中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。
2015年02月27日 (金)
参議院 財政金融委員会において、黒田東彦日本銀行総裁へ、物価安定目標を中心に質問させて頂きました。
【物価安定目標の早期達成】
政府の側から、「2年で2%の物価安定目標」について、柔軟に考えるように示唆する意見が散見されるようになりました。
そこで、黒田総裁へ「できるだけ早期に2%の物価安定目標を目指す、というプライオリティに変わりはないのか」を尋ねました。
黒田総裁からは、
「プライオリティは全く変わらない。」
「政府との共同宣言で示した『日本銀行は自らの判断と責任において2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現する』というスタンスに変わりはない。」
とのご答弁を頂きました。
【オーバー・シュートのリスク】
足許でゼロ近辺まで低下した物価上昇率が1年程度で2%に達するとすれば、市場の感覚では「急上昇」ということになります。
そこで、2%を突き抜けて、3~4%にまで及ぶオーバー・シュートのリスクに対する黒田総裁の認識を尋ねました。
黒田総裁からは、
「2%で安定的に持続することを目指している。」
「どんどん上がっていくことを容認するつもりはない。上振れリスクが認められた場合は、必要に応じて躊躇なく調整を図る。」
「消費税増税の前後であっても、日銀は、日銀の判断として、躊躇なく調整を図る。」
とのご答弁を頂きました。
【出口戦略】
これまで日銀は「サプライズ」と言われるほど市場に先行してきましたが、一旦後手に回ってしまうとかえって市場が暴れることが懸念されます。
黒田総裁自身も、かつて「2015年度中に出口戦略について議論する」と仰っていました。
そこで、出口戦略の着手について尋ねました。
黒田総裁からは
「出口戦略は、出口に差し掛かった段階で当然議論しなければならない。ただし、米国の例をみても極めて慎重に行う必要がある。」
「出口戦略云々については内部的には議論を行っているが、政策委員会として何かを決めるのは時期尚早と考えている。」
とのご答弁を頂きました。