中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

2011年08月09日 (火)

8/9財政金融委員会報告

本日の財政金融委員会は、日銀法第54条(国会への報告および出席)に基づいて半年に1回行われる、日本銀行の通貨及び金融の調節に関する報告が白川総裁よりなされ、それに基づいた関連質疑が行われました。

動画はこちら

まず、冒頭、今朝の産経新聞にて報道された「野田財務相が辞任の意向 今日にも表明」という記事を受けて、現下の金融市場が緊迫しており、G7会合後に「数週間緊密に連絡を取り適切に対処していく」という声明も出したようなこうした時期に、報道が事実であればまさに無責任であり、この報道は全くの誤報で辞任表明はあり得ないということで良いかを確認しました。野田財務大臣は「特例公債と絡めて自分の出処進退について今日明らかにすることは全く考えていない」「経済状況が厳しく、特例公債もこれからご審議いただくという状況であり、あくまで職責を果たしていくことがすべて」と、きっぱりと否定をされました。否定は当然のことでありますが、こうした報道がなされること自体、既に現内閣がバラバラな状態であることを物語っていると思います。

さて、質疑では、円高が我が国の経済に及ぼす悪影響について、もっと強い言葉で対外的にメッセージを発信すべきではないかということについて、スイス中央銀行の例をひいて野田財務大臣および白川日銀総裁に質しました。お二人は各々「根拠のない、思惑による円高は問題であると考えている」「現在の円高が日本の経済にもたらす影響については十分な問題意識を持っている」と、従来の言い回しよりも比較的強いトーンで話しをされました。こうした認識を、介入直後の声明で対外的に発信すればより効果的であったと強く感じました。

約4.5兆円といわれている今回の介入の資金は外為特会で国庫短期証券を発行して借入を行った国内資金であり、震災復興資金の1/5にもあたるような額であることから、ドル建てあるいはユーロ建ての復興外貨建国債や外貨建財投機関債を発行し、それを特会で引き受けて国内で利用を考えるべきではないかと、再度提案を行いました。これに対して野田財務大臣は、外為特会は外為法第7条により「本邦通貨の外国為替相場の安定」を目的としていることから復興資金としての活用はできない旨の答弁をされました。それがネックなのであればその法律を改正すればいいだけのことです。国会議員の仕事は言うまでもなく立法することであり、時代の要請の合わない法律があるからできないなどというのであれば、まさに思考停止といわざるを得ないのではないでしょうか。

次に白川総裁に対して、今回の日銀の金融緩和措置を受けて、為替市場には一時的に影響があったが、金利市場はほとんど無反応であり、基金での長期国債の買い取りも満期2年までにとどまっており、質量ともに拡充すべきではないのかを質しました。総裁は金融政策の効果は通常1~2年後に出てくるものであり、長い目で見て頂きたいとの答弁でした。

最後に日銀が今回10兆円を増額して50兆円にした基金について、財政との境界の観点、あるいはリスク性資産を保有することにより、資本の充実が求められたり、国庫納付金が減少するなどして国民負担を生じさせる可能性の観点から、今後どこまで増加させることができると考えているのかについて財務大臣及び総裁の考えを伺いました。
お二人ともどのぐらいの規模までということの明示はありませんでしたが、特に白川総裁からは、私の問題意識を日銀も受け止めているとした上で、中央銀行として異例の領域に踏み込んでいるという認識を強く持っており、リスク性資産の買い入れにあたってはリスクを最小化する工夫や、引き当てを適切に行っていくための措置について政府からも支援を頂いているところであるとの答弁がありました。

本日は、財務大臣も日銀総裁も、比較的真っ正面からお答えいただいた印象を受けた委員会でした。


2011年08月09日 (火)

8/9財政金融委員会で質問に立ちます!

