中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

2011年08月31日 (水)

第177回通常国会閉会に当たって

本日、1/24に開会され、通常の会期より70日間延長した通常国会が閉会されました。会期は220日で、1月に召集された国会としては最長の国会だったそうです。私自身としても初めての通常国会でありました。
臨時国会がいつ召集されるかまだ不明ですが、震災、円高と緊急の案件を多く抱えているこの国難の時期、一刻も早く開催し、実質的な通年国会への道筋をつけていくべきと考えております。 

今国会は、H23年度の予算審議において、財源が十分に確保されていない中で、「バラまき4K施策」を継続し、結果、税収を上回る赤字国債を発行して帳尻を合わせるという政府予算案を巡って、冒頭から審議が難航し、衆議院で成立したのは年度内自然成立の期限ぎりぎりである3/1。それも予算本体のみを衆議院で可決させ、その財源の裏付けとなる特例公債法案については衆議院での採決を見送るという極めて異例の事態が発生しました。結局予算案本体は3/29に参議院で可決成立しましたが、特例公債法案に至っては、その後6ケ月もの間衆議院で放置され、参議院ではわずかに審議は1日6時間という中で、菅総理の退陣の条件のバーターとして成立しました。

小沢元代表の強制起訴を巡る処分で民主党が党内論理を優先、その後参議院での予算本体の審議が始まった直後に、前原大臣が外国人からの献金が発覚して外務大臣を辞任、菅総理も外国人から献金をもらっていたことが発覚し、もはや退陣間際。そんな雰囲気の中、3/11にあの大震災が発生いたしました。

その後は会議体乱発による指揮命令系統の乱れ、原子力発電所事故の情報隠し、後手後手の対応、遅々として進まない復旧、復興。しまいには初代復興大臣の被災地での暴言による辞任、経済産業大臣と総理の軋轢、辞任するしないの大騒動、最後は内閣総辞職と新総理大臣の指名で閉会と、波乱に満ちた国会となってしまいました。

そうした国会ではありましたが、今国会では委員である財政金融委員会での16回にわたる質疑のみならず、予算委員会で2回、決算委員会で1回、同僚議員の代役として厚生労働委員会と国土交通委員会でも1回づつ質問に立たせて頂きました。加えて本会議でも2回、原子力賠償支援機構法案に対する質疑および特例公債法案に対する反対討論を党を代表して行わせて頂きました。昨年の臨時国会での補正予算に対する反対討論もいれればこの1年間で3回本会議に立ったこととなり、これは参議院議員としてはこの一年間では一番多かったのではないかと思います。こうした討論や質疑の際には必ず自分なりの建設的な提言を行うことを心がけています。他党の議員からも声をかけられる機会が多くなり、国会における自身の存在感を微力ながらも増すことができてきているのではないかと実感しているところです。

さて、野田新総理が次回開催される臨時国会でどのような所信表明演説をするかはわかりませんが、閉会にあたって、私は2つの点だけ指摘させて頂き、今後の新政権の取り組みを注視していきたいと考えております。

1点目は増税についてです。野田新総理は財務大臣として、「税と社会保障一体改革」の名を借りた消費税増税、復興財源を賄うための基幹税の増税などについて、その方向性を容認されている方です。むしろ推進派といってもいいでしょう。復興需要のために来年度は成長率が3%程度期待できるから増税可能などという思惑も持っている印象を受けますが、とんでもありません。2010年度の名目GDPは475.8兆円まで落ち込みました。リーマンショック以前の2007年度は515.8兆円で現在の108.4%の規模です。少なくとも日本経済がそうした従来の水準に戻るまでは、政府は増税ではなく景気に最大限配慮した施策を行うべきであります。

