中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

2011年09月05日 (月)

ジャクソン・ホール、今昔

今年8月末にワイオミング州のジャクソン・ホールで米国連邦準備理事会 (FRB)の年次会合が開かれました。昨年同時期に行われた会合については、FRBの バーナンキ議長がQE2とよばれる量的緩和策を示唆したこと、そして会合参加中の白川日銀総裁が日本における緊急緩和策検討のために 急遽帰国したことが、記憶に鮮明に残っています。日銀は昨年8月30日に緊急の政策決定会合を開いて追加緩和策を打ち出したものの、 円高の勢いを抑えることはできず、10月5日の「包括的な金融緩和策」発表に至りました。

 

昨年のジャクソン・ホール会合から今年の会合までの一年間を振り返ると、米国は量的緩和を継続し、日本も基金 による長期国債、REITの買入などの緩和策を採り続けています。そして3月11日には日本で大震災が発生し、ヨーロッパではソブリン危機が相変わらず煙を上げ続けています。為替レートは日 銀の緩和策や財務省の為替市場介入にもかかわらず、昨年8月末の85円程度の水準から、10円 近く円高になってしまいました。金利市場では、日本の財政破綻の危機が叫ばれ続けているにもかかわらず日本国債は極めて堅調に取引されて います。

 

アメリカでは債務発行上限引き上げ問題など予算成立が危ぶまれる中で7月 末に短期金利が一時上昇したりしましたが、10年国債金利を見ると昨年8月 に2.5%程度であったものが年初に3.5% 程度に上昇した後は低下が始まり、7月末からは急低下しました。8月 には一時的に2%を割り込む水準まで低下し、今では2% 代前半の水準です。この間に格付け会社が米国債、日本国債共に格付けを引き下げたことなどを考えると、不思議なほど安定した市場になって います。

 

しかし逆の立場から見ると、これだけアメリカ、日本共に金融の緩和が行われているにもかかわらず、景気回復の 兆しは見えていないと考える事もできます。アメリカFRBは8月9日 の連邦公開市場委員会(FOMC)で、景気回復が6月 のFOMCまで想定していたよりもずっと弱いという認識を持ち、追加緩和策として2013年 半ばまで超低金利を持続するという時間軸政策を発表しました。8月26日に行われたジャクソン・ホールでのバーナンキ議長の講演に向け ては、FRBが追加の量的緩和策、即ちQE3を 発表するだろうという予想が金融市場で強まっていきました。一部の市場関係者は、これ以上の量的緩和を行ってもほとんど効果はないだろう と認識していましたが、FRBへの期待とプレッシャーは高まっており、バーナンキ議長がこれに何らかの答を出すのか、あるいは市場に振り回 されることを拒否するのかに注目が集まりました。

 

結果としてバーナンキ議長の26日 のスピーチではQE3に関する示唆が全く無い一方で、9月 のFOMCを二日間の開催にしてFRBが 持つ様々な緩和策を十分に検討するということが盛り込まれました。市場関係者はこれを、9月のFOMCでFRBがQE3を決断すると勝手に解釈したりもしているようです。ところが、8月30日になると8月9日のFOMC議 事録が公表され、実は9月におけるFOMCの 二日間開催が8月9日の時点で既に決定されていたこと、更にFRBが 考慮している追加緩和策は時間軸効果(これは既に8月9日に発表済)、買い入れ資産の量の増大や長期化(短期債券を売却 して長期債に入れ替え)、超過準備金に対する金利の引き下げなどであることが明らかになりました。また、現在のアメリカ経済が直面してい る問題への対策、即ち景気回復策としては、金融政策は有効ではないという意見がFRB内部にあることも示されました。

 

この最後のポイントは、26日 のバーナンキ議長の講演においても踏襲されています。議長は、長期経済成長の為のほとんどの経済政策は中央銀行の管轄の外にあると話す一 方、今回の景気減速からの回復のためには長期的な対策と短期的対策が一致する可能性があると示唆しています。つまり、中央銀行ではなく政 府の経済対策こそが重要であると言うのです。更に、長期的な経済成長における中央銀行の役割は、インフレを低く安定させておくことであ り、そのことによって市場の効率的な資源配分が加速されると主張しています。要するに、これ以上景気回復のために中央銀行ができることは 無く、後は政府の仕事だよという宣言なのです。

 

翻って日本を考えると、昨年10月 の「包括的な金融緩和策」以来、日銀の施策は財政の領域に踏み込みはじめています。緊急時において金融、財政という領域の議論をするのは けしからん、無意味だというご指摘も有るかも知れませんが、私は非常に重要な問題であると考えています。これは、日銀が行っている財政的 な施策を否定するものでは無く、政府が責任を持って行うべきものだと考えているからです。税制、歳出など財政一般は全て国会の審議を経て 決定することが憲法で規定されており、これが財政民主主義の基本です。