本日8/9 財政金融委員会で中西けんじが質問に立ちます。

今回は日銀の通貨及び金融の調節に関する報告を受けて、白川日銀総裁および野田財務大臣に為替問題や基金についての認識を質します。

8/9  12:15-12:30(予定)(民主党2名、自民党2名、公明党1名の後)

 是非、以下の参議院ホームページよりご覧ください。(終了後もご覧いただけます)

 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

2011年08月08日 (月)

学生向け パネルディスカッション

 

 

 

葉山での浅尾慶一郎さん主催の学生セミナーに松田公太さんとともにパネリストとして参加しました。

浅尾さんの後輩でもある、三谷英弘衆議院支部長(東京5区)の進行のもとに、「自分が総理だったら復興をどう進めるか」「日本を元気にする政策は」などのお題について話をしました。質問では是非失敗談について語ってくれとのことでしたので、それぞれ久々に話す失敗談を披露しました。

このイベントは政治に興味のある学生向けのワンデーセミナーで、パネルディスカッションの前には街宣カーに乗ってウグイスをしたり、駅前で演説・ビラ配りをしたりと、政治活動の現場を体験してもらい、またいくつかのグループにわかれて討論を行ったりするというものです。これは8・8会としてもうかれこれ8年ほど続いているそうです。

8・8はまさにみんなの党が設立された日付ですね。 

 

2011年08月03日 (水)

神奈川県内の発電所を見てきました!

8/2、国会日程の合間を縫って、神奈川県内の発電所を、田中朝子 みんなの党衆議院神奈川県第7区支部長、太田祐介 同第14区支部長、久米英一郎 同第10区支部長(就任予定)と一緒に見てきました。
7/29に渡辺代表が定例記者会見で「電力自由化アジェンダ案」(中間整理)と「脱原発・電力自由化シナリオ・工程表案」を発表しました(詳細は http://www.your-party.jp/news/office/000872/ をご覧ください。)ので、そういう意味ではちょうど良いタイミングでの視察となりました。

まずは東京ガスとJX日鉱日石エネルギーが共同出資している「川崎天然ガス発電所」(通称「かわてん」と呼ぶそうです)にお邪魔しました。2008年に運転を開始したこの発電所では、天然ガスを燃料にしてガスタービンと蒸気タービンを一軸で回して発電を行う「排熱回収式コンバインドサイクル方式」による発電を行っています。この方式はガスタービンで発電するとともにその燃焼排ガスの熱を排熱回収ボイラーで蒸気として回収し、蒸気タービンでも発電を行うことにより、57.6%という高い発電効率を得ることができる方式で、みんなの党の「脱原発シナリオ」においても当面の電力需要への対応としてこの方式による発電の拡大・活用を考えているところです。

敷地約6万㎡というさほど広くもない場所に2機設置されており、各機42万kW、2機合計で84.7万kWを発電しています。福島第一原子力発電所が350万㎡の敷地に6機の発電設備ですから、単純平均すれば1機あたり約60万㎡、2号機~5号機の発電量は各々78万kWですから、1/10の敷地で原発1基分の電力を発電しているということになります。これはすなわち建設コストが安く済むということでもあり、天然ガスは石油よりも燃料コストが安いこと、当発電所は25人の従業員体制で運営できていること等、低コストでの運営ができます。またCo2排出量も石炭の60%、石油の75%と環境にも比較的やさしい方式ということでみんなの党も着目しているわけです。

この施設はかつては三菱石油の製油所の跡地ということで、LNG(液化天然ガス)基地も近く、立地に恵まれていたにもかかわらず、運転開始までには環境アセスメントで約5年、建設工事で約2年、会社設立から運転開始までに約7年の月日を費やしたそうで、アセスメントの質は守った上での評価期間の短縮が課題であると認識しました。

続いて、川崎市麻生区黒川にある柿生発電所を見学しました。ここは神奈川県が県の発電事業として実施している県営の水路式水力発電所です。相模湖に貯められた相模川の水を川崎市水道局の長沢浄水場まで導く第1導水隧道の途中に水流が急激に落下する地点を利用し、1年を通して、また昼夜を問わずに発電しています。神奈川県では13の発電所を運営していますが、そこで発電した電気を卸供給業者として一括して東京電力に売電しています。ここ柿生発電所は昭和37年に運転を開始してから42年間運転し続けた後、約4.6億円の費用、2年間の期間をかけてリニューアル工事を行い、5年前に運転を再開したとのことです。発電量は680kWですが、一般家庭約1230軒分に相当するそうです。落差は12mあるとのことですが、決して急な崖の山というところでもなく、こうした市街地近くの里山で安定した発電を行えることこそが再生可能エネルギーの本領発揮といったところなのだと思いました。

