中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

2014年06月11日 (水)

6/11(水) 「ニコニコ生放送」に出演します!

2014年6月11日(水) 24:00~

ニコニコ生放送-どうする!?集団的自衛権-

http://live.nicovideo.jp/watch/lv181975918?ref=top&zroute=index

各党代表者が日本の安全保障について発表します。

ぜひご覧ください。

2014年06月10日 (火)

6/10(火)参議院 外交防衛委員会報告

本日の外交防衛委員会では集団的自衛権あるいは国連安保理決議に基づく国際貢献としての集団安全保障に関し、みんなの党の党内の議論の中で、政府の見解を確認しておいた方が良いと感じた点を中心に質問を行いました。

1つめは集団安全保障や集団的自衛権を行使した場合の自衛隊の指揮統制権についてです。当然他国との共同オペレーションを行うこととなるわけですが、その際、自衛隊に対する指揮統制権を我が国が主体的に持ち得るのか否かという点です。

まず、防衛省・外務省から、日米安全保障条約およびその指針であるガイドラインでは各々の指揮系統に従って行動すると明記されていること、過去の湾岸戦争やアフガン戦争における多国籍軍でも、各国は司令部と連絡・調整を行いつつも、自国軍隊に対する指揮権は持っていたこと、自衛隊が参加したイラク戦争においても自衛隊の指揮統制権は我が国が有しつつ司令部と連絡・調整を行っていたことの紹介がありました。

その上で、小野寺防衛大臣からは、現在行っている与党協議を踏まえ政府として今後検討を進めていくこととなるが、一般論で言えば、集団安全保障においても、集団的自衛権行使においても、自衛隊を我が国が主体的に指揮していくことについてはこれまでと同様と考えているとの答弁がありました。また、特定の共同オペレーション実施に際して、自衛隊の指揮権を一時的にでも他国に委ねることは一切想定していないとも明言されました。

2つめは、自衛隊の任務について確認しました。

現在、自衛隊の任務は自衛隊法で定められていますが、我が国の防衛を「主たる任務」、公共の秩序の維持、周辺地域における我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態に対応した活動、国際社会の平和、安全の維持に資する活動(PKO等)等を「従たる任務」と位置づけています。安倍総理は「積極的平和主義」として集団安全保障の拡大を目指しており、これを「従たる任務」から「主たる任務」に格上げするつもりなのか、また集団的自衛権を行使できるようにした場合、集団的自衛権は個別的自衛権と同様に「主たる任務」に位置づけられるのかを確認しました。

小野寺防衛大臣からは、集団的安全保障については確定的には言えないものの、「これまでの姿勢に変わりはない」と答弁され、引き続き「従たる任務」として位置付けることを示唆した答弁がありましたが、一方、集団的自衛権については「現時点では質問に答えるのは困難」と、方向性が明示されませんでした。

今後、自衛隊の海外派遣が増加すれば当然、本土防衛の体制を確保するという観点からの検証が必要となることからこうしたことを確認したのですが、小野寺防衛大臣からは「国際貢献のありかたについては、我が国の防衛に必要な体制を確保しつつ都度慎重に判断を行っていく」との一般的な答弁しかなく、政府の今後の検討状況をしっかりと見守っていく必要があると感じました。

最後に、政府が集団的自衛権を限定的に行使していくとした場合の「歯止め」について、何らかの「指針」を作ることを検討しているといった報道がされていることに関連して、そうした「指針」は閣議決定だけでなく、国権の最高機関である国会審議を通じた法律改正でも盛り込んでいくということを、はっきりと国民に示すべきではないかと小野寺大臣に質しました。

個別的自衛権における武力行使の際の3要件(①我が国に対する急迫不正の侵害があること②この場合にこれを排除するための他に適当な手段がないこと③必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと)についても、実は自衛隊の防衛出動要件としては明記されておらず、あくまで政府の見解にすぎません。

そうした観点から、みんなの党は一貫して「必要最小限度の抑制的なものとするため、集団的自衛権の発動に当たっての要件を法律に明記すること」を主張しているのですが、小野寺大臣からは「現在与党が協議中であり、法整備のありかたは答弁する段階ではない」と断った上で「仮に解釈変更で集団的自衛権を行使していくとした場合には、必要な法案をお示しする中で、歯止めとなるようなものを示して審議頂くことになるかと思う」との答弁があり、防衛大臣が我々の主張に理解を示したことは大変意義のある答弁だと思っています。