2点目は電力についてです。既に東京電力は、原発から火力発電への代替による燃料費の増加分を電力料金に反映するための10%超えの値上げを検討しているとの報道もあります。東京電力の試算では9月に15%値上げすると月額約1000円の値上げとなるとのことですが、私の事務所で試算したところでは、勤労者世帯の平均でみれば月額約1300円の値上げになります。電気料金で言えば、これ以外にも、1000億円程度といわれている原子力賠償支援機構への負担金や先日法律が成立した再生可能エネルギー買い取りのためのコスト負担分、各々10兆円規模といわれる原子力事故の賠償金や廃炉費用も勘案して同様の試算を行うと、先の1300円の値上げに加えて更に月額約4500円の値上げとなります。これだけの電力料金の値上げが行われる以上、やはり、これまでみんなの党として主張してきている、発送電の分離、徹底した電力市場の自由化による競争促進で少しでも電力料金が安くなるという仕組み作りが急務であると考えています。

本格的な復興のための3次補正予算あるいは来年度予算に審議過程で、上記2点については徹底して新政権に迫ってまいります。

2011年08月30日 (火)

首班指名選挙(本会議報告)

本日、昨日行われた民主党代表選を受け、衆参両院の本会議にて首班指名選挙が行われました。

衆議院では野田民主党代表が308票を獲得し、投票総数の過半数を超えたため、1回の投票で決しましたが、参議員では1回目の投票で、野田民主党代表110票、谷垣氏自民党総裁85票、山口公明党代表19票、渡辺みんなの党代表11票、志位共産党委員長6票、福島社民党党首5票、平沼たち上がれ日本代表3票、舛添新党改革代表2票で、過半数を獲得した人がいなかったため、上位2名による決選投票となり、その結果、民主党の野田代表が110票、谷垣自民党総裁が107票、白票が24票となり、野田民主党代表が第95代総理大臣に選出されました。みんなの党は1回目の投票は渡辺代表、決選投票では白票(投票用紙に何も記入しないで投票)を投じました。

首班選挙の際には各議員の席に投票用紙が3枚用意されており、そのうち2枚は2回の投票で使い、残りの1枚は持ち帰りが可能でしたので持ち帰ってきました。

首班指名の後に、新旧総理が相次いでみんなの党の控室に挨拶に来られました。野田総理に対しては、「これまで(財政金融)委員会でお付き合いいただきましたが、これからは(予算委員会などの)別の委員会でも論戦よろしくお願いします」と申し伝えました。

昨年が国会開設120周年ですが、95代目ということですので、単純に平均すると1人当たりの任期は1年3ケ月程度。やはり短すぎると言わざる得ません。

これから野田総理による人事が行われます。民主党の党内人事には興味がありませんが、増税、エネルギー政策、復旧・復興が新内閣の下での懸案ですので、財務大臣、経済産業大臣そして復興大臣が誰になるのかに注目しています。

(写真)実際に首班指名選挙で使われる投票用紙です。あらかじめ私の名前がスタンプで押してある投票用紙に、総理にしたい人の名前を記入して投票します。2回目の投票はまさにこの状態で投票をしたということです(白票)。

(写真左)実際に首班指名選挙で使われる投票用紙です。
あらかじめ私の名前がスタンプで押してある投票用紙に、総理にしたい人の名前を記入して投票します。
2回目の投票はまさにこの状態で投票をしたということです(白票)。

(写真中)野田 新総理大臣  (写真右)菅 前総理大臣

2011年08月30日 (火)

「福島原発事故調査委員会設置法案」を提出しました!

みんなの党は本日「東京電力福島原発事故調査委員会設置法案」(正式名称:国会法の一部を改正する法律案)を提出いたしました。

本法案は

○主体的に、かつ、両議院における国政に関する調査と一体となって、その原因を究明するための調査、講じられた措置の効果を検証するための調査、これまでの原子力に関する政策の決定等についての調査を適確に行う
○両議院に対し、これらの調査の結果を報告し、これらの調査に基づいて原子力に関する基本的な政策及び行政組織の在り方の見直しを含む原子力発電所の事故の防止および原子力発電所の事故に伴い発生する被害の軽減のための施策、措置について提言を行う
○上記により、国会による原子力に関する立法及び行政の監視に関する機能の充実強化に努める

ことを目的に、事故調査委員会を1年間の期限を切って設置するという内容の法案で、委員長、委員は、広い経験と知識を有する民間の方から任命すれることとしております。

関係者のみでの事故調査では、どうしても都合の悪い内容については目をつぶる傾向がありますので、こうした委員会を設立して、透明な調査を行うことにより、今後の対応策立案につなげていくための基礎となる重要な法案です。

