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活動報告

中西けんじの国政報告をはじめ、所属している各委員会での議論内容などについてご報告させていただきます。

国会活動

5/10(金) 参議院 本会議報告

2013年05月10日 (金)

本日は、参議院本会議において、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(いわゆる「マイナンバー法案」)が審議入りし、みんなの党を代表して質問を行いました。

住民票コードを変換した個人番号を指定し、社会保障、税、災害対策に関する分野に活用していくこの法案については、行政運営の効率化のみならず、国民の利便性向上をはかり、かつ、所得の正確な把握を行うことによる公平な税徴収を実現するために必要な基盤づくりの第一歩となる法案であり、みんなの党は、衆議院において政府案に対して必要な修正を行うことを主導的に行い、法案に反映をさせた上で賛成をした法案です。

本日の質問では、この番号制度の導入だけでは、行政運営の効率化には一定の寄与はするものの、国民の利便性向上や税の公正な徴収体制確立においてはまだまだ不十分であり、本法案の目的・理念である真の国民の利便性向上や行政運営の効率化を図るには、最終的には歳入庁を設置まで進めていかなければならないということ主張しながら質問を行いました。あわせて国民の多くの方々が不安に思っているセキュリティー上の観点から、特定個人情報ファイルを利用する行政に求められている評価書の事前承認のプロセスや、委員会事務局の人員体制等に関しても質問を行いました。

安倍総理、甘利社会保障・税一体改革担当大臣、新藤総務大臣には、7つの質問に対して1つずつ、まとめることのないように答弁を、と質問の際にお願いしましたが、大変丁寧にお答え頂いたものの、答弁の内容については、特に歳入庁設置に関し、これまで予算委員会で繰り返し答弁をしている官僚の作った文章そのものの棒読みで、何ら前向きな、自身の言葉での答弁がなかったことは残念です。

本法案は、今後、内閣委員会で審議されることから、直接私自身が委員会で質問を行う機会はないかもしれません。私自身が筆頭提出者となって先月野党5党共同で参議院に提出した「歳入庁設置法案」は今後参議院で審議入りする可能性が高いので、引き続きしっかりと議論をしていきたいと考えております。

以下、本日の質問全文と答弁の概要です。

【2013年5月10日 参議院本会議 マイナンバー4法案関連質疑 全文】

みんなの党の中西けんじです。

政府提出のマイナンバー4法案に関連して、みんなの党を代表して、質問いたします。

 

みんなの党は、先月16日、現在の国税庁と日本年金機構等の業務を統合して、税金と社会保険料を一体的に徴収する「歳入庁」を設置することにより、徴収に係る行政の業務効率化を図り、徴収率を向上させると共に、何よりも納付に関わる受付窓口を一本化することによる国民の利便性向上に資する「歳入庁設置法案」を、民主党、日本維新の会、生活の党、みどりの風と5党共同で提出を致しました。

 

我々みんなの党は、本マイナンバー法案は、個人情報保護に対する万全の備えを行うことを大前提として、歳入庁設置のために必要な基盤が整えられる大きな第一歩であると考えています。衆議院における審議過程において、みんなの党の主張を採り入れた修正案が可決され、本参議院に転送されたことについても、高く評価するものであります。

 

本日はそうした立場を前提に、今後検討されることとなっている諸案件につき、基本的な考え方、理念について確認をするために、7つの質問に番号を付けて行いたいと思います。是非、お答えいただく際には、何番の質問に対する答えなのかを明示していただき、またまとめて答えることがないようお願いいたします。この点は民主党政権でも丁寧に対応して頂きましたので、安倍政権におかれても是非よろしくお願い申し上げます。

 

まずは本法案の目的および基本理念に関してであります。政府原案では「行政運営の効率化を図り、もって国民の利便性の向上に資すること」となっていたものが、衆議院において「国民の利便性の向上及び行政運営の効率性に資すること」と修正されたわけですが、あらためて、本法案によって国民の利便性が向上するということが、行政運営の効率化と同様、少なくとも同じ重さで求められているということを、まず1点目として総理にご確認いただきたいと思います。

 

