中西けんじ公式ホームページ(参議院議員:自由民主党 神奈川県選挙区)

国際金融のプロ。最前線にいたからワカル!日本のココが変!

2011年12月27日 (火)

2011年を振り返って(2)

税と社会保障の一体改革、消費税、TPP、財政再建などの大きな課題は全て、経済財政の根幹に関わる問題です。財政金融委員会と予算委員会に籍を置く議員として、これらには真っ向から取り組んでいかなければならないと考えています。しかし現状では、本質的な議論をするうえで必要な情報が開示されていないどころか、恐らくは政府内でも共有されていないだろうという状態です。例えば税制を変更すれば、それは経済活動に影響を与えます。そして、財政支出を行ってもそれは経済の様々なセクターに影響を与えます。これらがお互いに関連し合い、将来の経済状況を決定していくのです。政府で財政を最終的に管轄するのは財務省です。一方で成長戦略を管轄しているのは内閣府です。この二つの役所が将来の経済見通しを毎年作成していますが、この二つの見通しは同じ前提で同じモデルを用いている訳でもなく、またそのモデルの内部を公表していませんので、検証もできなければ議論も出来ません。私は何度も質問主意書で将来税収の見通しに関したより細かいデータを求めましたが、モデル内部の数値であるために外部に公表するほどの信ぴょう性はないから不可という事でした。中間変数に信ぴょう性が無いのに最終アウトプットを信じろと言われても、無理な話です。また税と社会保障の一体改革も「一体」というのは名ばかりで、税制は財務省が、社会保障は厚労省が別々に所管しながら「相互不可侵」の暗黙のルールのもと議論が進められ、本来税制と社会保障にまたがって議論されなければならない所得再分配に関する本質的な改革も行われそうもありません。

 

組織的な観点から司令塔を考えると、一元的な政治責任の明確化とスピード感が非常に重要です。多岐にわたるTPP交渉の利害関係をどのように調整していくのかという私の質問に対して、野田首相はご自分がリーダーシップをとるとおっしゃいました。最終的に内閣総理大臣に全ての責任が帰属するのは当然なのですが、全てを首相が裁決していくことなど当然現実的ではありません。そのためには的確な権限の移譲が必要なのです。自分の意を受けて、的確にその通りに決断を下していくことのできる部下が存在するような、しっかりした組織があって初めてリーダーシップは発揮できます。皆で相談しながらというような体制は「船頭多くして」という状況に繋がり、目まぐるしいテンポで展開する今の国際政治経済情勢においては機能不全になりかねません。なにを言い出すのか予測不能だった前任の二人の総理と比べると、野田総理は安定感はあります。また政治的に危険な決断も大所高所からやっていこうという意思が、時々垣間見えることもあります。しかし、司令塔不在の状況は続いていますし、「モノ言わぬ総理」と評されるように国民への説明という点ではまったく評価できません。

 

国家運営が大変な時に選挙などしている場合ではないという声もありますが、民主党と自民党が重要課題に対する党内での意見対立が明らかとなって分裂し、政界再編の契機となりうるのであれば、早期に総選挙を行う価値は十二分にあると思います。逆に、そういった思い切ったことを考えていかないと、いつまでたっても場当たり的な対応をすべての問題に対してとり続けることになるでしょう。重要課題に対する意見対立が国民の目に明らかである以上、2013年まで待つのではなく、2012年に日本の政治を動かしていかなければなりません。

中西けんじの国会動画
facebook twitter youtube

私の主張

カテゴリ

バックナンバー

このページのトップへ