今国会は明日閉会してしまいますが、一刻も早い成立に向けて活動してまいります。

要項はこちら
条文はこちら
新旧対比表はこちら

 

2011年08月30日 (火)

質問主意書《経済財政の中長期試算》

議長提出:2011年08月30日
内閣転送:2011年08月31日
回答     :2011年09月06日

(more…)

2011年08月28日 (日)

戸塚区 タウンミーティング

 

戸塚タウンミーティング

午後は戸塚区選出の久坂誠治県議、足立秀樹市議が主催のタウンミーティングで

浅尾慶一郎衆院議員とともに国政報告をしました。

 

われわれは日頃から「誰がやるかではなくて何をやるか」が大切だと主張しており、

民主党代表選に絡んでも、私が特に政策的に注目しているのは増税に対する姿勢と

今後の電力政策の考え方である旨をお話ししました。

 

増税に関しては先日の参議院本会議での反対討論でも述べたとおり、

2010年度の名目GDPは475.8兆円にまで落ち込んでしまっており、

リーマンショック以前の2007年度名目GDPは515.8兆円(現在の108.4%)であり、

日本経済が少なくともそういった水準まで回復してくるまでは増税ではなく、

景気に最大限配慮した政策を行うべきであること。

 

また電力政策については、週末の新聞報道によると東京電力が電力料金の10%台の値上げを

検討(または経営財務調査委員会に打診)しているとのことであるが、

9月の東電管内の標準家庭の電力料金は6776円/月であり、仮りに15%の値上げだとすると

約1000円の家庭の負担増となってしまう、経営リストラをギリギリまでやるのは当然として、

なんといっても電力の世界にも競争・自由化が必要であることを話しました。

 

どなたが総理になってもこうした主張を臨時国会でもぶつけていきたいと思います。

 

国政報告会のあとは、みんなの党横浜市議団による市政報告会も行われました。

 

 

 

 

 

2011年08月28日 (日)

横浜市小学生野球連盟 第95回秋季大会開会式

横浜スタジアムで行われた、横浜市小学生野球連盟秋季大会の開会式に参加しました。

まずはバックネット裏の待合室で開始を待ち、開会式ではグラウンドに立って拍手を送りながら、

全221チームの入場行進を迎えました。これから17ブロックに分かれて優勝を競うことになります。

バックネット裏もグラウンドに立つのも、初めての経験でした。スタジアムには涼しい風が時折吹いて

心地よい時間でした。選手の健闘を祈ります!

2011年08月27日 (土)

横浜南部市場 チャリティアクション

横浜南部市場での復興支援イベントに立ち寄りました。

チャリティ・アクションと題して東北の物産販売を通じて震災の復興支援をしようというものです。

南部市場は特に宮城県女川漁港とのつながりが深く、今日も女川町の方々がみえていました。

私が7月にボランティアで宮城県に伺った際にも、現地では南部市場からの支援に感謝している、という声が

聞かれました。篠原豪市議、大岩まさかず市議も女川町との交流を深めており、今日のイベントの応援もしていました。

女川銘産の石焼きうにと笹かまぼこを購入し、思わず隣のブースで販売していた盛岡産のピり辛トマト冷麺にも

手が伸びました。早速自宅での夕食とさせていただきました。とても美味しかったです!

2011年08月26日 (金)

「二階から目薬?JBIC独立正当化?」~円高対応緊急パッケージについて

8月24日に財務省は「円高対応緊急パッケージ」を発表しました。既に報道の通りですが、内容は大きく分けて二つあります。第1に1,000億ドルの円高対応緊急ファシリティを創設すること。第2に外為法55条8に基づく外国為替の持ち高報告を求めることです。2番目の持ち高報告に関しては、裏側で米国や欧州マーケットで大規模な取引が行われているのに本邦にある上位30社のみを相手に実施したところで、財務省のいう「牽制効果」はほとんどないと思われます。

