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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

11/13(木)参議院 財政金融委員会報告

2014年11月21日 (金)

本日は麻生財務大臣、黒田日銀総裁に対して質疑を行いました。
麻生大臣との質疑では10月31日(金)の日銀政策決定会合、消費税先送り、NISAについて取り上げさせていただきました。

日銀政策決定会合については、決定された追加緩和が金融市場にも大きな影響を与えていることについて、麻生大臣に見解を求めました。

消費再増税の先送りでは、一部では安倍総理が11月17日(月)に発表される7月~9月期のGDP速報値などによって増税を判断すると報道されていますが、財務大臣はどうお考えなのか質問いたしました。
そしてNISAについては、本年3月4日(火)予算委員会にて麻生大臣へNISAの拡充について質問いたしましたが、大臣は「財金(財政金融委員会)でやりましょうか?」と仰いましたので改めて取り上げました。

黒田日銀総裁に対しては、10月28日(火)の委員会での黒田総裁の答弁と、10月31日(金)に追加緩和が決定された後の記者会見での発言には落差を感じざるをえません。
従来から公定歩合と衆議院の解散については嘘をついても良いとされているようですが、経済の情勢の認識については正直に話していただくべきと思い、その点を中心に質問いたしました。
※10/28では 「しばらくの間、1%台前半で推移した後、2014年度後半から再び上昇傾向をたどり」と答えられたのに対し、10/31の記者会見では 「2015年度の前半は原油価格の下落が物価の下押し要因として働く。年度の後半にかけて、消費者物価の伸びは高まる」と発言されています。

以下、項目毎に質疑の内容をご紹介いたします。

■麻生財務大臣との質疑

【10/31開催の日銀政策決定会合について】
○追加金融緩和直後は再増税への環境整備ではないかという意見もあったが、どうやらそうではないように思える。また、市場では日銀の各商品の占有率が高くなるといった懸念が表されているが、日銀の追加緩和における大臣の受け止め方についてお伺いしたい。

(麻生財務大臣)
日銀の追加緩和は経済の好循環を後押しするという意味においても、持続的な経済成長を繋げていく取り組みとしても歓迎している。政府としても、今後とも民需主導の経済成長を財政健全化に結び付けていくためにも、双方の達成への取り組みを進めていきたいと思っているので、この政策は歓迎すべきものと捉えている。

○大臣と黒田日銀総裁は昵懇であるとお見受けしている。今回の追加緩和は黒田総裁が消費再増税に向けて大臣に対して配慮しているなと感じたか。

(麻生財務大臣)
今回の決定については日銀が公表している文書以外に、政府としては申し上げることはない。

○決定会合の議案について大臣は事前に知っていたか。

(麻生財務大臣)
ない。

【消費再増税先送りについて】
○今回の政策変更の理由として原油価格の下落と消費増税の影響の二つがあげられている。
現在の経済状況を総合的に勘案すると、増税先送りは適当であるかどうかお伺いしたい。

(麻生財務大臣)
4~6月期(GDP)で良かった分が7~9月期で悪くなった。1~6月期でならすと約1.3%のプラスと認識している。1~9月期でみてもマイナスになっておらず、緩やかな回復基調に進んでいるのではと思う。加えて9月だけを見ても小売り販売額、新車販売額、鉱工業生産指数など持ち直しており、有効求人倍率も1.09倍となっており引き続き高水準。基本給も4カ月連続でプラス。雇用及び所得環境は改善しつつある。
10%への引き上げについては数字を勘案しながら、本年中に総合的に判断していきたい。

○今の発言を聞いてそのまま受け止めると、増税先送りは適当ではないと聞こえるがいかがか。

(麻生財務大臣)
(消費財増税)法案が3党合意でつくられた時の株価は8,560円、法案が通った後、8,900円であったと記憶している。本日(11/13)が約17,000円。3年間で状況が大きく変わった。この他にも本年中に様々な指標が出てくるので総合的に判断していきたい。

○増税先送りが適当かどうかはまだ言えないということだと思うが、再増税を先送りするかどうかの判断を今ではなく、数週間先送り(12月中に判断)をするべきとお考えか。

(麻生財務大臣)
数週間先送りというのは12月8日のGDP改定値(2次速報値)のことを指しているのか。

○来週にも判断されるかもしれないということが言われているが、もっと指標が出そろうまで、12月半ばか下旬か、指標が出そろうまで判断を控えるべきではないか(と麻生大臣は考えているのか)と聞いている。

(麻生財務大臣)
12月に判断するのは予算編成の事実上の話で、予算編成が終わった4月の後に決めるというのは組み換えが生じるのでいかがかと思う。なので、前の年に判断しなければならないという物理的な判断から12月と申し上げてきている。
基本的に2次速報値などなるべく多くの指標を見定めたうえで、判断されてしかるべきと考えている。

○私の質問の主旨はお分かりかと思う。来週に増税判断をするのかどうか、それとも増税するかどうかの判断を選挙の後まで先送りするのかどうかという2つの選択肢があると聞いている。そこについてどう思うかを伺いたい。

(麻生財務大臣)
消費税増税は法律で決まっている。法律を変えることをもう一度3党合意で決められるのかという反論もできるのだが、いずれにしても極めて重たい決断が野田内閣の時になされているので安易な判断で先延ばしした方が良いとは思わない。その意味で今年中とずっと言ってきている。

