中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

11/11予算委員会報告

2011年11月13日 (日)

11/11予算委員会TPP集中審議で質問に立ちました。  動画はこちら
本来は前日の11/10の夜に野田総理は「TPP交渉参加表明」を記者会見で発表するという予定でしたので、交渉参加を前提に質問できるかと思っていたのですが、急遽記者会見での発表は予算委員会が終了した後に変更となり、そういう意味では、交渉参加という立場を明確にしていない中での予算委員会となってしまいました。僅か一晩寝ただけで「慎重に検討した」と反対派から評価されるはずもなく、結果として国会の場で交渉参加という方針を明らかにすることなく、日米首脳会談で表明するというやり方は、やはり国会軽視としか言わざるを得ません。

みんなの党は昨年来、TPPへの参加には賛成の立場を明らかにしてきており、私の質問も賛成の立場から、野田政権の「覚悟」と「備え」について建設的な提言も織り込みながら質問を行いました。

残念ながら、答弁を聞いていて、これほど重要な条約の交渉を開始するというのに、野田総理はじめ関係閣僚から「覚悟」を感じることはできませんでしたし、そのための「備え」についてもほとんど準備がされていないという気がしました。

我が国の将来を大きく転換するに違いないこの条約締結に向けて、みんなの党としても、そして何よりも自由貿易を標榜する私としてもしっかりと交渉の推移を見守り、適切な助言をしていきたいと思います。

以下は質疑の概要です。詳細は参議院ホームページをご覧ください。動画はこちら

【予算委員会 質疑概要】

みんなの党の中西健治です。
まず初めに、みんなの党は経済規模でも国際社会における存在感においても縮小を続けている日本の現状を変えていかねばならない、縮小均衡ではなくて成長によって我が国の再興を図ることを目指しており、その観点からTPPへの参加には明確に賛成の立場です。
野田総理はよもやひるむことはないとは思うが、国民に対して一刻も早く自分の言葉で自らの考えを説明すべきと考えます。参加表明をしても、もちろん、政府による交渉の結果、国益に大きく反するような事項があれば、それは国会で審議をした上で、承認をしないこともあり得るわけですが、是非そうならないよう、政府は徹底的に国益を主張し、交渉をまとめ上げる大きな責務を負っていると申し上げて、質問に入らせていただきます。

国民の多くが抱いている漠然とした不安は、言ってしまえば政府の交渉能力に対する不安に起因するところも大きいと考える。そこで、まず交渉にあたっての政府の体制についてお伺いしたい。

1.21もの分野、24もの分科会で行われる交渉にあたって、総理のもとで誰が総括として論点を整理しながら交渉をリードしていくのか。

(野田内閣総理大臣)私の下でしっかりと連携して総力を挙げて交渉に臨む。実務的に交渉するチームはタフなチームを作るために先例にとらわれずに選抜していきたい。

マクロ経済政策において民主党には司令塔がいないことをこれまでにも不安視していると申し上げてきた。是非重要な交渉であるので司令塔を一人おいて責任を持ってやるべきと考えており、検討願いたい。

2.議院内閣制のもとでは与党と内閣の一体性は一応担保されているが、TPP締結の暁に民主党が政権にいるとは限らず、最終的に国会が承認しないことにならないよう、政府と各党をつなぐ協議会を設置するなどしてはどうか。  
(野田内閣総理大臣)TPPに限らず政権交代はいつでも起こりうるので、そのたびに協議会を設けるということは前例がない。よく検討する必要がある。

国論を2分する大きな問題であり、また外交の継続性の観点からも是非作るべきである。検討願いたい。

例えば公的医療制度が交渉の対象となるのか否かについて、国会の質問に対する答弁の内容が不十分だったり、紛争解決手続きを定めたISD条項についても、「これまで日本が結んだFTAでも入っている内容だからTPPでも良いのだ」という程度の答弁であったりと情報の開示と説明が適切に行われていない。しかも個別の案件を「聞かれたら答える」という受け身の対応になっているように見受けられる。こうした対応が政府の交渉能力に対する国民の不信感を増大させているのではないか。そこで総理大臣にお伺いいたしたい。

3.政府として重要な論点について、受け身ではなく、各分野ごとに交渉に臨むスタンスを積極的に明らかにしておく必要があるのではないか。

(野田内閣総理大臣)これまでも説明してきたが、厳しい意見があることも事実であり、集めた情報については国民・国会に示しながら判断材料として有効に活用できるようにしていきたい。

TPPに参加するに際してこれから起こるであろう変化に対する「覚悟」と「備え」について具体的に伺いたい。自由貿易によって国が富むためには、短期的にどの商品の輸出や輸入がどうなるかといったことではなく、中長期的に貿易に併せて国内での生産要素の再配分を行う必要があり、国内の産業構造の転換を進めていかなければならない。
しかしこれまでの民主党政権の農業政策や労働政策を見ていると、現状を変えようという意欲が感じられず、TPP推進と矛盾しているように見えてならない。そこで、抜本的な改革を行う「覚悟」と「備え」について伺う。