より問題なのは第1のファシリティの方です。当初は「基金」と一部に報道されたようですが、基金のように一定の額を外為特会から移管するという形態ではなく、需要に応じてそのたびに外為特会からお金を引き出してくるという意味で「ファシリティ」と言っているようです。財務省の資料によれば「民間円資金の外貨への転換(いわゆる円投)の促進による、為替相場の安定化」と「長期的な国富の増大」を目的としており、外為特会のドル資金を国際協力銀行(JBIC)に国際金融取引の基準値として利用されるドルLIBORフラットで貸し付け、それを基にJBICが日本企業の海外M&A、資源関連投資、中小企業の輸出などを支援するというものです。

私は本施策に対しては、3つの観点から疑問を持っております。

1点目は、「円高対策」という目的に対して合致する施策だとは到底思えないということです。

このパッケージが発表された際、市場関係者からは瞬時に、これではそもそものドル買い需要を政府供給のドルで打ち消してしまうから、円高に対応する「円高対策」ではなく円高にしようとする「円高方策」だという声が上がりました。財務省の資料をよく読み、説明を聞くと、一応彼らとしてはこれが本当に円高対策になると信じている、あるいはそのふりをしているようです。理屈としては日銀の成長基盤融資と同じ「呼び水」効果です。

財務省が期待している呼び水効果は、JBICが通常、本邦金融機関との協調融資の形を取るために、本邦金融機関もJBICのドル建て融資実行と並んでドル建て融資を行う事になり、そのドル貨調達のためにドルを買うだろうというものです。これは、銀行の資金調達を考えると考えにくい話です。円貨をドル貨に変換する際は通常通貨スワップを用います。邦銀は潤沢な円資金を持っていますから、彼らはその円を期近でドルに変換し先で円に戻すという両建て取引を行えば良いのです。出資ならともかく融資であれば満期がありますから、通常はこの手法を採る、あるいはドル建てで短期資金を借り入れてドルでの長短金利差リスクを取る方法を選ぶはずで、円投とよばれる為替リスクを負った形での融資を行うことはまずありません。そうでなければ銀行の収益が為替相場の変動により大きくぶれるということになりますが、そうではないのは皆さん良くご承知の通りです。円高対応に資するという観点では極めて効果は限定的と言わざるを得ないと考えます。「二階から目薬」といったところでしょうか。

2点目は法律的な問題です。外為特会のドルをただ漫然と米国債に投資するだけの無作為ぶりに対して、私はこれまでも復興財源に充てるべきだと何度も主張してきておりますが、それに対して財務大臣は外為法第7条3項の「為替相場の安定化」という目的に適わないからと否定的です。私は、そうであるならば法改正を行えば良いだけのことと申し上げてきておりますが、今回財務省自身が行ったこの施策を見ても、到底「為替相場の安定化に資する」という目的に適った施策とは言えず、やはり法改正を正面から行うべきではないかと思います。

また、財務省が平成17年に「外国為替資金特別会計が保有する外貨資産に関する運用について」という文章で示した運用基準であり、これまでの私の提案を否定する財務省のロジックとして使われてきた「安全性、流動性、収益性」から見た場合、安全性はJBICに対する融資であるから担保されているとしても、流動性、収益性の観点から米国債と比較した場合にどうかと考えれば疑問と言わざるを得ないということです。だからやるなということではなく、こうした運用基準の見直しが時代の要請に応じて行われるべきであると考えます。

最後の3点目は、JBICそのものに対する心配です。今年4月末に株式会社国際協力銀行法が成立し、政府系金融機関統合の中でいったんは日本政策金融公庫の一部門となったJBICが、2012年4月1日に「晴れて」再度の分離独立を果たすことが決まったわけですが、そのJBICにあえて役割を与えて肥大化させることが目的化していないかなといった懸念です。そもそもJBIC単独では調達コストが高すぎて、やりたいことができないという課題をどう解決しようかという課題解決の目的のために、経済合理性を度外視してまで実施に踏み切ったのではないかと勘繰りたくなるような内容ともいえます。市場でのJBICの調達コストは外為特会から提供される今回のパッケージのドルLIBORフラットを大きく上回っている模様です。安いコストで大量に調達したドルをリスクの大きな投融資につぎ込むなど、リスク管理が甘くなり、焦げ付きが発生してひいては国民負担となってしまうことも懸念されます。