○では最後に確認だが、麻生大臣はなるべく多くの指標をみながら慎重に判断をするべきであるということか。

(麻生財務大臣)
第2次速報値以外にも家計調査や小売りの状況など月次で出てきている数字はたくさんあるので、そういったものを良く見て判断したい。

【NISAについて】
○金融庁の平成27年度税制改正要望ではNISAの年間投資上限金額が100万円から120万円に引き上げることが要望されているが、大臣は月額20万円、年額240万円まで引き上げるべきだと表明されていたと記憶しているが、それが要望段階で半分の120万円に留まっているがなぜか。

(麻生財務大臣)
ご指摘の通り、地方でNISAの話を投資をしたことがない人たちにすると月極め貯金と変わらない感覚の受け止め方である。年間で100万円だと月額で端数が出る、月に5万円だと年額60万。そこで10万円ならどうかという結果120万円になった。
ただ、私どもとしてはジュニアNISA(年額80万円)を始めることになっており、仮に夫婦子供二人(120万円×2+80万円×2)という前提でだと現状の2倍、累積(5年)で2000万まで増える。一般の所帯の水準枠としては妥当ではないかと思う。

○ジュニアNISAを制度化するにしてもやはり長期の投資を促していくことが主眼だと思うが、この制度は5年の非課税機関と10年の投資可能期間という期間制限がある。NISAのお手本であるイギリスのISAは制限がなく恒久的な措置。長期投資を促すなら期間制限を撤廃するべきではないか。

(麻生財務大臣)
日本では投機と投資の区別がつかない人が多いのでどうしても貯蓄傾向が強い。個人金融資産約1260兆円のうち、約860兆円が現預金であり世界的に見ても稀。こういったお金が投資にまわることは景気にも大きい影響を与える。
今年1月に始まったばかりなので数年間様子を見て改めて判断したい。

○(麻生大臣とは)同じ視点に立っていると思うので、ぜひとも期間制限の撤廃には動いていただくよう要望する。

■黒田日銀総裁との質疑

【発言の相違について】
○経済の情勢についての認識を正直にお話しいただきたい。

(黒田日銀総裁)
ご指摘はよく理解しているが、10月28日(火)の答弁は前回の展望レポートに基づく見通しであり、毎月の決定会合で政策委員会の見解として共有されてきた。10月31日(金)の決定会合では半年毎の展望レポートの再点検が行われ、新しい展望レポートを取りまとめた。その趣旨に沿って記者会見で説明した。
もっとも、新しい展望レポートにおいても消費者物価の前年比は次第に伸びを高めており、2015年を中心とする期間に2%程度に達する可能性が高いという点は以前と変わりない。

○理解されたという発言は、経済情勢については正直に説明しなければならないという点を理解されたと認識した。

○追加緩和を行った後の、2015年度の消費者物価の中心値が1.9%から1.7%に引き下げされている。この緩和を行わなければ1.7%よりさらに下の数値になっていたと思うが、総裁はこのことをいつ認識されたのか。

(黒田日銀総裁)
追加緩和を行わなかったら1.7%に達しなかったということは言えると思うが、あくまでも展望レポートの見通しは政策委員会の議論の中で金融政策の調節を図ることが決定された後、それを踏まえて半年毎の展望レポートとして公表したもの。

○では1.7%以外の数値については知らないという理解でよろしいか。

(黒田日銀総裁)
各委員はそれぞれの見解を持つので、政策を決定した後にその一定の効果も勘案して展望レポートをまとめたわけで、追加緩和がなければ各委員の1.7%の見通しは下回っていたと思う。

【日銀の成長率・物価見通しの変遷について】
○日銀はこれまで成長率や物価見通しの数値を変更してきている。今年度のインフレ率の見通し一つをみても何度も変化をしてきている。
去年の緩和を行った時には2回の消費増税を織り込んでの緩和であると思うが、見通しを変更させなければいけないというのは消費増税の影響を軽視しているのではないか。

(黒田日銀総裁)
ご指摘の点も恐らくあると思うが、その他にも為替レートの調整によって輸出がある程度伸びると委員は予想していたと思うが、主要な市場であるアジア経済の回復がもたついた、企業の生産の海外移転が進んでいた、などで輸出が伸びなかった。さらに足元では原油価格が大幅に下がってきている。成長率については中長期的には原油価格の下落はプラスになるが、消費者物価上昇率については当面マイナスへの圧力となる。それを踏まえてこうした見通しの変化になっていると思う。

○こうした教訓があった上で追加緩和を行ったのだと思うが、今回の追加緩和の目的の中に、消費再増税の影響を軽減することは入っているのか。

(黒田日銀総裁)
財政政策については政府が公表している、あるいは税制については消費税の2段階の引き上げといったことを前提にして見通しをつくっている。またそうした見通しを踏まえて金融政策を決定している。

○消費再増税が予定されていないのであれば、あのタイミング(10/31)で追加緩和は行わなかったのではないかと思うがいかがか。

(黒田日銀総裁)
基本的には来年10月の2%引き上げは、来年度の成長率については駆け込みの分と反動減と両方あるので、昨年度(成長率が押し上げられた)と今年度(反動減)のように、成長率についての2015年度に対する影響はそれほど大きくなかったと思うが、いずれにしても物価上昇率がやや下がってきており、物価上昇期待値も停滞している。将来の企業の価格設定や賃金などにも悪影響を及ぼすかもしれない、そのリスクがあるので今回の追加緩和を決定した。

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