そこで国民の利便性向上ということで思い起こされるのが、住民基本台帳カードであります。住基ネットも含めたシステム構築に約400億円、維持運用経費に毎年150億円程度かけてきたにも関わらず、普及率がわずか5%にとどまっているのは、まさに国民にとって利便性向上にさほどメリットがなかったことが要因といっても過言ではないと考えています。今回新たに構築するネットワークシステムと既存のシステムの改修だけでも約3000億円程度、運用経費で年に数百億円のお金をつぎ込むわけですから、それに見合う利便性の向上や行政運営の効率化がなされなければならないと思うのですが、政府はこれまで、本法案での効果を定量的に示すことはできないとしてきています。投資を行うに当たって費用対効果の検証を行い、効果が投資を上回るようになるために、効果の目標を設定するのは民間会社では当然のことです。住基カードが普及しなかった反省をしっかりと踏まえる意味でも、今回の法案により、利便性の向上や行政運営の効率化における定量的な数値目標を掲げることが肝要と考えますが、2つめとしてこの点に関する総理の見解をお伺いします。

 

本法案における効果がはっきりと国民に示せないのはなぜか。それは本法案が国民の利便性向上や行政運営の効率化という命題に対する第一歩に過ぎず、本当に効果が出るには、これを基盤として更にその先に進まなければならないからではないでしょうか。いくら行政機関が個人番号を共有して行政運営を効率化しても、社会保険料や税金の支払いのために、税務署、役所、年金事務所、ハローワーク、労基署等々何か所もの窓口に行かなければならないままでは、国民にとっては大した利便性向上にもならないですし、行政運営の抜本的な効率化にも寄与しません。窓口の一本化、受け付け体制の一元化等が行われなければ真の効果は発揮できないということかと思います。総理は歳入庁設置について、「徴収体制の強化の観点から幅広く検討する」と繰り返しおっしゃっていますが、本法案の目的・理念に掲げる「国民の利便性向上」「行政運営の効率化」の観点からこそ検討されなければ、マイナンバー導入に対する投資・経費が正当化されないのではないかということについて、総理大臣の見解を伺います。これが3つめの質問です。

 

政府は「徴収体制の強化」について、歳入庁設置の可否も含めて現在検討を行っているわけですが、体制強化とともに重要なことは、公正な税・保険料等の徴収のための所得の正確な把握であると考えます。給付付税額控除を導入するか否かにかかわらず、所得を正しく把握し、公正に税を課すということが必要であると考えますが、マイナンバー導入でどこまで所得や資産を正確に把握できるかということが肝心です。衆議院の審議過程において、我々みんなの党の提案として、国税庁がデータとして保有していない、年収500万円以下の方の所得データを把握できるよう条文の追加修正を行いましたが、個人事業主の事業収入や不動産からの賃料収入、あるいは利子所得等、把握ができないものをどうしていくかという課題も残っています。最終的にはマイナンバーと口座のリンクや銀行口座の名寄せなどによって、「クロヨン」あるいは「トーゴーサン」と揶揄される捕捉率の不公平な状況を改善していくことが必要と考えていますが、法施行後3年を目途として検討することとなっている個人番号の利用範囲の拡大の検討にあたっての、正確な所得の把握という観点についての政府の基本的な姿勢を甘利担当大臣に4つめの質問として伺います。

 

次に、行政運営の効率化に関してお伺いします。本法案では、個人番号を生成するための業務を、「地方公共団体情報システム機構」を新たに設置してこれにあたらせるとしていますが、実はこの機構は、民主党政権下の事業仕訳において仕訳対象となった財団法人地方自治情報センター(LASDEC)を改組して設置するものであります。改組するにあたって、事業仕訳で指摘された点を含めて、十分にスリムな体制にした上で改組を行うこととしているのか、こうしたやり方で真の行政運営の効率化が図られるのかということにつき、総務大臣の見解を伺います。これが5つ目の質問です。

 

さて何と言っても、本法案に対する国民の懸念は個人情報保護といったセキュリティーの観点です。法案では、第三者委員会である特定個人情報保護委員会を設置して、立ち入り調査権を持たせるなどの必要な対応を施しているとされています。その中で、行政機関が特定個人情報ファイルを保有する場合には、あらかじめ、個人のプライバシー等に与える影響を予測・評価する評価書を委員会が承認することとなっているわけですが、ロードマップによれば、実際に個人番号カードが交付され、利用が開始される2016年1月にはこの作業は終了しておらず、各部署間での連携が始まる、その1年後の2017年1月までに終了することとなっています。自治体だけでも1800以上ある承認を行うのですから、作業が膨大なものになることは理解するところですが、危機管理の観点から、このロードマップに問題はないのか、あるいはこうした評価書の承認が膨大な作業ゆえ、形式的なものになってしまい実効性を伴わないのではないかという不安の声もある中、6点めとして甘利担当大臣に政府の見解を伺います