本日の質疑概要は以下の通りです。

【指揮統制権】

○日米安保条約あるいはガイドラインにおける戦時の自衛隊の指揮権(徳地防衛省防衛政策局長)
○湾岸戦争、アフガン戦争での多国籍軍における指揮統制権(上村外務省中東アフリカ局長)
○イラク戦争における自衛隊の指揮統制権(中島防衛省運用企画局長)
○集団安全保障における自衛隊の指揮統制権(防衛大臣)
○集団的自衛権における自衛隊の指揮統制権(防衛大臣)

【自衛隊の任務】

○「積極的平和主義」と自衛隊の「主たる任務」の関係について(防衛大臣)
○集団的自衛権の行使と自衛隊の「主たる任務」の関係について(防衛大臣)
○「主たる任務の遂行に支障を生じない限度」かの判断基準について(防衛大臣)

【要件・指針について】

○「要件」「指針」と自衛隊法について(防衛大臣)

2014年06月09日 (月)

6/10(火)参議院 外交防衛委員会で質問に立ちます!

■12:00~12:20

時間は前後する可能性がございます。

お気をつけ下さい。

 

集団的自衛権について

 

小野寺防衛大臣ほか、政府参考人へ質します。

 

NHK中継はございませんので、是非、以下の参議院ホームページよりご覧ください。

(終了後もご覧いただけます)

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

2014年06月09日 (月)

6/8(日) 地引網大会

浅尾代表と塩坂神奈川県議会議員(藤沢市選出)共催による、毎年恒例の地引網大会に参加させていただきました。

先週末から続く悪天候で開催が危ぶまれましたが、無事開催することができました。
この天候にも関わらず多くの方がお集まりいただきましたこと、
みんなの党の一員として私からも御礼申し上げます。

毎年思うことですが、現役世代の若いご夫婦やお子様連れが多いのが目立ちました。
昨今、投票率の低下が取り沙汰されていますが
若い方々が気軽に参加し、政治家と接することができるイベントは非常に重要です。
このようなイベントが全国的に広がれば、みんなの党はもっと強くなれると思います。

来年は塩坂県議の当選報告の場となりますよう、私も尽力して参ります。

運営にあたられた皆さま、ご協力誠にありがとうございました。

 

2014年06月06日 (金)

「ゆうちょ銀行は株式売却前に5兆円程度の減資を行うべき!」(3)

前回までで、日本郵政の株式を市場売却すれば国の資産の大きな部分が消失してしまうこと、そして市場売却の前に減資を行うことで、国の、いや国民の資産の消失を抑えることが出来ることをお話ししました。今回は、ややテクニカルな話になりますが、一体どれぐらいの減資を行うことが可能なのかを考えてみたいと思います。減資の規模が、国の資産をどれだけ守れるかに直結しますので、大事な計算です。勿論細かな調整を行わなければならない箇所が数多くありますから、ざっくりとした概算のお話としてご理解下さい。

まず、どれだけの資本、あるいは純資産を銀行が持つべきかというのは、その銀行の抱えるリスクの量とどれぐらいの安全性を求めるかという二点に依存します。万が一の損失が発生した時に銀行が破綻しないように、銀行は資本を保持しています。大きなリスクを取っている銀行であれば大量の資本を持つ必要があるのです。そして安全であろうとすればするほど、つまり倒産する確率を減らそうとすればするほど、大量の資本を持つ必要が発生します。

ゆうちょ銀行は大量に日本国債を保有していますので、大きな金利リスクを取っています。ゆうちょ銀行の公表資料によれば、取っている金利リスクは8,000億円ということになっています。この金利リスクは、99%VaR(バリュー・アット・リスク)をいう尺度で計算されています。現在の資産価格が8,000億円以上減少する(つまり損失が発生する)確率は、1%以下しか無いという意味です。従って、8,000億円の資本を持っていれば、金利リスクに起因してゆうちょ銀行が倒産する確率は1%以下だということになります。この確率を更に小さくして0.05%以下、つまり2,000年に一度以下の確率にするには、統計学上の計算を行うと、8,000億円を1.4倍した1.12兆円の資本を持つ必要があることとなります。倒産確率が0.05%以下というのは一般的に格付けがダブルA(AA)の水準と言われており、大変成績優秀な銀行ということになります。