その後、やはり県営発電所の、津久井湖畔にある城山発電所を見学しました。昭和40年に相模川総合開発事業の一環で建設されたこの発電所は、夜間の余裕のある時間帯の電気を使って、水を上のダムにくみ揚げておき、電気が多く使われる昼間にその水を下のダムに落として発電するという揚水発電所で、いわば「大きな蓄電池の役割」を果たしています。こうした発電所は全国で41ケ所、2500万kW、うち東京電力管轄で9ケ所あるとのことです。上部調整池が城山湖、下部貯水池が津久井湖と、まさに自然を有効活用しているこの城山発電所は4機で25万kWの出力を誇るそうで、発電時は最大で約5.5時間発電を継続することが可能で、逆に下から上にポンプとして組み上げるのに7~8時間程度要するとのことでした。地上にある、県内13ケ所の発電所全体を管理している制御室で説明を受けた後、エレベーターで約230m地下に降り、1分間に約300回転する発電電動機を見せて頂きました。東京都庁の高さが243mですので、ほぼその分だけ下に降りたことになり、驚いていたら、山梨県にある葛野川発電所は最大落差714m、2台で80万kWを発電しているとの説明を受け、またもやびっくりしました。途中、大きなものを下におろすための直径5mの斜坑もあり、万が一の際にはここを駆け上がるよう説明を受けました。

揚水発電は夜間の汲み上げた電力を必要とするものの、言ってみればピーク需要に対応するための「最後の砦」との位置づけであり、管轄の9ケ所の揚水発電所について東京電力がどのような順位付けで各発電所に発電指示をしているのかはわかりませんが、この10年間の平均で、年に33日の運転指示しか出ていないという事実に驚きました。ピーク需要対応ということで毎日、夜組み上げて昼から夕方にかけて発電をするということを行えば、間違いなく東京電力の供給電力量は増えることとなるので、更なる有効活用の余地を感じた次第です。

これまで党内の様々な勉強会で研究者や大学の先生のお話しを伺う機会も多かったのですが、やはり自分自身の目で直接
施設を見せて頂き、実際にオペレーションしている方の話しを伺うことにより、そうした知識が実感を伴い裏打ちされるということを強く思います。こうした経験・知識を今度はまた今後のエネルギー政策に反映していくために励んでまいります。業務にご多忙の中、今回ご案内をしてくださいました関係者の皆様方、本当にありがとうございました。深くお礼申し上げます。

神奈川県、特に川崎市では、これ以外にも国内最大出力(2万kW)となるメガソーラー施設を浮島・扇島に建設中ですし、日本最大のバイオマス発電所やリチウム蓄電池の工場など、エネルギー銀座として新エネルギーを牽引する先進地域となっています。また別の機会にこうした施設も見せて頂こうと思っています。

 

2011年08月02日 (火)

国債整理基金と決算剰余金(2)

国の債券発行・償還の一連の流れの中に国債整理基金と決算剰余金が存在していることは前回の1回目の中で説明させて頂きました。今回は、これらを復興財源として如何に活用するかについて私の考えをまとめたいと思います。

これまで国会の場で私たちが主張してきているのは、国債整理基金に積み上がっている資金の活用と、一般会計から基金への定率組み入れの一時停止です。それに対して政府が提案し国会で議決されたのは、昨年度一般会計決算剰余金の国債整理基金への繰り入れ停止です。

私たちの主張と政府の見解の違いを正しく理解していただく上でまずおさえておきたいのは、国債整理基金内の償還財源の復興財源としての利用や、定率組み入れの停止、決算剰余金繰り入れの停止のどれもが、国の純債務を増加させると言うことです。これらはどこかに眠っている不要の資金、つまり埋蔵金などではなく、国が既に民間から借り入れているが返済のために取り置きしてある資金なのです。この三つはすべて国債償還のために使うことを法律で定められている資金です。