 

税金や民間資産の買い取りなど国民の財産に直結する問題について、国会が議決を行って政府が責任を持って行う というのは当然のことなのです。昨年10月8日の「目ヂカラ」でも書きましたが、日銀が基金を創設して資産買 入を行おうという時に、政府がこれに対する明示的な保証を行う事を決め、それを国会審議に供することなどが非常に重要なのです。これに よって日銀と政府・国会の役割分担も明確化されますし、何よりも共同して問題に対処している姿がはっきりと見えてきます。ところが民主党 政権はこのような責任ある政府・国会の立場を放棄して、全て日銀に押しつけてきました。

 

バーナンキ議長の26日 の講演に、強く心を打たれる部分がありました。英語で引用しますと、”The quality of economic policymaking in the United States will heavily influence the nation’s longer-term prospects.”で す。「米国における経済政策決定の質が、長期的将来の経済に大きな影響を及ぼす」という意味です。スタンダードアンドプアーズの米国債格 付け引き下げの際の理由としても、政策決定プロセスの質の低下が挙げられていました。政策の質ではなく、政策決定プロセスの質なのです。

 

国会は政策を議論し、決定していく大切な場です。その議論の内容の質、さらには政策とは無関係な党利党略に よって会議日程が左右されたりする会議体としての質、これらを何とかして改善していかなければなりません。民主党の幹部が誰になろうと、 大臣が誰になろうと構いません。そんなことよりも、内容のある議論を早く国会で再開し、日本における政策決定の質の回復を議員全員で目指 していかなければなりません。そして何よりも、国会に対して政府の経済政策を、自信を持って提示する「経済政策の司令塔」がやはり必要な のです。

 

これは、7月に何度か「目ヂカラ」にも書いて皆さんにご説明しました。司令 塔が財務大臣なのか経済財政担当大臣、国家戦略担当大臣なのか、それは誰でも結構なのです。その司令塔のもとで、「経済財政の中長期試 算」の途中計算のあやふやさや内閣府と財務省のモデルの不一致など、全て正していかなければなりません。考え方、モデル、データなどが全 て明らかになった上で、司令塔が中心となって政府の経済政策をとりまとめ、国会に提案、それを議論、議決していくのがあるべき姿です。こ の政策決定プロセスの質の向上のために残されている時間は、ほとんどありません。

 

野田総理は、経済財政運営の司令塔として、首相直轄の「国家戦略会議」を新設する方針を固めたとの報道も昨日 なされました。これは私がずっと国会で主張し続けてきたものであり、この会議が本当に機能するのかお手並み拝見といったところですが、私 としては、ぜひしっかりと機能していただき、国会の場で、その内容について中身のある論議を戦わせていきたいと思っているところです。

 

2011年09月05日 (月)

野田首相のプランは財務省に丸投げとなる(インターネットTV「超人大陸」より)

インターネットTV「超人大陸」9/5号に中西けんじが登場しております。
 
野田新総理となり、今後臨時国会で争点とすべき点について、わかりやすい言葉で話しをしておりますので、ぜひご覧ください。
 
 ○増税の前にやるべきことがある(歳出削減努力、増税のタイミング(絶対的な指標設定)、内閣府「経済財政の中長期試算」)

 ○電力料金値上げのインパクトと電力自由化の必要性について
 
 

超人大陸 動画はこちらからどうぞ 

2011年09月01日 (木)

駅頭 二俣川駅

今朝は相鉄線二俣川駅で駅頭活動を行いました。

昨日で通常国会が閉会しましたが、国会終盤は公債特例法が私の所属する財政金融委員会で審議され、

また、本会議で反対討論を行うなどのスケジュールが続いたので、久し振りの駅立ちとなりました。

 

台風の接近で雨を覚悟していましたが、台風の進行速度が遅いためか、幸い雨には降られませんでした。

しかし湿度が高くジトっとした暑さで、マイクを握りながら汗びっしょりとなってしまいました。

 

昨日ホームページにアップした国政報告(「第177回通常国会閉会にあたって」)を配布しました。

毎回のことですが、二俣川駅ではたくさんチラシを受け取ってもらえます。

今日も毎回お会いするかたに声をかけてもらいました。有難うございます。

 

地元旭区選出の大岩まさかず横浜市議に手伝っていただきました。

明日が市議会での初質問とのこと。頑張ってもらいたいと思います。

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