私は、政策金融は必要であるものの、一カ所に集中して行うべきだという立場から、この分離独立には反対してきましたが、残念ながらこの法案は国会で成立をしてしまいました。(詳細はホームページ「国会活動」内の「4/28財政金融委員会報告」をご覧ください。)

組織というのは一旦成立するとその「存続」自体が目的となり、それにとどまらず、「規模の拡大」が目的化されやすくなります。営利目的の民間企業であれば株主や債権者、顧客などからの厳しい評価に常に晒されますが、国営企業はそうではありません。政策金融という錦の御旗を与えられたJBICでは、中々自らが抑制することができなくなります。ただでさえ現在でもJBICは財務省の事務次官や財務官の天下りポストとなっており、財務省の意向を受けた別働部隊が新しく出来上がることにより、一層天下りの温床となる危険性があります。本来、日本政策金融公庫の中で十分に実行できたものをあえて分離独立させてことを正当化するために、今回の円高という好機を利用して「円高対応緊急パッケージ」という名の下で、「JBIC分離独立正当化パッケージ」を発表したというのが、実のところ本質なのではないでしょうか。

今回の施策が、私の考える懸念のとおりにならないように市場を注視していく必要がありますが、私はこれを外為特会の根本的な見直しの第一歩とすべく、前向きにとらえて今後の活動を行ってまいりたいと考えているところです。

2011年08月26日 (金)

8/26財政金融委員会・本会議報告

本日、本来であれば8/23の財政金融委員会、8/24の本会議で行われることとなっていた特例公債法案の採決が行われました。日程がずれ込んだのは民主党が子ども手当が存続すると書いたビラを国民に配布したことや、民主党が自民党提出の2重ローン救済法案の審議入りを拒否している等に対して、自民党が反発したことによるものですが、各々の党の思いはあるでしょうが、みんなの党も数多くの法案が審議入りしていないのは同じであり、もはやこういう事態なのですから、民主党には一刻も早く代表選を行ってもらい、新体制下で重要法案を審議するということの方が大事かと思います。

さて、特例公債法案ですが、財政金融委員会、その後に行われた本会議で、みんなの党を代表して私から反対の討論を行い、その上でみんなの党は反対票を投じましたが、残念ながら共産党および2名(現時点ではどなたかがわかりません。自公民からの造反があったのかもしれません)以外の賛成票多数により法案は可決されました。

ある意味では、これで例年の予算上の手続き的にはようやく3月末の状態になったわけで、本格的な復興予算となる3次補正、あるいは来年度本予算に向けて、スピード感を持って国民の皆様の負託にこたえていかなければならないと思っております。

以下、本会議での反対討論の全文を掲載させて頂きます。本会議では自民党所属議員からも声援がありました。本会議の後、党派を問わず多くの方に「良かった!」と声をかけられました。本心では本法案に反対と思っている方も多いのではないでしょうか。

本会議の動画はこちら

 

【2011年8月26日 参議院本会議 特例公債法案反対討論】(全文)

みんなの党の中西けんじです。

私は、みんなの党を代表して、平成23年度特例公債法案に対し、反対の立場から討論を行います。

みんなの党は本年度予算の策定にあたって、本年2月28日の衆議院予算委員会において、大胆な組み替えにより特例公債の発行を大幅に抑えることを内容とした修正動議を提出いたしましたが、残念ながら否決され、その後参議院での審議をへて、本年度予算は3月29日に成立いたしました。それから5ケ月、未曽有の大震災、津波、それに伴う原子力発電所事故という国難の中、円高も最高水準で推移しているという、かかる状況下、政府は赤字国債発行額を減らすための当初予算の大幅な組み替え等を行うこともせずに、こうして当初予算のほぼそのままで本法案を成立させようとするその政治姿勢に対して、まずは強く抗議したいと思います。

