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国際金融のプロ。最前線にいたからワカル!日本のココが変!

2014年06月05日 (木)

「ゆうちょ銀行は株式売却前に5兆円程度の減資を行うべき!」(2)

前回、ゆうちょ銀行のPBR(株価純資産倍率)が0.22程度になりかねないことをご説明しました。現在の国の帳簿上では日本郵政が純資産の12.4兆円で計上されています。この内ゆうちょ銀行が約11兆円になります。法規制による政府保有分などがあるので全額の売却は出来ませんが、仮に約半分の5.5兆円分を市場売却することにしましょう。、

PBRが0.22ですから、5.5兆円の純資産のものを売っても1.1兆円の現金にしかならず、4.4兆円が消えてしまうこととなります。日本郵政株のすべてを売却する場合には、ゆうちょ銀行の11兆円が2.2兆円にしかなりませんから、8.8兆円が消えてしまうことになります。

こんなことがあって良いわけはありません。では、国民の資産の減少を避けるためには、どうすれば良いのでしょうか。

一つの考え方は、日本郵政から、具体的にはゆうちょ銀行から、資金を国庫に戻させることです。ゆうちょ銀行の持つ11兆円の純資産の内、例えば5兆円を国庫に戻して純資産を6兆円に減らし、それから株式を売却しても、純利益の予想が変わらない限りは株式市場が決める時価総額は2.2兆円のままです。6兆円が2.2兆円に化けるならば損失は3.8兆円です。先に触れた8.8兆円の消失に比べれば、ちょうど純資産を減らす5兆円分だけ損失を減らすことが出来ます。このように純資産を減らして株主に戻させることを減資と言います。一般的には手続き上は簡単ではありませんが、日本郵政の場合は、株主は日本国政府だけですので、さほど難しくありません。具体的には、会社の資本と呼ばれる資本金、資本準備金などを、利益準備金という勘定に移せばよく、株主総会の特別決議と債権者への公告、催告によって可能です。その後は配当金という形で利益準備金を株主に支払うことにより減資が達成されます。

株式を市場売却したらどうやっても損が出るのであれば、売らなければ良いではないかという考え方も出来ます。しかし、日本国政府は復興財源を必要としています。株式はそのままでは財源にならず、現金化する必要があります。もし12.4兆円の日本郵政の株式を持つ政府が、5兆円の減資を行わせてまず5兆円の配当金を手にし、その後で持ち分の二分の一を市場売却すれば更に1.1兆円が手に入るわけですから、合計で6.1兆円の復興財源が確保できます。現在の収益見通しを前提に、このまま減資もせずに売却すれば、たとえ全株を売却できたとしても2.2兆円程度しか手に入らないことになります。

次回はどれぐらいの減資を日本郵政にさせることが可能なのか、考えてみたいと思います。

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