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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

11/30本会議報告

2011年11月30日 (水)

昨日の財政金融委員会での復興増税法案が可決されたことを受け、本日参議院本会議で増税法案の採決がなされ、みんなの党は反対したものの、民主党、自民党、公明党等による賛成多数で可決してしまいました。

採決の前に、みんなの党を代表して反対討論を行いました。登壇したときには与党から激しいヤジが飛びましたが、討論を始めるとヤジも小さくなり、与野党の議員も私の討論の内容をしっかりと聞く雰囲気になりました。内心では私の主張のとおりと思っている議員も多かったのだと思います。

7月末から本会議で登壇するのはすでに4回目となり、今回も10分という時間でしたので、途中で声がかれないよう、コップで水を一杯口に含んでから始めました。

以下に本日の反対討論の全文を掲載します。 動画はこちら

 

【参議院本会議  財政確保法案・所得税法等改正法案に対する反対討論(全文)】

中西健治です。みんなの党は、所得税法等の一部を改正する法律案および震災復興のための財源確保法案に対して反対の立場から討論をさせて頂きます。

みんなの党は「増税なき復興」を訴え、徹底した歳出削減、政府保有の資産売却、特別会計における剰余金等の有効活用を行えば、11.2兆円程度の財源を捻出することは十二分に可能であり、増税の必要などまったくないと主張してまいりました。

震災からの復興が遅々として進まない現在の状況に加え、急激に進む円高、欧州危機による日本経済への影響の懸念が強まっているこうした状況下で、安易な増税により財源を確保しようとする政府の姿勢は大いに問題です。

ましてや今回の所得税・住民税増税は被災地住民も等しく負担することになっており、被災地への考慮もまったくなされておりません。

もともとは「次の世代にツケを回さない」ことを大義名分に、5年間の臨時増税という形で国民に負担をお願いするとしていたものが、最終的には25年間の増税ということになりました。もはや「次の世代にツケを回さない」という大義名分は失われているばかりか、25年間かけて11.2兆円の財源を確保するのであれば年間4400億円程度を捻出すれば足りる話であり、93兆円もの規模の予算を策定しているわが国において、この程度の歳出削減ができないようでは、これから社会保障制度改革、財政健全化を進めていく中で必要となる財源はすべて増税で賄うということになりかねません。

平成25年度までに国家公務員人件費の2割削減を行うことを民主党はマニフェストで国民に約束をしました。野田総理大臣は「2割削減の旗は降ろしていない」と口では繰り返しますが、実際に復興の財源に織り込まれているのはわずか年間2900億円の2年分の5800億円のみです。2割削減を実現すれば年に1兆円もの財源が確保できることになります。10年たてば10兆円です。それを財源として織り込まないということは、つまり口ではやるというものの実際にはやる気はないと宣言していることと同じではないですか。

本法案では復興特別税の負担軽減について、税外収入の上積みと決算剰余金の活用のみが対象とされており、もともと復興財源に織り込まれている国家公務員人件費をはじめとする歳出削減に関わる項目が更に深掘りされた場合に、負担軽減の対象とするということが明示されておらず、不十分な内容の法律となっています。こうしたことでは費用削減への動機づけが働かず、復興基本法第7条に定められている「予算を徹底的に見直し(中略)歳出の削減を図ること」という条項の趣旨にも大きく反していると言わざるを得ません。

震災の復興に要する費用の多くはインフラの整備です。復興のための公共事業投資は、費用対効果の見込めない類いの無駄な公共事業ではなく、まさに被災地再生に向けての必要な公共事業投資であり、その分は通常の建設国債で賄えば良いのではないでしょうか。復興基本法では復興債の発行が認められていますが、復興に関わるすべての費用を復興債で賄わなければならないとはどこにも書かれておらず、復興債をその他の公債と区分管理を行うことと、建設国債を活用することとは相容れないものではありません。