歳入面では、復興を確実なものにし、また経済成長を促し、長らく続くデフレからの脱却を図るための施策を積極的に行うことによって、税収の改善を図ることが先ず何よりも大切であります。「税と社会保障一体改革」の名を借りた消費税増税、復興財源を賄うための基幹税の増税など、菅内閣では経済成長よりも増税のことばかりに力点が置かれてきました。復興需要のために来年度は成長率が3%程度期待できるから増税可能などという思惑が一部に出ているようですがとんでもない!2010年度の名目GDPは475.8兆円まで落ち込みました。リーマンショック以前の2007年度は515.8兆円で現在の108.4%の規模です。少なくとも日本経済がそうした従来の水準に戻るまでは、政府は増税ではなく景気に最大限配慮した施策を行うべきであります。レームダック内閣により外交は不在、経済外交も停滞、経済連携協定も進んでいません。円高に対する対応も全くと言っていいほど切迫感がありません。

歳入面で不確実なのであれば、「地方の自主性に任せるべきことは任せる」という発想で「小さな政府」を推進することによる、思い切った歳出削減が求められているのではないでしょうか。そういう「中央から地方へ」という意識がないから、初代復興担当大臣が上から目線で地方に対して非礼極まりない態度をとったのではないでしょうか。

歳出面では、赤字国債発行額を抑制するための歳出削減の努力が不十分と言わざるを得ません。3党合意も内容があいまい、歳出削減の観点からは全く不十分な内容です。一体何を目的に3党は調整を行ってきたのでしょうか。歳出削減という大事な目的が置き去りにされているのではないでしょうか。子ども手当の見直しではこれまでの年間支出との対比でもわずか4~5000億円程度、今年度に至っては1000億円程度と歳出削減効果は極めて限定的です。高校無償化、農家戸別所得補償については、あたかも制度存続が前提となっているかのような表現となっています。同床異夢ということなのでしょうか。

民主党が政権交代の時に、あるいは昨年の参議院選挙で国民に約束した国会議員定数120名削減、歳費2割削減、国家公務員人件費2割カット、天下り廃止はどこに行ってしまったのでしょうか。どれも中途半端な提案にとどまり、しかもスピード感が全くありません。歳出削減についての政府としての覚悟、真面目さが全く感じられません。

企業の厚生年金未払い解消のためにみんなの党が今国会で主張してきました、日本年金機構が法務省の保有する法人の登記簿情報を受け取り、厚生年金未加入の法人に加入を求めていくという提言については、厚生労働省は来年中にはシステムが稼働し、加入の呼びかけを開始するとして前進は見られたものの、われわれの試算では最大約12兆円にも上る徴収漏れとなっており、財源確保のためにも来年中などと悠長なことを言ってないで一刻も早く始めるべきであり、全く危機意識を持っているとは思えません。

国債整理基金特会・労働保険特会の活用、外国為替特別会計の復興財源への活用等、みんなの党が真摯に提案してきた数々の案についてはこの5ケ月間一顧だにせず、自民党・公明党とのみ水面下で調整を行い、3党合意として国会に押しつけ、国会ではほとんど審議をしないというやり方はもはや議会制民主主義の危機としか言わざるを得ません。この特例公債法案も2月15日に衆議院に付託された後、約6ケ月間衆議院にあり、参議院では8月22日に審議入り、財政金融委員会での審議もわずか1日、たった6時間でした。国会での審議軽視、参議院軽視と言わず、何と言うのでしょうか。

民主党の次期代表選挙に名乗りを上げている方々が、ただ選挙の票集めだけのためにこれまで信念を持って主張してきていたはずの政策については、あえてあいまいな表現に終始し、本格的な政策論争を行っていない姿を、あるいは時間を元に戻してしまうかのような行動を国民、特に被災者の方たちはどういう思いで見ていると考えているのでしょうか。

内閣府が8月12日に発表した「経済財政の中長期試算」では、経済成長が名目で3%成長しても債務残高のGDP比が増加し続けるとなっていたり、消費税を10%に上げても2020年度には基礎的財政収支は目標である均衡を達成するどころか18兆円の赤字となるとしていますが、その計算の前提となる税収見積もりを示してほしいと内閣府に要請したところ「数字の精査が必要であり、数字をお出しするのには時間がかかる」との回答でした。いまだに精査が必要なものに基づいた試算を国民に対して公表し、あたかも「増税しか解決策がない」というようなミスリードを行っていることに対して、現政権は公表する数字の検証も行わないばかりか、その試算を鵜呑みにしている始末です。どこに政治主導の姿勢があるのでしょうか。こんなことで正しい経済財政の処方箋をこの政権に立案できるのでしょうか。

