中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。
2017年03月22日 (水)
今朝ご紹介したとおり5つのテーマに関する質疑を予定していたのですが、30分という時間内に収まり切れなかったため、今日の財政金融委員会では、
1)CDSスプレッドから見える財政の健全性
2)外国為替特別会計の剰余金
3)ふるさと納税急増の影響
の3点に関する質疑を行ないました。
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1)財政の健全性とは
「財政に対する信認を示す客観的な指標となるCDS(クレジット・デフォルト・ワップ)スプレッドが大きく低下(改善)し、7年ぶりにアメリカを下回った(=アメリカより信認が高くなった)こと」
「日本よりも政府債務残高の対GDP比が小さいイタリアのCDSスプレッドが、けた外れに大きい(悪い)こと」
などを示し、財政赤字や債務残高の数字もさることながら、「債務を返済する経済成長力を保つこと」や「財政赤字削減の意思を強く内外に示すこと」の重要性を訴えました。
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2)外国為替特別会計の剰余金の活用を
外国為替特別会計の剰余金は、健全性を保つ目的で「毎年30%以上を内部留保する」ルールとなっています。
しかし、一般会計の赤字が問題となっている時に、会計上の損失(評価損)が実現する可能性がないにもかかわらず、25兆円もの内部留保を抱え込んでいるのは理にかなっていません。
そこで、第一段階として「30%以上を毎年積み上げるというルールを見直す」、将来的には「内部留保を取り崩して一般会計の赤字の縮小を図る」ことを提言しました。
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3)ふるさと納税急増の影響
税制、特に地方税の制度は非常に複雑なためその影響が見えづらいのですが、ふるさと納税によって、地方税と寄附、地方交付税との間で入り繰りが起きたり、国庫負担の増加といった問題が発生しています。
また、自治体という力のある団体が返礼品をテコに寄附を集めることで、従来NPOや社会福祉法人に回っていた寄附が減ってしまうという弊害が懸念されます。
平成20年の創設から5年ほどの間は約100億円程度だったふるさと納税ですが、平成27年度には1600億円を超える規模にまで急増しています。
さかんに指摘されている返礼品競争や寄附の精神といった問題に加え、規模が大きくなることによって、このような弊害も大きくなるとの問題提起を行いました。
(後日ホームページに議事録と動画を投稿します)
参議院議員 中西けんじ(神奈川県選出)