 

危機管理といえば、委員会の陣容もまた大事なポイントです。委員会自体は委員長1名、委員6名と規定されていますが、それを支える事務局の具体的な人数については明確な考えが示されていません。必要な人数はきちんと手当をすることが大事であり、事務局にどのぐらいの人員数を考えているのか、現時点での見解を甘利担当大臣にお伺いすると共に、歳入庁を設置すれば、そこで効率化できる人員を活用することができるわけで、全体の仕組みの再構築を視野に入れた行政の効率化を行いつつ、同時に必要な部署に人員を配置していくということが可能となると考えており、それについての政府の見解も合わせて甘利担当大臣にお伺いして、これを最後の7つめの質問とし、私の質問を終了させて頂きます。ありがとうございました。

 

【答弁概要】

(安倍総理大臣)

1:番号制度は、より公平な社会保障制度や税制の基盤であるとともに、情報化社会のインフラとして国民の利便性向上や行政運営の効率化に資するもの。国民の利便性向上と行政運営の効率化実現は、いずれも番号制度を導入する重要な目的であると考えている。

2:番号制度導入による効果の多くは定性的な効果であり、数値化が難しいところであるが、サービスの質の向上や行政運営の効率化に資するものでなければならない。今後、番号システムの構築にあたっては、各府省においてしっかりと効果検証を行うとともに十分な説明責任を果たしていきたいと考えている。こうした取り組みを通じて行政運営の効率化及び国民の利便性の向上をはかり、番号制度に関する国民の理解を得て制度の定着を図っていきたい。

3:歳入庁については、昨年成立をした税制抜本改革法において、自民・公明・民主の3党合意に基づき、年金保険料徴収体制の強化について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し実施するとされている。他方、番号制度は情報化社会のインフラとして社会保障制度や税制の基盤となるものであり、より公平な社会、国民の利便性の向上、行政の効率化等を実現する観点から早期に導入する必要があると考えている。

(甘利担当大臣)

4:政府が国民の所得や資産をどこまで把握するのかは、それに伴う国民の負担等も勘案した上で、社会保障制度や税制といったそれぞれの制度の中で検討されていくものと考えている。個人番号の利用範囲の拡大については、番号法の施行の状況等を勘案して、国民のニーズや理解を得ながら検討を進めることが重要と考えている。

6:特定個人情報保護評価は、行政機関等が個人番号を含む個人情報ファイルを保有する前に自ら行うものであり、2016年1月から個人番号の利用を開始する場合には、その前に実施する必要がある。ご指摘の点については、2016年1月以降もファイルを保有しようとする都度評価を行い、委員会の承認を得ていく必要があることを示したもの。特定個人情報保護評価の詳細については、特定個人情報保護委員会の指針及び規則で定められるものと考えており、これらを踏まえて、実効的な承認作業を行うことができるよう努めていく。

7:特定個人情報保護委員会の権限を充分に発揮できる体制を整える必要があると考えており、今後政府内で調整を行い、おおむね数十名程度の事務局体制でスタートした後、効率的、効果的な業務遂行に努めていきたい。歳入庁については、昨年成立をした税制抜本改革法において、年金保険料徴収体制の強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し実施するとされており、政府としては内閣官房副長官を座長とする関係省庁政務官による検討チームにおいて幅広い観点から検討している。夏ごろを目途に論点整理を行うこととしている。

(新藤総務大臣)

5:前政権で行われた事業仕訳において、財団法人地方自治情報センターに対して、官庁OBの再就職の自粛、役員報酬の見直しに対する指摘がなされたが、業務の必要性を否定する意見はなかったところ。むしろ一財団法人に委ねるのではなく、地方によるガバナンスを強化すべきという意見もあったと聞いている。これを受け、財団法人地方自治情報センターは、これまでも技術系の人材の理事長への登用、民間出身者の理事への就任といった役員の人選や役員報酬の見直し、外部有識者を交えた契約監視委員会の設置等、調達方法の点検・見直しを実施している。地方公共団体情報システム機構については、地方の代表等から成る代表者会議の決定した方針に従うとともに、有識者から成る経営審議委員会のチェックを受けながら業務が執行される仕組みとなっており、地方共同法人化により強化されたガバナンスの下で、これまでの指摘の趣旨も含め、意思決定の透明性を高め、更なる効率的な運営を行うことが可能になると考えている。

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