2011年07月05日 (火)
週末は宮城県でのボランティア活動にいそしみました。
金曜日の夕方に東京を発って仙台に宿泊し、土曜日、日曜日ともに石巻市に向かい、快晴で気温が上がる中、横浜の環境ビジネスの会社の人達やうちの事務所の仲間と総勢18名で汗水をたらしながら作業しました。
土曜日は女川漁港の漁具回収作業だと聞いていましたが、現地でボランティアの仕事を差配してくれる方々の指示で、石巻市内門脇地区の道路の側溝(いわゆるドブです)の泥の掻き出しを行いました。受け入れ側の事情や天候、他のボランティアの集まり具合で仕事の割り振りが決まるようです。
泥の掻き出しですが、側溝のフタを開けてみると、泥や瓦やフライパンにパソコン、さらには包丁やガラスなどで、水が全然流れない状態になっています。大雨が降れば石巻の町はまた水浸しになってしまいます。
なんとか少しでも通水をよくしようと、泥水の跳ね上がりや重油に匂いに苦労しながら、みんなでシャベルで底をすくいました。直射日光のもと大汗をかきましたが、チーム全員で声を出しながら、テンションを高めて作業に没頭しました。決められた範囲を終了したときにはやはり達成感がありますね。我々だけでなく、そこかしこで同じ作業をしている人がいて、石巻には一日で400名近くのボランティアが入っていたようです。
こうした作業は重機ではなくて人手が必要なものです。気の遠くなるほど膨大な量の地道な仕事です。
石巻での作業後、女川町に伺いました。女川は津波で壊滅的な状況になったところですが、町は瓦礫の撤収がいまだ進んでおらず、1メートルも地盤沈下をしてしまった漁港は7月1日に水揚げを再開したというものの、修復にはまだまだ至っていません。政策実行のスピードを加速度的に上げていかなければならないと痛感しました。
仙台市内に戻り宿泊。一日中直射日光に晒されての泥掻きは相当疲労したと思いましたが、夕食でご飯を3杯お替りして翌日の労働への元気の素を蓄えました。
日曜日にやることになったのは、石巻で津波をうけた裏屋敷地区の家屋の中から家具や電化製品、窓ガラスやその他瓦礫を外に出し、室内の泥を土嚢に詰めて、屋内を清掃する作業です。再生可能な家屋が対象です。屋内には暮らしていたかたの生活がそこに残っているので、いろいろな思いが去来してしまいますが、昨日同様、総勢18名のチームで気持ちを高めながら取り組みました。直射日光を浴びての屋外の労働も大変ですが、臭気と熱の籠った室内での作業も厳しいものがあります。
洗濯機には海水がそのまま入っていて持ち出すのが一苦労であったり、冷蔵庫の扉を開けて中のものを出す時に3か月前のナマモノの匂いをそのまま嗅いでしまったり。やはり重機ではできない、膨大な量の地道な作業がまだまだあります。
東京からのボランティアの中には、週末ということで企業単位で来ているかたも多く、有名企業の名前も聞きましたし、外資系金融機関からは多くの外国人が参加しているのも見かけました。こうした活動に熱心な企業文化は素晴らしいと思います。
二日間の労働でさすがに疲労しましたが、気持ちはいつ次回来れるかなという方向に思いを巡らしながら、石巻を後にし、途中仙台市内の銭湯で、自分の身体の洗浄をして帰路につきました。仙台から東京への上り新幹線は最終まですべて満席ということで、それだけ被災地に入ってるかたの数が多いということを物語っています。
被災地には、これまで震災直後に支援物資を届けたことに始まって、炊き出し、委員会の視察など、何回か伺ってきましたが、実際に身体を使い汗水たらしての支援活動は初めてでした。
本当に行ってよかったと感じています。
政治家は頭を使うことも大切ですが、現場で身体を使うこと、そして気遣いという心をつかうこと、これらがすべて大事なのではないでしょうか。
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