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2014年02月03日 (月)

H25年度補正予算~アベノミクス「第2の矢」は何本あるというのか?

国会は代表質問も終わり、予算委員会で平成25年度補正予算の審議が始まりました。今週には衆議院で、来週早々には参議院で採決という日程が想定されています。

政府案は、今年度の税収上振れや前年度の剰余金を財源に、4月の消費税増税に伴う需要減が見込まれる4~6月期の景気の落ち込みをカバーするため、「好循環実現のための経済対策」と銘打って、5.5兆円規模の競争力強化策や復興、防災対策の加速のための財政出動を行うという内容です。

みんなの党はまだデフレ脱却が道半ばであり、賃金上昇局面に至っていない現時点での消費税増税には反対ですが、それでも政府が増税を実施する場合は、景気対策は必要と考えています。従って補正予算を組むこと自体に反対するものではありませんが、本補正予算案による経済効果は限定的との民間シンクタンクの意見も多く、いくつかの論点を整理してみたいと思います。

(1)  アベノミクス「第2の矢」(財政政策)は何本あるというのか?

本補正予算は基本的にH26当初予算を前倒して4~6月期に備えるということですので、実質的に当初予算と合わせた「15ケ月予算」です。政府は昨年もアベノミクス第2の矢として「15ケ月予算」と称し10兆円規模の補正予算を行いました。「第1の矢」の金融緩和実施後、一番重要な「第3の矢」である成長戦略(規制改革)が明確に打ち出せない中、財政出動という「第2の矢」を放ち続けています。

(2)  財政規律の観点から規模は妥当か?

この補正予算が来年度当初予算の前倒しということであれば、当然その分当初予算は減っていなければならないのですが、政府が提出した来年度予算は96兆円と過去最大規模の予算となっています。税収より国債発行が下回ったと自慢していますが、それは消費税増税により税収が増えたことによるものであり、歳出は一向に減っていません。5.5兆円規模の財政出動を行うのではなく、消費税増税分を、所得税や法人税等を減税して可処分所得を確保すれば歳出が増えることはありません。本来は国債償還に充てるべき本年度の税収上振れ原資を補正予算で使ってしまうことも、財政規律上問題です。

(3)  本当に4~6月期の景気落ち込み対策なのか?

5.5兆円のうちすぐには支出に繋がらない基金への積立が1.2兆円も入っています。復興特会に繰り入れる1.9兆円のうち1.5兆円は使い道がなく、発行予定だった復興債の発行を減らすことに使われます。どうやら4~6月の下支えとしてはさほど期待できず、効果が出てくるのは実質的には7月以降となりそうです。安倍総理は来年10月に予定している消費税の更なる10%への増税判断を、年内に行うと明言していますが、その際に重要な判断材料となるのは、11月に発表される7~9月期のGDP前期比指標です。今回の補正予算により7~9月の経済指標を実力以上に持ち上げて、更なる増税の判断への道筋をつけるという財務省のシナリオが透けて見えてきます。

みんなの党はこうした観点から対案をしっかりと提案し、国会での審議も踏まえ採決に臨んでいきたいと思います。

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