さらに、ゆうちょ銀行が取っている信用リスクを見てみましょう。公表値ではリスク・アセットの合計が約14兆円になっています。通常はこの値の8%相当の資本を持てば安全ということになっていますが、その基準は先の99%VaRと同じ考え方です。金利リスクを考えた時と同様に、倒産する確率を0.05%以下に抑えたいと思うのであれば、統計学での計算上、リスクアセットの14兆円の11.2%(8%×1.4)にあたる1.57兆円の資本を持てば良いことになります。

以上の話を纏めると、金利リスク、信用リスクに対する十分な備えを持つためには、1.12兆円と1.57兆円の合計である約2.7兆円の資本を持てば十分ということです。ゆうちょ銀行が保有する有価証券の含み益約2兆円も、リスクが具現化して損失が発生したからと言って直ぐに資本として使えるものではないことから別のものとして考えて加味しても、4.7兆円、約5兆円の純資産があれば十分ということになります。オペレーショナル・リスクなどを勘案して、バッファーを1兆円加え、6兆円の資本があれば、ゆうちょ銀行は安全で、倒産する確率が0.05%未満、つまり2,000年に一度以下の確率になるという事が出来ます。

これまでの話をまとめてみます。ゆうちょ銀行は年間2,200億円しか稼がない計画になっていて、その結果株式市場では2.2兆円程度の値段しか付かないと考えられます。ところが現在では11兆円もの純資産を抱え込んでいますから、株式が市場で売却されることで国の財産が毀損することになります。その毀損を小さくするためには株式市場での売却の前に減資を行って、資金を国庫に戻すことが必要だとお話ししました。では、幾ら戻すことが出来るのかを上記の計算に基づいて考えると、仮にゆうちょ銀行の倒産確率を0.05%未満にしたいとすれば、6兆円程度の純資産を保有させておけば十分だと言うことになります。つまり、11兆円と6兆円の差の5兆円分を減資してもゆうちょ銀行の安定性には全く問題が無いということになるわけです。

5兆円減資をしても、株価純資産倍率(PBR)まだ0.37(2.2兆円÷6兆円)で、メガバンクの0.8からは大きく見劣りします。ここから先は営業努力で2,200億円の年間純利益を増やしていってもらうしか有りません。利益が倍増すれば、PBRは0.74になり、何とかまともな銀行の仲間入りが果たせるのかなといったところです。

非常にざっくりとした試算を行ってみましたが、問題の規模を考えるには十分だと思います。復興財源にも関わるこの重要な問題を今後はしっかりとフォローしていきたいと考えています。

 

(最後までお読みいただきありがとうございました。)

2014年06月05日 (木)

6/5(木)参議院 外交防衛委員会報告

 

本日の外交防衛委員会では防衛省設置法改正案の審議が行われ、みんなの党は反対をしましたが、賛成多数で可決されました。

本改正案は、自衛隊の実際の人員数である実員が本法律改正で定める定員よりも約1.8万名も低い中で改正の意味が実質的にあるとは思えず問題です。

また、防衛審議官という事務次官に次ぐ高位ポストを新設する内容となっています。これは昨今諸外国との次官級会談が増える中、事務次官一人では対応できなくなっている実態を解消するために新設されるのですが、その趣旨は理解しつつも、実態は官房長や局長経験者が主たる候補者となると答弁しており、事務次官に就けない人への処遇的な意味合いも感じられ、そうした懸念を払拭するための運用上の措置についても何ら言及はありません。