ところが政府は、決算剰余金の国債整理基金への繰り入れ停止を決める法律の説明の中で、「新たな国債発行に依存しない」ことを今回の措置の理由としています。ネットで考えれば国の債務が増えるにもかかわらず、あたかも債務が増加しないかのような説明を行うのはめくらましとしか言い様がありません。

決算剰余金を法律で定められた2分の1の国債整理基金繰り入れを停止して全額財源として利用するならば、なぜ国債整理基金の資金も利用しないのかという財政金融委員会における私の質問に対して、野田財務大臣は国債整理基金の資金は減債制度の根幹であり、決算剰余金は補完的な償還財源であると答弁しています。

これは財務省の公式スタンスですが、既にご説明したとおりどちらも等しく重要な減債資金源なのです。国債整理基金の資金を使ってしまったら、国債償還に必要なお金をまた後日一般会計などから戻してもらわなければならず、それが不確実だと財務省は考えているのでしょう。しかし、決算剰余金の繰り入れを行わなければ、その分はやはり後日、償還資金が不足することになり、どこかからお金を持ってくる必要があるのはどちらも同じなのです。唯一違うのは、決算剰余金の一般財源としての利用は過去20年で6回行われていますが、国債整理基金の一般会計繰り入れは最近では行われていないことです。

私は財政規律の重要性は重々承知していますが、この非常時においては国債の増発もやむを得ないと思っています。減債資金の財源としての活用は、ネットで考えると国債増発と全く同じインパクトを国の財政状態に与えます。なぜ決算剰余金の財源としての利用は認めるのに国債整理基金の利用はダメなのか、その部分の論理的矛盾が私には納得できず野田大臣に繰り返し質問しましたが、納得できる答は返ってきませんでした。

私は「新たな国債発行に依存しない」というような目くらましのような説明をしてこっそりと決算剰余金を使うのではなく、正々堂々と国債を発行するか、純債務が増えることを明示した上で、不要不急の国債整理基金を復興財源として活用することを宣言すべきと考えます。

以前ご説明した日本の外貨準備を思い出していただきたいのですが、どれだけの外貨準備を持つべきかを理論的に考えた結果ではなく、為替市場介入をしてきた結果として積み上がったものが外貨準備になっています。国債整理基金についても同じように考えられます。60年償還ルールに則って粛々と積み上げ、使用してきた資金の残高が、現在の国債整理基金の資金量です。政府は仕組みを作るのは大好きですが、それがどの様な結果をもたらすのか、出来上がったものの効果や有効性などについて考える事はどうも苦手なようです。これは、現在審議中の原子力損害賠償支援機構法案についても全く同じことが言えます。東京電力を破たんさせないということを究極の目的として作られる制度が、今後のエネルギー政策と整合しているのか、実際に「保険」として機能し得るのか全く不明です。

そもそも60年ルールという仕組みが財政規律を保つために効果的かというと、近年の債務残高増加を見る限り余り期待できません。アメリカ式の債務残高上限規制の是非を含め、新しいやり方を考えるべきです。公共投資によって作られる施設の寿命をおよそ60年とおいて、それを元に考え出されたのが60年償還ルールです。しかし、ご説明したとおり23年度の予定では44.3兆円の新規財源債のうち、建設国債はたった7.3兆円で赤字国債が37兆円です。赤字国債がほとんどになっている現状、もはや60年ルールの妥当性は消失しています。野田財務大臣の、国債整理基金は減債制度の根幹だという発言は基金が60年ルールの根幹だという意味なのでしょうが、60年ルールが減債制度の根幹だというのは思考停止と言わざるを得ません。

また、国債整理基金の資金は入札の不調や何らかの資金不足の事態に備える、あるいは発行と償還のタイミングのずれに備えるバッファーと言われることもあります。しかし、国債発行は年間170兆円にものぼります。たった10兆円の基金で本当にバッファーになるのでしょうか。色々なストレステストやシミュレーションを行えば、どれぐらいのバッファーが必要なのか明らかにできるはずです。国債整理基金は現状、他の特別会計や一般会計で欠損金が出そうな時の一時的な穴埋め用資金源として便利に使われています。そういった意味では虎の子のお財布なのかも知れませんが、本来の主旨である減債に役立たず、国債の発行、償還時のリスク・バッファーとしての適正量でもないのであれば、一度根本から見直してみるべきだと私は考えています。

