求めに応じる形で条件変更を行った債権額や引当率についても実情が把握されておりません。そうした政府の不誠実な対応では、昨年の延長による政策効果は全く明らかではなく、多々指摘されている問題点につき、懸念を拭うことはできず、今回の再延長は到底認めるわけにはいきません。

企業再生支援機構法案についても、企業再生支援機構の体制やこれまでの支援実績を勘案すると、金融円滑化法が対象としている膨大な数の中小企業の支援を行うための出口戦略として有効に機能できるとは考えられません。支援機構は、新規案件の受け入れ期限の延長を行うのではなく、各都道府県の企業再生支援協議会へのスキルトランスファーにこそ全力を尽くすべきでありますが、その受け手である再生支援協議会の強化等の対応も何ら行われておらず、本法案の趣旨には全く賛同できるものではありません。

産業の新陳代謝を阻害し金融システムの健全性も損ないかねず、またそうした企業に雇用される人々の将来をも摘み取ってしまっている本法案には断固として反対である旨を申し上げ、私の反対討論とさせて頂きます。

動画(反対討論)はこちら

 

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