4.第一に、農業問題である。みんなの党はすでに、「平成の農地改革」を断行して農地を集積し、農業を成長産業にしていくという農業アジェンダを発表しているところであるが、10/25に政府が発表した「食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画」を見てみると、「農地集積に協力するものに対する支援を推進する」とあり、あたかも現在の「農家戸別所得補償」に上乗せをするだけの内容に見える。メリハリをつけず単に加算だけでは財政が悪化するばかりか、肝心な農地の集積も進まないこととなると考える。農家戸別所得補償については、一律全員に配るということではなく、専業農家に限定する等、大幅な見直しが必要となると思うが、どのように考えているか。またそうした場合、小規模農家等への痛みを和らげるための備えが必要と考えるが、具体的にどういう施策を考えているのか。

(鹿野農林水産大臣)所得補償に対する取り組みもあるが、経営を広げていくことに対する規模加算、集積に協力する方々への協力金という取り組みも行いながら進めたい。戸別所得補償についてはもともと販売農家を対象としておりそこには集積ということに対するインセンティブが入っている。

6.「農業の改革はTPPに入る、入らないにかかわらず待ったなしの課題だ」と野田総理自ら答弁しているが、であれば農業改革は当然スピード感を持って進めていく考えであると思う。10/25の基本方針では、「農業経営者を客観的に評価する指標の策定」をこれから2年かけて行うということだけであり、まったく話しにならない。また農林水産省のH24年度概算要求でも、「新規就農と農地集積等」としてわずか340億円足らずの予算が計上されているのみである。これが「待ったなしの課題」に対応した施策なのか。「待ったなしの課題」と発言した総理大臣の見解を伺いたい。            
(野田内閣総理大臣)農業に対する危機感は持っており、基本方針を踏まえて農地集積の加速化、青年新規就農の増大、6次産業の推進などを5年間政府を挙げて着実に取り組んでいきたい。今後の予算編成にもこうした考えを活かしていきたいと考えている。

7.来年度本予算に反映させるということで良いか。
(野田内閣総理大臣)5年間の集中期間の中でしっかりと予算をつけていくということ。

是非来年度予算からスピード感を持ってやってもらいたいと考える。

8.第二に、為替問題についてお伺いしたい。為替レートは交易条件の基本であり、TPPのもとでの自由貿易体制と国家による人為的な為替相場への介入は、整合性があるとはいえない。この問題をどのように整理しているのか。

(安住財務大臣)理論上はその通りであるが、実体経済に大きなひずみを与えるときには国益を守るために国家として何らかの措置は必要と考えている。

気持ちは分かるが、そもそも小手先の介入だけの対処療法では円高の水準が変わることはない。デフレ下では円が買われるのは必然であり、デフレ均衡を脱するような施策、例えば政府・日銀が長期金利低下を促す施策こそ必要な施策であると考えている。10年もの長期国債金利が10年一律のごとく1%近辺に張り付いているのは、まさにデフレ均衡の象徴のように思える。金利低下を促してお金の滞留を打破していくことこそ必要であると考えており、これについては別の機会に議論することとする。

9.第三に、労働市場問題についてお伺いしたい。産業界で国際競争力の弱い分野においては生産規模の縮小が避けられない。生産性の低い、成長性の低い産業では労働者がいくら頑張っても、高い賃金を獲得することができない。労働者がより転職をしやすくなるような仕組み作りが急務と考えるが、通年採用による経験者採用の促進、年功序列賃金から能力給への転換や雇用形態の自由な選択などの労働市場流動化の促進策について、TPP交渉参加にあたって政府としてどのような考えであるか。

(小宮山厚生労働大臣)TPPへの参加により雇用が増える業種もあれば雇用が減る業種もある。既に労働を移動しやすくしなければならない構造になっており、職業支援等も含めしっかりと支援していきたい。

10.そこで労働市場に与える影響について、 TPP締結後、どれぐらいの期間にどの程度の雇用調整が行われるか、政府として当然試算していると思うがいかがか。

(小宮山厚生労働大臣)交渉の中でしっかりと情報を得ながら考えていきたい。

正しい政策を打つには正しい分析・検討が必要であり、それをしていないのは大変問題だと考えている。政府として当然試算・検討を行うべきである。

11.今の答弁を踏まえて総理に確認したい。社会保障制度改革については本年の6月に既に政府・与党社会保障改革検討本部決定が出ているが、今回TPPに参加するということで、セイフティーネットのあり方をはじめとする必要な見直し、修正を行うという考えで良いか。

(野田内閣総理大臣)状況としては6月に書いてあることをベースに議論を進めているところ。TPPについてはセーフティネットの議論はまだやっていない。必要が出てきたらやろうと思う。

12.そこで最後に規制緩和についてお伺いする。昨年閣議決定された「規制緩和100」には、参入障壁が高いとかねてより指摘されている農業、医療、教育といった分野での大胆な規制緩和がほとんど盛り込まれていない。現在蓮舫大臣が担当されている行政刷新会議の下の「規制・制度改革に関する分科会」を格上げして、総理直轄の下で規制緩和を検討する考えはあるか。

(古川国家戦略担当大臣)行政刷新会議も総理が議長。これまで指摘されたことはすべてTPP参加に関わらず日本が20年の経済停滞から抜け出すためにやらなければならないことであり、内閣一体として取り組んでいく。


(写真:前日に行われる各省庁の質問取りの光景です)

このページのトップへ