 

2011年08月01日 (月)

国債整理基金と決算剰余金(1)

先日国会で、決算剰余金の処理に関する特例法が成立しました。22年度決算の剰余金を23年度第2次補正予算の財源として100%利用するための法律ですが、何故この法律が今議論されて成立したのか、そして私がどの様な主張を行ったかについてご説明したいと思います。

まず、国債の種類、発行、償還の流れについて簡単にまとめてみます。

国債の種類というと償還年限による種別(5年債、10年債、30年債など)や対象とする投資家による区別(通常の国債と個人向け国債)、あるいは利息の種類による区別(固定利付債と変動利付債)が思いつきますが、財政の立場からはその発行根拠法が重要になります。どの国債も国が民間から資金を調達することには変わりないのですが、どの様な目的で調達する資金なのかを規定しているのが発行根拠となる法律です。

昔ながらの国債は財政法を根拠法として発行されており、その使途が公共投資などであるために建設国債と呼ばれています。建設国債の発行高は近年公共投資の縮小によって低下してきています。一方で発行が大幅に増加しているのが特例国債、所謂「赤字国債」で、公債特例法を発行根拠法としています。赤字国債はその名の通り国家財政の赤字を埋め合わせるために発行されるものです。特例国債という名称は、国が財政赤字を借金で埋め合わせるというのは本来有るべき姿ではなく、このような資金調達は特例と考えられてきていることによります。公債特例法は通常は予算と同時に国会で審議される予算関連法案の一つですが、ご存じの通り本年度は予算が成立したものの公債特例法は成立しておらず、政府は赤字国債が発行できない状態になっています。

建設国債と特例国債を合わせて新規財源債と呼ばれており、通常新聞やニュースで国債発行額として報道されるのはこの新規財源債のことです。23年度は前年度を上回らないと言うことで、44.3兆円の発行が予定されています。4月の補正後では建設国債が7.3兆円、特例国債が37兆円です。しかし、今年度の国債発行予定総額は171.6兆円で、差額の127.3兆円は借換債と財投債と呼ばれるものです。借換債と新規財源債を合わせて普通国債と呼び、財投債はかなり性質の異なるものなのですが、発行時には同じ国債として発行されますので同じ有価証券として扱われます。

財投債は正確には財政投融資特別会計国債と呼ばれ、国が財投機関を通じて行う中小企業緊急支援や地方自治体への貸し付けに用いる資金調達のために発行されています。日本政策金融公庫などの財投機関がそれぞれの信用力で発行する財投機関債とは違い、国の信用によって国会の承認のもとで発行される債券ですが、償還資金には財投資金があてられる特別な国債であり、その意味で普通国債とは別に考えられています。23年度の補正後発行予定額は16兆円です。残りの111.3兆円が借換債で、国債整理基金特別会計において発行され、根拠法は特別会計法です。この借換債は発行量も膨大ですが、本日ご説明したい国債の発行、償還のサイクルの中で重要な役割を占めるものです。

個人や企業が借金をする時にはその返済方法についてもしっかりと決めておくことが重要ですが、同じように国が借金をする場合にも返済方法を考えなければなりません。そうしないと、借金を返すために借金をするという悪循環に陥ることになるからです。その主旨により、特別会計法のなかで国債整理基金に国債償還の為の資金を積み立てていくことが規定されています。具体的には毎年の国債残存残高の1.6%にあたる額が一般会計から国債整理基金に繰り入れられます。これが所謂「60年ルール」と呼ばれるもので、1.6%は1/60にあたります。つまり、毎年発行済国債総額の60分の1ずつ資金を一般会計から国債償還の為の資金(減債資金)に繰り入れ、貯めていけば、60年後には借金を全額返済できるはずという枠組です。