法律は委員会で可決され、本会議で成立することとなりますが、今後も定員や人事運用について注視していきたいと思います。

また、2007年にインドネシアに3隻、2010年にフィリピンに10隻、日本の巡視船を供与したことに加えて、今般ベトナムにも供与することが両国間で進められていることについても事実関係を質しました。日本のエネルギー輸入のための動脈であるシーレーンにおける航行の自由の確保のためのこうした取り組みは大いに賛同できるものであり、今後、集団的自衛権行使にあたっての範囲をどこまで考えていくのかという議論の中でも重要なポイントとなってくる部分ですので、本日の答弁も踏まえ、引き続き集団的自衛権の党内議論を進めていきたいと思っております。

本日の質疑概要は以下の通りです。

【防衛省設置法改正】

○「文民統制」と「文官統制」について(小野寺防衛大臣)
○防衛審議官の配置(運用)について(黒江防衛省官房長)
○防衛会議の背広組・制服組の構成(小野寺防衛大臣)
○航空戦術教導団の設置の効果について(小野寺防衛大臣)
○自衛官の定数について(小野寺防衛大臣)
○若年定年退職者給付金について(防衛省政府参考人)

【アジア安全保障会議】
○日米中の応酬に対するアジア諸国の反応(小野寺防衛大臣)
○アジア諸国への巡視船の供与について(和田外務省審議官)

2014年06月05日 (木)

6/8(日)NHK「日曜討論」に出演します!

2014年6月8日(日) 9:00~10:00

NHK「日曜討論」に中西けんじが出演致します。

G7と“安倍外交”について、安全保障政策について、などの討論を予定しております。

ぜひご覧ください。

2014年06月05日 (木)

「ゆうちょ銀行は株式売却前に5兆円程度の減資を行うべき!」(2)

前回、ゆうちょ銀行のPBR(株価純資産倍率)が0.22程度になりかねないことをご説明しました。現在の国の帳簿上では日本郵政が純資産の12.4兆円で計上されています。この内ゆうちょ銀行が約11兆円になります。法規制による政府保有分などがあるので全額の売却は出来ませんが、仮に約半分の5.5兆円分を市場売却することにしましょう。、

PBRが0.22ですから、5.5兆円の純資産のものを売っても1.1兆円の現金にしかならず、4.4兆円が消えてしまうこととなります。日本郵政株のすべてを売却する場合には、ゆうちょ銀行の11兆円が2.2兆円にしかなりませんから、8.8兆円が消えてしまうことになります。

こんなことがあって良いわけはありません。では、国民の資産の減少を避けるためには、どうすれば良いのでしょうか。

一つの考え方は、日本郵政から、具体的にはゆうちょ銀行から、資金を国庫に戻させることです。ゆうちょ銀行の持つ11兆円の純資産の内、例えば5兆円を国庫に戻して純資産を6兆円に減らし、それから株式を売却しても、純利益の予想が変わらない限りは株式市場が決める時価総額は2.2兆円のままです。6兆円が2.2兆円に化けるならば損失は3.8兆円です。先に触れた8.8兆円の消失に比べれば、ちょうど純資産を減らす5兆円分だけ損失を減らすことが出来ます。このように純資産を減らして株主に戻させることを減資と言います。一般的には手続き上は簡単ではありませんが、日本郵政の場合は、株主は日本国政府だけですので、さほど難しくありません。具体的には、会社の資本と呼ばれる資本金、資本準備金などを、利益準備金という勘定に移せばよく、株主総会の特別決議と債権者への公告、催告によって可能です。その後は配当金という形で利益準備金を株主に支払うことにより減資が達成されます。

株式を市場売却したらどうやっても損が出るのであれば、売らなければ良いではないかという考え方も出来ます。しかし、日本国政府は復興財源を必要としています。株式はそのままでは財源にならず、現金化する必要があります。もし12.4兆円の日本郵政の株式を持つ政府が、5兆円の減資を行わせてまず5兆円の配当金を手にし、その後で持ち分の二分の一を市場売却すれば更に1.1兆円が手に入るわけですから、合計で6.1兆円の復興財源が確保できます。現在の収益見通しを前提に、このまま減資もせずに売却すれば、たとえ全株を売却できたとしても2.2兆円程度しか手に入らないことになります。

次回はどれぐらいの減資を日本郵政にさせることが可能なのか、考えてみたいと思います。

2014年06月04日 (水)

6/5(木)参議院 外交防衛委員会で質問に立ちます!