国民負担をできるだけ少なくしようという気概が今の政府にはまったく感じられません。みんなの党が既に何度も国会に提出している「国会議員歳費3割カット、ボーナス5割カット法案」についても審議は棚上げされ、国会議員が率先垂範してこの国難にあたっていこうという覚悟が全くありません。国会議員の定数削減についても、衆議院選挙制度に関する各党協議会では、政権与党である民主党や、そして自民党も、現行制度の維持を前提に、現在の小選挙区の区割りの小手先の変更だけを行えば良いとの姿勢に終始し、抜本的な一票の格差の解消や、小選挙区での定数削減については先送りしようという姿勢を変えようとしていません。

国債整理基金の10兆円の活用、労働保険特会での剰余金5兆円の活用、外為特会で毎年満期を迎える米国債への再投資を行っている15兆円の一部資金の活用等、みんなの党はこれまで増税に代わる具体的な対案を政府に対して提案してきました。それを一顧だにせず、ただただ増税、増税と突き進む現政権に、本当に国民の負担を少しでも軽くしようという気持ちがあるのでしょうか。

郵政の株式売却は自民党政権下ですでに決まっていたことです。それを凍結したのは民主党政権です。凍結法を廃止すれば、すぐにでも郵政株を売却できるのです。売却できないのは野党が政府の郵政民営化に逆行する法案に賛成しないからなどというのは本末転倒です。郵政民営化法は今も有効な法律であるのですから、一刻も早く凍結法を廃止すれば良いだけのことです。

復興債と建設国債、赤字国債との線引きも極めてあいまいです。復興基本方針に含まれていない円高対策なども復興関連として第3次補正予算に組み込まれ復興債で資金手当てをされる対象となっており、このままでは、これまで一般会計の歳出で賄われていたものが、復興関連への歳出に付け替えられてしまう危惧があり、また、安住財務大臣は委員会での答弁で復興債の発行上限額は15.5兆円であると明言されましたが、法律では明示されていません。中期財政フレームで定められた新規国債発行額を44兆円に抑えるという目的のために、復興債が使われるという懸念は払拭されません。

わざわざ今回、復興の財源のために消費税を税目から外したのは、所得税・住民税は復興財源として、消費税は社会保障改革の財源として割り振りを行うことによって、税と社会保障の一体改革の議論との交錯・複雑化によって虎の子の消費税増税が不確かになってしまうことを回避しようとしているのが見え見えです。

今後「税と社会保障の一体改革」についての国会での議論が始まるわけでありますが、そこでは当然、財源の在り方、すなわち税方式なのか、保険料方式なのかといったことや、そもそも所得の再配分という観点で現行の税収の仕組みが今のままで良いのかなどという本質的な議論も行われるはずです。しかし、そうした状況がわかっている中で、今、暫定的と称して25年間も、現行の所得税・住民税の枠組みを維持したままで税率のみをアップしてしまうということでは、今後所得税の在り方などの抜本的な改定がしにくくなるのではないでしょうか。こうしたことがわかっていて今所得税・住民税の増税を行うということは、「税と社会保障の一体改革」とはまたもや口ばかり、要は税制の抜本的な見直しを行うことなく、温存された消費税の税率アップというだけの結論に持ち込みたいという財務省のシナリオが丸見えであります。

所得税法等の一部改正についても、法人税減税の立場をとるみんなの党はその趣旨には賛成するものの、そもそも本法案が、財源確保法案に基づく増税とのパッケージの法案であり、加えて本来は財源とは無関係である納税者保護のための「納税者権利憲章」制定規定までもが削除されており、反対するものであります。

財源の規模からしてもまったく必要がなく、ましてや大義名分すら失われている中で、今回、こうして安易に増税が行われてしまうことは、今後、そのまま安易な消費税増税が行われる「はじめの一歩」になる懸念を禁じえません。

これからもみんなの党は「増税の前にやるべきことがある」、増税の前には徹底した行政のスリム化、歳出削減を行うべきであることを引き続き訴えていくことを申し上げ、私の反対討論とさせて頂きます。

以上

動画はこちら

 

 

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