中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

5/30(木) 参議院 財政金融委員会報告

2013年05月30日 (木)

 

本日の財政金融委員会では、最近の市場の変動を受けて私自身が問題と認識していることについて、麻生金融担当大臣と問題意識を共有することを主眼とした質疑を行いました。

やや専門的な内容であるため、できるだけ説明を加えながらの質問となりました。各銀行が自主的に設定しているValue at Risk(VAR)のルールにより一気に国債が売りに出され、金利が急激に上昇した、2003年に発生した「VARショック」といわれた時と同じような状況が今後起こりかねず、各行の対応を1つづつチェックするのみならず、金融システム全体の観点からしっかりと金融当局として点検すべきという私の主張の部分では、多くの方がメモを取って質疑に聞き入ってくださっていました。

また、ゆうちょ銀行の運用体制の整備や人材育成に関する懸念について申し上げたところ、麻生大臣もご自身の言葉で、同様の問題意識を語ってくれました。

財政金融委員会や予算委員会で、麻生大臣とこれまで何度か質疑を行っていく中で、最近特に麻生大臣は私の主張を真剣に聞き入ってくださるようになってきたと感じているところです。

以下、本日の質疑の概要です。

○今後さらに市場のボラティリティーが高まると、銀行などの計算上のリスク量が増大し、かつてのVARショックと同じような状況が起こりかねない。変動性の高まりにより必要リスク資本量が増大し、資本不足を回避するための自動ロスカットが働くような状態を危惧している。市場の変動性増大と銀行の必要リスク資本量の関係についてどう考えるか。

(注)VARショック:2003年に、当時0.43%まで金利が下がった後の金利上昇で、「Value at risk」(VAR)という銀行の自主的なルールにより一気に国債を売りに走り、売りが売りを呼んで、金利が短期間に2%まで跳ね上がった。

(麻生金融担当大臣)統計的な手法のみならず、想定される最も厳しいシナリオを前提としたストレステスト等、各行でリスク管理を行っている。国債市況の動向をしっかりと見守っていくこと、引き続き金融機関が債券を保有することによるリスクに適正に対処していくことが重要であると考えている。

○各行の検査を行って、それぞれの銀行では適切な手法をとっているということを点検したとしても、合成の誤謬になりかねないことから、金融システム全体としてどのようなことが連鎖として起こりうるのかということも是非金融庁として点検していって頂きたい。

○金利リスクといえば、本委員会でこれまで累次にわたって取り上げているが、140兆円の国債を保有しているゆうちょ銀行のかかえるリスクは巨大である。最近の金利の大幅な変動はゆうちょ銀行の資産にも大きな影響を与えているだろう。民間と競合する商品というのはなかなかやりにくいということになっているわけであるから、やるとすれば機関投資家としての能力を高めていかなければならないということかと思う。今のゆうちょ銀行の運用能力、リスク管理能力については十分でないと感じているが、どのように考えているか。

(麻生金融担当大臣)独立した金融機関であるからきちんと自主的にやっていくべき。リスク管理部門も作り、以前と比較すれば随分リスクに配慮してきていると感じている。分散化、多様化は当然のこと。とはいえそういう人が育っていないと考えている。生き馬の目を抜く仕事を特定郵便局長がとてもできるとは思えない。人材育成は大事である。

○市場では日本郵政の経営陣が政府の意向を受けてほぼ総入れ替えとなったことを踏まえて、新しい経営陣が安倍政権の顔色をうかがうあまり、円安の片棒を担ごうとして国債から米国債などにより多く資金を振り向けるのではないかということを言う人もいる。是非運用の多様化をするのであればそれに見合う運用体制の整備を図ることを求めたい。

○円安の要因として生保の外債投資も話題に上っているが、実際の買い越し量はそれほど多くなく、またかなりの部分がヘッジ付きではないかと考えられる。銀行も外債をネットで売り越している。そうすると、昨今の円安の流れは誰が支えているのか。勿論ヘッジファンドなどもあるだろうが、個人のFX証拠金取引なども円安を支えている大きな要因だろう。FX証拠金取引には店頭取引と取引所取引があるが、店頭取引の業界団体である金融先物取引業協会のデータでは、昨年10月に一月あたり126.5兆円であったFX証拠金取引がこの4月には443.4兆円に増加している。また、東京金融取引所の「くりっく365」の取引数量を見ても、昨年10月からこの4月までで5倍以上の増加だ。国民が急に為替に対して実需を増加させたとは考えられない。この相場は単に国民の射幸心に支えられているのではないか。これが「期待に働きかける」金融政策の実体か。まず個人のFX証拠金取引の現在の活況ぶりについて認識をお伺いする。

(麻生金融担当大臣)FX取引に急激な変化が出ていることは認識している。円安の要因についてのコメントは差し控えるが、投資者保護の観点からFX取引をやっている経営者の健全性は見ていかなければならない。

○FX証拠金取引にはバイナリー・オプションとよばれるものがある。例えば、10分後に相場が上がっているか下がっているかのどちらかに賭けるという、どう見ても丁半賭博にしか見えないような商品だ。金融庁はバイナリーオプションに関して、適合性などの観点から規制を強化していく方針のようであるが、実際にどのような規制をかけていく方針なのか。

(寺田副大臣)自主規制機関である金融先物取引協会において議論がなされているところであり、期間設定を一定以上にするとか、権利行使価格のルールを開示するとかの議論が行われており、金融庁でもフォローをしているところ。金融庁としても監督指針の改正案を公表し、手続き、パブリックコメントを行っているところであり、適正に取引の健全化に向けて努力していきたい。

○10分を2時間にという話のようであるが、個人的には2時間でも短すぎると思っている。市場には流動性が必要であるが一時的な流行によってのみ行動する逃げ足の速い資金であれば、市場の流動性は却って低下すると思っている。かつてのアジア通貨危機の際に問題視された「ホットマネー」と同じである。個人のFX証拠金取引は市場の大きな攪乱要因になるのではないか。市場の流動性とは、取引量のことではなく、現在の価格の周囲、つまり上と下に、どれぐらいの量の潜在的な売り注文と買い注文があるかという、マーケットの厚みであると考えている。そうした観点から為替取引についても見ていって頂きたい。

 

このページのトップへ