■11:50~12:10

時間は前後する可能性がございます。

お気をつけ下さい。

 

防衛省設置法改正について

アジア安全保障会議について

 

小野寺防衛大臣ほか、政府参考人へ質します。

 

NHK中継はございませんので、是非、以下の参議院ホームページよりご覧ください。

(終了後もご覧いただけます)

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

2014年06月04日 (水)

「ゆうちょ銀行は株式売却前に5兆円程度の減資を行うべき!」(1)

本日から3日間、「ゆうちょ銀行は株式売却前に5兆円程度の減資を行うべき!」と題し、「中西の目ヂカラ」に掲載していきます。長い文章となりますが、是非ご一読いただければ幸いです。

皆さんは、財務省のホームページに「国有財産」というページがあり、そこに政府保有株式の一覧が掲示されているのをご覧になったことがあるでしょうか?合計で27兆円ちょっとの株式を政府は保有していますが、その約半分、12.4兆円が日本郵政の株式です。皆さんご存じの通り、東京メトロ株式、JT株式とならんで日本郵政株式は復興財源確保法において、その売却収入を復興財源に充てることとされています。つまり、震災からの復興を確実に進めるための、貴重な財源です。

この12.4兆円というのは、日本郵政の「純資産」、つまり資産から負債を除いたもの、言い方を換えると、日本郵政を解体して資産を全て現金化し、負債を支払った後に手元に残るはずの価値を表しています。清算価値ということも出来ます。この日本郵政の純資産はゆうちょ銀行、かんぽ生命、郵便事業に分散して存在するのですが、圧倒的な量、約11兆円が、ゆうちょ銀行に存在します。今日はこのゆうちょ銀行について皆さんと考えてみたいと思います。

政府は2015年度にも日本郵政の株式を売却していく方針ですが、一体どれぐらいの値段で売れるのでしょうか。これは復興財源の多寡にも関わる大事な問題です。上述の通りゆうちょ銀行が純資産の大半を占めていますから、ここにフォーカスを当てて考えてみます。

まず、株式市場でどのように株価が決められるかを考えると、株価収益率(PER)という数値をもとに決定されることが主流になっています。これは、企業の生み出す将来の収益の総額がその企業の価値であるという考え方に基づき、将来収益の大小やその確実性などを考慮して株価を決定する手法です。業種や会社の規模にもよって変わってくるのですが、メガバンクの平均PERはおよそ10です。つまり、一年あたりの純利益の10倍をその企業の時価総額と考えるのです。日本郵政の中期経営計画を見ると、ゆうちょ銀行の純利益目標は2,200億円なので、この手法を用いると時価総額は2.2兆円にしかなりません。純資産が11兆円もある会社を上場すると、恐らくこれぐらいの値段しか付かないということです。

株式市場の企業に対する評価である時価総額と、経済的な企業の価値である純資産を比較する指標に、株価純資産倍率(PBR)というものがあります。これが1を上回っていれば、株主にとって会社を清算するよりも企業として存続させて株式を保有する方が得ですが、1を下回れば株主は会社を清算して現金化してしまった方が得ということになります。メガバンクのPBRは現在では0.8程度です。ゆうちょ銀行では純資産11兆円に対して時価総額が2.2兆円程度と予想されますから、PBRは0.22です。ゆうちょ銀行も立派な銀行なのですから、特別な固有の問題が無いのであればPBRが少なくとも0.8程度になっても良いのではないでしょうか。11兆の純資産に対してPBR0.8ならば、8.8兆円の時価総額になります。国民の貴重な財産にはこれぐらいの値段が付いて欲しいものです。

因みに過去の例を振り返りますと、NTT株を売却したときのPBRは5.4でした。この頃はバブルですから7~8というPBRも有りました。JR東日本株の売却ではPBR3、JT株でも2倍前後でしたから、今回の日本郵政株式売却が非常に奇異に見えます。市場環境が違う、業種が違うと言ってしまえばそれまでですが、手をこまねいて見ているだけというのではあんまりです。

何故この様なことが起こっているのか、そしてゆうちょ銀行にとって、あるいは日本国民にとって、これが何を意味しているのか、次回以降ご説明したいと思います。

 

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