ブレーンたる司令塔が不在の民主党では、誰が総理になっても、行き当たりばったりの政権運営は変わることはありません。

みんなの党は、以上の点から本法案に反対することとし、以上反対討論とさせて頂きます。

 

2011年08月26日 (金)

発電所・蓄電池工場見学

8/24本会議終了後、田中朝子 みんなの党衆議院神奈川県第7区支部長、久米英一郎 同第10区支部長(就任予定)と一緒に川崎区にある発電所と蓄電池工場を見てきました。事務所を手伝ってくれている大学生2名も一緒に参加してくれました。

川崎区扇町にある「川崎バイオマス発電株式会社」はJX日鉱日石の精油タンク施設の跡地を利用して、住友共同電力、住友林業等の出資により2011年2月より稼働を開始した、バイオマス専燃の発電所としては国内最大の発電所です。約10,000㎡の施設で33,000kWの出力を24時間フル稼働で発電をしています。もともと木が光合成で取り込んだ大気中のCO₂が大気中に戻るだけなので、新たなCO₂排出はゼロということ、化石燃料による発電と代替することによりCO₂削減に寄与するということで注目を集めているのがこのバイオマス発電です。国内の自治体や森林を多く抱える東南アジアの国々から見学が相次いでいるそうです。

 
特定規模電気事業者(PPS)であるのJX日鉱日石に100%電力を売電することとなっていましたが、震災後は稼働率をそれまでの90%から100%にし、東京電力にも直接売電しているそうですが、この発電所を2名のオペレーターで運営していることに驚きました。
首都圏にある唯一の都市型バイオマス発電所であるこの発電所は、燃料として、建築廃材、製材廃材やパレット廃材を粉砕、スクリーニングして作られる木材チップを主として利用しています。首都圏は住宅需要が多いため、燃料材のチップ供給には困っていないということでした。都市型の発電所にふさわしく、日本では一番、世界でも1、2位を争うといわれる川崎市の厳しい環境基準
をクリアするためのバグフィルター(排気ガス中の煤塵除去)、肺炎脱硫装置(燃焼時に発生する硫黄酸化物の無害化)排煙脱硝装置(燃焼時に発生する窒素酸化物の無害化)などの各種装置も備え付けられていました。

 
関連会社のジャパンバイオエナジー株式会社が敷地内に隣接しており、ここで産業廃棄物を木材チップに加工し、そのままベルトコンベヤーで発電所まで送る仕組みとなっています。食品加工工場から出た大豆カスも燃料として利用しており、大豆カスが木材と同じカロリーを出せるということに驚きました。

 
燃料として木質チップは年間で約18万トン、1日に直すと約600トンということで、チップヤードと言われる倉庫には10日分のチップが備蓄されていました。
食品残渣物を材料に使用する際に、有機物か産業廃棄物かの解釈により、電気事業法上問題があるかないかを巡って、市と県の見解が担当者で異なることがあり苦労する面があるとの話を伺い、いわゆる「裁量行政」の部分については引き続き、みんなの党の地方議員と連携してフォローしてきたいと思っています。現在参議院で審議中の「再生可能エネルギー法案」に関連して、バイオマス発電は燃料材料を購入する必要があるので、買い取り額を固定してしまうと、結果として燃料の材料費が高止まりして、発電業者にしわ寄せが来てしまうということを危惧しており、燃料の原材費のかからない太陽光発電・風力発電や水力発電と同じスキームで取り扱うことには無理があるのではないかとのご意見も伺いました。法案は本日可決してしまいましたが、そうしたことが起こらないよう、引き続き状況を見ていきたいと思います。

 