国債整理基金への資金繰り入れは、1.6%の定率繰り入れの他、毎年の一般決算剰余金のうち2分の1以上を繰り入れることになっています。国は毎年の予算執行の過程で資金が不足しないように、常に多めに国債発行などの資金調達を行う様にしています。足らないと困ってしまいますが、余れば、つまり国債を多く発行しすぎていれば、その分国債を償還すれば良いという考え方です。そのため、基本的に決算では剰余金が発生することが前提となっており、その2分の1以上を国債償還にあてる、つまり国債整理基金へ繰り入れられることになっているのです。また、政府が予算として計上して国会で承認されれば、一般予算から国債整理基金へ任意の額を繰り入れることも可能です。国債整理基金には国債利払いに充てられる資金も滞留していますので資金総額は20兆円を超えますが、ここでご説明したような繰り入れの結果、国債償還のための財源として積み上がっているのは12~3兆円になっています。

借金返済のための唯一の法的な規律となっている60年ルールですが、必ずしも安定して機能しているわけではありません。例えばある年に600億円の10年債が発行されたとします。毎年1.6%の定率繰り入れを国債整理基金にすると10年後には約6分の1の100億円が貯まっているはずです。従ってこの時償還する600億円の国債のうち、100億円は積み上がった資金を用いて償還し、残りの500億円分は新たに借換債を発行して資金調達をして償還することになります。10年ごとに100億円ずつ償還資金による償還を繰り返していけば60年後にはすべて償還が終了し、借換債の発行がゼロになるという理屈なのですが、問題は国債の残高が徐々に減ることによって定率繰り入れされる額が減っていくことです。

最初の10年は毎年600億円の60分の1、即ち10億円が繰り入れられましたが、次の10年は500億円の60分の1しか繰り入れられません。この借換債も10年債として発行されていると仮定すると、これが満期を迎える時には500億円の6分の1にあたる83.3億円しか国債整理基金には積み上がっていないことになります。60年ルールではこの時も100億円が現金償還されて借り換えされない想定ですので、16.7億円の現金が不足することになります。

実は国債整理基金の資金は国債や財投で運用されており、金利が高いうちはこの差額は何とかカバーできましたが、金利が低下した現在では償還資金が不足して借換債の発行が増大してしまう可能性があります。また、この例からもわかるように国債残高が減少していくと毎年の定率繰入金が減少し、償還財源が不足しがちになります。今後日本の財政が急激に健全化すれば基金は減少しますが、新規財源債の発行が続けば積立金は安定、もしくは増加を続けるでしょう。

第1回目は国債の種類、発行、償還の流れについてご説明しました。次回は復興財源として、国債整理基金や決算剰余金をどのように活用していくべきかについての私の考えをご説明したいと思います。 

2011年08月01日 (月)

駅頭 瀬谷駅 & 岩手・宮城

瀬谷駅北口での駅頭活動。ここもマンションがすぐそばに立っているので早朝からマイクを持つのは差し控えビラ配りに専念しました。

今朝は涼しくて助かりました。
新しい週、そして新しい月の始まり。頑張ってまいります。

 

週末は土曜日に岩手、日曜日に宮城に入りました。
前回は実際に身体を使って汗をかくことに力をいれましたが、今回は改めて現状を把握することに主眼をおきました。

震災から5カ月近くとなり、ボランティアの方々の尽力で人の手でやる作業は場所によっては相当進んでいます。8月以降は県外からのボランティアを募集しないところも出てきています。

人の手では出来ない瓦礫の撤去や港湾の修復などは、7月初旬に伺ったときに比べて多少の進捗は見られるものの、まだまだです。

 

中でも石巻漁港の水産加工業の冷蔵倉庫や工場は、その数の多さや規模の大きさからすると、修復はほとんど手つかずと言ってよいような状況です。漁港、市場を支える水産加工業の建て直しが急務であると痛感しました。

   

岩手では平泉の中尊寺が6月に世界文化遺産に登録され、東北全体の観光の振興の起爆剤としたいところですが、内陸部と沿岸部の被害の落差による温度差や東西方向の観光動線などの問題が指摘されています。

短い時間ではありましたが、平泉に隣接する奥州市にある正法寺(しょうぼうじ)に立ち寄りました。日本一大きな茅葺き屋根がある禅寺でその佇まいに強い感銘を受けました。訪れる価値大だと思います。

東北の観光復興のためにも皆さんも是非。

 

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