次に川崎市が浮島に所有する約11万㎡の土地を東京電力に無償貸与して、そこに38,000枚の太陽光パネル(1枚の大きさ 1m×1.3m)を敷き詰めた国内最大級のメガソーラー発電所である「浮島太陽光発電所」を見せていただきました。この土地は、川崎市が焼却灰を埋めているところで、廃棄物処理に関する法律で20年間は廃液を浄化するために雨ざらしにしなければならない土地ですが、これを有効活用して発電施設にしたというところです。最大出力7,000kWで、この8/10に運転を開始したばかりで、川崎市の進めるメガソーラー計画として今年12月には、扇島に最大出力13,000kWの「扇島太陽光発電所」も運転が開始されることとなっています。浮島のパネルはすべてシャープ製、扇島は京セラ製とのことで、傾斜角10°で敷設されていました。日本の緯度から勘案すればベストは30°だそうですが、海辺で風が強いため、30°にすると基盤の強化が必要となること、影ができるのでその分敷設可能枚数が減ってしまう等の理由により10°としているそうです。浮島にはもともとごみ焼却施設があり、地下を高圧線が通っていたこと、羽田空港に近いので高層建築に制限がある地域であり、もともと日影が少ないという好条件の土地であることなどから、まさに太陽光発電には最適な場所であり、川崎市の目の付け所に感心しました。ちなみにこの発電所には東京電力は一人も常駐しておらず、太陽光発電のオペレーションコストの効率性にはやはり着目すべきものがあります。
発電所の運転開始に合わせて開館した「かわさきエコ暮らし未来館」も見せていただきました。子供がエコロジーについて体験をしながら学ぶことができるという施設で、大きすぎない展示場に様々な仕掛けがあり、年間2万人の来場者予測だったにもかかわらず、開館から2週間ですでに2,300名もの見学者が訪れたそうです。

   

最後に、大型リチウムイオン電池を製造しているエリーパワー株式会社にお邪魔しました。こちらが製造された神奈川県庁のEVスタンドをご覧になったことがある方は多いのはないでしょうか。吉田社長は、三井住友銀行副頭取を経てリース会社の社長在任中に、慶応大学試作の電気自動車に試乗したことをきっかけに環境問題にかかわることとなり、以来一貫して大型リチウムイオン電池の量産化を追求する中、鉛電池を生産しているどの大手メーカーもリチウム電池の量産に踏み切らないことから2006年に自ら、わずか4名で創業をしたという方です。リチウムイオン電池は携帯のバッテリーに代表されるように、小型のものは量産されているわけですが、これを大きくするというのがきわめて技術的には困難だそうです。確かに言われてみれば、一般的には技術革新はもともと大きかったものを小さくしていく例が多いですよね。これをリン酸鉄リチウムを積層型にすることで解決し、昨年2010年4月からついに量産体制に入り、来年度には現在の6倍の規模に増やすとのことで、隣接地ではすでに工場増設工事も始まっていました。震災発生後には宮城県名取市の災害対策本部や避難所など8ケ所に製品を提供し、大いに役立ったそうで、その後多くの自治体から問い合わせがあるそうです。
小さな携帯電話は仮に燃えたとしても延焼する危険性は低いですが、大型化された電池はそうはいきません。そこで、エリーパワーは「性能」「コスト」よりも「安全性」を第一の軸足に置いて、徹底した品質管理を行っており、世界で初めて世界的な第三者認証機関から安全認証を取得しています。燃焼実験、貫通実験、破壊実験等の映像も見せていただき、その安全性には驚かされました。徹底した工場の自動化により「高齢化時代に対応した職場を作る!」、太陽光発電や風量発電を安定電源とするためには需要サイドでの分散型蓄電が最も有効、とにかく大型化された商品は安全性が最も重要など、技術力のみならず、社長の明確なビジョンの下に社員が一丸となって突き進んでいる素晴らしい会社だなと感激しました。

   

今回は午後だけで3ケ所という、ややハードなスケジュールでしたが、バイオマス、メガソーラーとも国会議員としては初めての見学だったそうです。私自身、実際にオペレーションされている方々のお話を直接伺うことは大変有意義であると感じており、これからも時間を見つけてはこうした機会を増やしていければと思っております。

見学でご案内いただきました多くの方々にこの場をお借りして感謝いたします。ありがとうございました。 

 

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